「One More マシュマロ通信」山本ルンルン先生にインタビュー!その4
糖子:キャラクター人気投票では、20代女性からの応募も
多かったそうですね。やっぱり、登場人物がおしゃれですもんね。
コン平(以下、コン):洋服のデザインは、何を参考にして描いているんですか?
山本ルンルン先生(以下、ルンルン):60~70年代のファッションやカルチャーが
大好きなんです。この時代の画集や広告集、映画も好きですね、
特に好きなのが、ヒッピー・ムーヴメントのひとつである
フラワーチルドレンみたいな、ちょっとどぎつい雰囲気に
惹かれるんです。
糖子:本作でも、本領が発揮されていますよね。
ホットパンツにブーツの組み合わせもすごく好きです。かわいい!
小学生なのにオシャレだなあと思います。
コン:今の小学生も可愛いですよね。街を歩いていると、
20代女性のファッション誌に出てきそうな、トレンド満載の洋服で
歩いている子をよく見かけます。
ルンルン先生:そもそも、販売している服がかわいいですよね。
コン:コン平が小学生の頃って、
普段着といえばジャージでしたよ。
3本ラインのジャージが流行ってて、
喜んではいていました。
そんな子は、新聞部のなかにはいないですよね…。
糖子:かわいいのはキャラクターのファッションだけじゃなくて
ヨーロッパの街並みを彷彿とさせる建物が可愛いなあと思います。
扉絵は全て先生が書き下ろしているそうですね。
やっぱりヨーロッパにはよく行かれるんですか?
ルンルン先生:実はヨーロッパに行ったことがないんです(笑)
糖子:えっ! 意外!
ルンルン先生:行くなら、チェコとかポルトガルとかベルギーに行ってみたいです。
コン:町並みで具体的に参考にしている街とか
ルンルン:今はそんなに意識してなかったんですけど
チェコ・ポルトガル・イギリス・フランス・
ドイツ・東ヨーロッパ全般がすごく好きです。
気候によって窓の大きさとか建物の造りとか違うんですよ!
特に多いのはオランダの建物ですね。
私が可愛いなと思ったのをミックスして描いているので
実在するものとはちょっと異なる部分も多いのですが。
とにかく、ビジュアルが最高に可愛いんですよ!
チェコとか東ヨーロッパは可愛いけどややシックで
フランスとイギリスはグレーの建物が多いですね。
コン:個人的には作中で描かれている窓が
どれも真っ黒なことが多いと思ったのですが……
ルンルン:これはね、多分白黒の漫画を書いていたときの癖ですね(笑)
日中は大抵外が明るくて、建物の中だと暗いですよね。
コン:書き込みが細かくて、一コマ一コマがきちんとした
イラストとして成り立っているなあと思います。
ルンルン:私、建物を見るのも描くのも好きなんですよ。
だから自然と舞台が外国になっちゃうんですよね。
現在の日本となると、こういう風景は描けないので……。
糖子:手を抜いてないなって思うんですよね
窓も看板一つをとっても。
ルンルン先生:絵が下手だっていうコンプレックスがあるんで…(笑)
コン:そんなコンプレックスがあるんですか。
ルンルン:あります。絵がなかなか上手くならないっていう
気持ちはすごくありますね。
細かな設定や描き込みにこだわるのにも
「One More マシュマロ通信」山本ルンルン先生にインタビュー!その3
糖子:新聞部のみんなは、何か夢中になれるものを
はっきりと明確に持っていますよね。
だからこそ、キャラクターの個性が際立っているように思います。
山本ルンルン先生(以下、山本):
実際にこんな小学生がいたら
ちょっとびっくりしちゃいますよね(笑)
彼らはちょっと達観しているんですよ。
人にどう思われてもいいやっていう思い切りがあるし
だからこそ自分のやりたいことに夢中になれている。
物語を進めていくうえで
とても動かしやすいキャラクターたちです。
コン平(以下、コン):現実世界では、大人になっても自分がやりたいことが
分からないことのほうが多いような気がします。
だからこそ、彼らのストーリーを見ていると
なんだかうらやましい気持ちになりますね。
やりたいことのある青春時代って、楽しいのだろうなあと。
糖子:ライムみたいに、
やりたいこと=デートってパターンもありますけどね。
コン:物語のなかに、ライムの家庭が描かれているシーンが
ありますよね。
とっても女性を大切にする父親と、その愛を一身にうけた母親。
何より、女の子が大好きなライムに
わがままなお姉ちゃんが二人もいるのには納得ですね。
やっぱりモテる男子には女兄弟がいるのだなあと思いました。
ルンルン先生:ライムって実はシスコンなんですよね(笑)
骨の髄まで女の子が好きなんでしょうね、きっと。
ライムが生まれるまでは、女性の奴隷的な役割をお父さんが担っていたんでしょうね。
コン:ライムのモデルになった方はいるんですか?
