向き合い方の違い | 絵画的世界の窓

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是枝裕和監督の映画「海街diary 」を観た。10年ぐらい前の映画で、以前にも観ているはずだけど、どうやら忘れているらしくまた借りて来てしまった。が、観てよかった。いやむしろこの機に見るべくして観た巡り合わせさえ感じてしまった。


なにより全編に静かな空気感が流れて落ち着く。これは物語りの中心に四人姉妹が置かれ男の性が極力排除されていることと決して無縁ではないはずだ。


小児科医の堤真一と終末医療病棟への打診を受けた四人姉妹の長女の看護師綾瀬はるかとのやり取りがまた胸を打つシーンの一つ。


一人でも多くの命を助けることに全身全霊を尽くす医療体制の内に身を置く者と終末医療の看取りとは命に対する向き合い方が異なることを、二人の置かれた関係から出る言葉を通じてわかる小生のいまの気持ちはおそらくシンクロ度合いがはまった気がして、大いに腑に落ちたのです。