松尾、、芭蕉さんはどちらにいらっしゃいますか?』
『芭蕉さんですか、ええ、あちらにおりますよ』
『え?どちらに?』
『ええ、だからあちらの方に、、木陰でちょっと見えないですが』
『ありがとうございます。行ってみます。』
『私もすぐ追いつきますので。芭蕉さんにお伝えください。』
『あの~!芭蕉さんですか!!?』
『……。』
『すみませーーん!松尾芭蕉さんですか?』
『私ですか?ええ、ええ、そうです、芭蕉と申します。』
『わぁ!初めまして!お会いしたかったのです!』
『おお、おお、それはそれは。
あなたのようなお若い方がこの翁に(笑)
そうそう、河合の曾良さん、見かけませんでしたか?』
『あちらにおりましたよ、すぐ追いつくとのことです。』
『おやまあ、まだあんなところを歩いてるんですか。』
『芭蕉さんはこれからどちらへ行かれるのですか?』
『私たちはこの道を、日光街道をずっとまっすぐ行きます。』
『まっすぐ行くと、、どこへたどり着くのですか?』
『まっすぐ行くと、、みちのくです。
いにしえの歌に詠まれたみちのくを旅するのです。』
『いにしえの歌に詠まれたみちのくを旅すると、どうなるのですか?』
『それは、私にもわかりません。何を感じて、どんな句が生まれるか、私も楽しみなのです。』
『どんな句が生まれるか楽しみにしています。
私も旅が好きなのです。』
『そうですか、そもそも人生は旅なのです。
月日も、行き交う年もまた、旅人なのです。
船の上に生涯を浮かべ、馬の口をとらえて旅するものは、日々旅にして、旅をすみかとしているのです。』
『私は、キャンピングカーで旅をしています。』
『ほぉ!お気をつけて』
『ボン・ヴォヤージュ!』
っていう、、埼玉県草加市の妄想(笑)