いつもブログをご覧いただき、ありがとうございます。
学びのコンサルタントCAB代表の橋本雄大です。
現在、発達特性(グレーゾーン)や境界知能、不登校傾向を持つお子さま・ご家庭を、学習指導・生活支援・進学サポートを通してお手伝いしております。
元教員という立場から、「その子らしさ」を大切にしつつ、親・学校とも協力しながら伴走するスタイルを心がけています。
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最近、改めて強く思うことがあります。
それは、覚えるべきことを覚えずに、問題だけ解けるようにはならないということです。
数学でいえば、公式をうろ覚えの状態で問題をと解こうとしたり、記号がなにを表している覚えてないのに、問題に取り組み始めたり・・・。
物理でいえば
Vが電圧、Iが電流、Rが抵抗です。
こういう基本の対応が入っていないのに、問題が解けるわけがありません。
でもこれは、物理だけの話ではありません。
数学でも、英語でも、国語でも、専門科目でも同じです。
ここを曖昧にしている限り、学力は伸びません。
■「考える力が大事」は間違ってはいない。でも、正しくはない。
最近は「考える力が大事」と言われます。
それ自体は間違っていないと思います。
ただ、この言葉を都合よく使って、覚えることから逃げる人が多すぎます。
考えるには、材料が必要です。
材料がない人は、考えているようで、ただ止まっているだけです。
単語を知らないのに英語を読む。
定義を知らないのに数学を解く。
記号の意味を知らないのに物理を考える。
無理です。
頭が悪いとか、学力がないとかではありません。
その前に入れておくべきものが入っていないだけです。
■土台を作らずに、答え方だけ欲しがる人が多い
学力が伸びない子を見ていると、かなりの割合でこれです。
地味な暗記は嫌。
反復は面倒。
確認はだるい。
でも、問題は解けるようになりたい。
解き方を知りたい。
はっきり言います。
それは無理です。
基礎を飛ばして伸びるなら、誰も苦労しません。
でも現実は違う。
土台を飛ばした人は、最初は何となく進めても、途中で必ず止まります。
そして止まったときに、
「難しい」
「センスがない」
「自分には向いていない」
と話をすり替える。
違います。
多くの場合、難しいのではなく、準備不足です。
■「できない」のではなく、「前提が抜けている」
ここを見誤ると、本人も周りも不幸になります。
問題が解けない。
するとすぐに、「理解力がない」「応用力がない」という話になりがちです。
でも実際には、もっと手前で止まっていることが多いんです。
言葉の意味が曖昧
記号と名前が一致していない
単位が分からない
公式を見ても、何を表している式か分からない
問題文を読んでいるようで、実は読めていない
式を見ているようで、実は意味が取れていない
だから解けない。
これでは、考える以前の話です。
それを「苦手」で片づけるのは雑です。
苦手なのではなく、前提が抜けているだけかもしれません。
ここを丁寧に見ないと、ずっとズレ続けます。
■厄介なのは、本人がズレに気づけないこと
さらに面倒なのは、基礎が抜けている子ほど、自分がどこで止まっているか分からないことです。
何となく分からない。
何となく苦手。
何となく嫌い。
こうして曖昧なまま避けるようになる。
すると当然、ますますできなくなる。
本当は、才能がないわけではない。
やる気がないとも限らない。
ただ、最初に固めるべきところがグラグラなだけです。
でも、そのグラグラを放置したまま上に積もうとするから、崩れる。
当たり前です。
■覚えることから逃げる人は、結局ずっと苦しい
覚えるのは地味です。
派手さもない。
すぐに褒められるわけでもない。
でも、そこを飛ばして楽をしようとした人は、あとで必ずもっと苦しみます。
その場では逃げられても、次の単元で詰まる。
次の学年で詰まる。
入試で詰まる。
大学で詰まる。
仕事の専門学習で詰まる。
つまり、「今覚えない」の代償は、あとで何倍にもなって返ってきます。
ここを甘く見ると危険です。
学問は、やるべきことをやった人が前に進めるようにできています。
逆に言えば、やるべきことを避けた人は、どこかで必ず止まります。
■本当に強い子は、地味なことを雑にしない
成績が伸びる子は、特別な裏技を持っているわけではありません。
記号を曖昧にしない。
用語を雑にしない。
基本を繰り返す。
分からないところをそのままにしない。
やっていることは、かなり地味です。
でも、その地味さから逃げないんです。だから、伸びます。
逆に、伸びない子ほど、早く答えに行きたがります。
途中式を飛ばしたがる。
確認を嫌がる。
土台を軽く見ます。
差がつくのはそこです。
■物理に限らず、どんな学問でも同じ
物理だから暗記が必要、ではありません。
どの学問も同じです。
覚えるべきことを覚える。
意味を理解する。
使える形にする。
その上で考える。
この順番を無視して、
「考える力をつけたい」
「応用問題を解けるようになりたい」
と言っても、勘違いも甚だしいです。
考える力は、覚えた先にあります。
土台なしの思考は、ただの空回りです。
厳しい言い方ですが、学問はそんなに甘くありません。
そして逆に言えば、地味な基礎から逃げなければ、ちゃんと伸びます。
才能より前に、姿勢です。
■子どもが伸びないとき、見るべき場所を間違えない
保護者の方も、先生方も、つい「この子は考える力が弱いのかな」と見てしまうことがあります。
でも、その前に確認したいことがあります。
本当に理解が浅いのか。
それとも、言葉や記号や単位など、土台が抜けているだけなのか。
ここを見誤ると、支援の方向がズレます。
本当は基礎の整理が必要なのに、慣れてないだけと思い、応用ばかりやらせる。
本当は言葉の確認が必要なのに、「考えなさい」と促してしまう。
これでは苦しくなるばかりです。
子どもが止まっているときほど、
能力ではなく、前提を考えてみてください。
やる気ではないかもしれません。
そこを見る必要があります。
■ご相談ください
私は普段の家庭教師や面談でも、ただ「教える」だけではなく、
どこで止まっているのか
何が抜けているのか
何をどの順番で入れ直すべきか
をかなり細かく見ています。
「勉強しない」
「問題が解けない」
「覚えられない」
「応用になると止まる」
こうした悩みも、表面だけ見ても解決しません。
土台のズレを見つけて、順番を立て直すことが必要です。
お子さんの学習で気になることがある方、
ただ勉強を教えるだけではなく、つまずきの根本から整理してほしい方は、ご相談ください。
家庭教師のご相談は、ブログのメッセージ(またはお問い合わせフォーム)からm(_ _)m