ルンルン先生:さすがにいないですね(笑)
ここまで女ったらしな自分をはばからず
隠すことなくやり通せる人って現実にはなかなかいないんじゃないかな。
ライムはモテるようでいて、実はかなりのずっこけキャラですけど
実際いたら憎めないかもしれません。
あまりにも必死で、そこまでしてもモテたいの?って感じですよね。
コン:一見、ライムってちょっと嫌味なキャラ?と思いきや
実はお姉さん思いで優しいところもある。
何より、自分が大好きな女の子に対して必死な感じが
なんだか憎めないんです。
糖子:新聞部のメンバーは、みんながやりたいことに必死だからこそ
どこか憎めない、愛らしさがありますよね。
ルンルン先生:そう思ってもらえると、ありがたいです!
キャラクターを考えるとき、
読者のあこがれの対象になるようなキャラクターは作りたくなかったんですよ。
新聞部のみんなは、クラスのなかでも浮いた存在なんです。
そういう、ちょっとみんなに笑われている存在をいつでも主人公にしたくて。
憧れるっていうより、ダメで愛せる人をつくりたいと思っています。
これは本作に限らず、すべての作品にも言えることですね。
面倒なんだけど嫌いになれない人をいつも描きたいなって思ってます。
コン:それって、もしや先生ご自身の好みもあるのでは?
ルンルン先生:そう!(笑)
私、面倒な人がすごく好きなんですよね。
糖子:それは異性でも友人でも?
ルンルン先生:そうかも。
ああ、好みがばればれですね(笑)
山本ルンルン先生からのメッセージ到着!
山本ルンルン先生からメッセージをいただきました~♪♪♪
既刊の1~9巻は、電子書籍でいますぐ読むことができます。
まだ読んでない方は、この機会にぜひ!
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※発売日は19日ですが、一部地域では20日となる可能性もあります。ご了承ください!
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ちま犬がテレビ出演!
今日の夕方、フジテレビスーパーニュースという番組で「ちま犬しばのすけ」特集が放送されます。
著者のかずはしともさん、カメラマンのちばみゆきさんも登場!
イベントにご参加いただいたワンちゃんも、ちょこっと映るかも…?
「One More マシュマロ通信」山本ルンルン先生にインタビュー!その2
コン平(以下、コン):サンディはセンシティブな子ですよね。
長女だからか、ちょっと意地っ張り。
「私がなんとかしなければ」という思いが強いから
新聞部のメンバーにも時折暑苦しくなってしまう。
そんな不器用さと一途さがすごく好きです。
先生はどんな子どもだったのですか?
先生はどんな子どもだったのですか?
山本ルンルン先生(以下、山本):
私は、二人姉妹の末っ子だったこともあって
小さいころは結構ぼんやりしていましたね。
サンディみたいな繊細さはあまりなくて
ぼんやりしていて泣き虫な子でした。
どちらかといえば双子の弟のチョコとミントみたいな感じ。
そういえばお姉ちゃんにも、よくいじめられていたなあ。
でもあんまり反発しなかったですね。
コン:チョコとミントそのままですね!
サンディにはモデルはいるのですか?
山本:これといって特にいないですね。
そうだなあ、強いて言えば
私のお姉ちゃんがモデルになっているかもしれない。
意図してモデルにしたわけではなく
描いているうちに自然とにじみ出ているのかもしれません。
糖子:ひどい目にあったり?
山本:全編にわたって
自分の過ごしてきた環境は少なからず出ていると思います。
あ、クラウドには特に、小さいときの自分の経験が入っているかも!
ろくなことしないのに面倒起こしちゃって、
いじめられてばっかりなところとか(笑)
コン:コン平はクラウドが好きです!
素直でかわいいキャラが一番見ていて愛着がわきます。
ちょっと不器用でダメダメで、
いつもうるうるした目でサンディに「ごめんね」って
言っているところがかわいい!
糖子:クラウドはこの物語のマスコットキャラなんですけど
たいてい悲しそうな顔をしていますよね。
山本:ろくな目にあってないですよね
糖子:ひどい目にあってめそめそしている印象が一番強いキャラですね。
「可哀想カワイイキャラ」。
山本:私、可愛い生き物がかわいそうになっている
シチュエーションって一番萌えるんです(笑)
「可哀想カワイイキャラ」って一番たまらない!
コン:本作の発売を記念して、キャラクターの人気投票がありましたが
ジャスミンもかなりの人気でしたよね。
糖子:この目がきつい感じがかわいいです。
山本:三位でしたね。
実を言うと、こんな人気出ると思ってなかったんです。
Twitterを通して、私が
「人気投票のあとにジャスミンが思ったより人気があってびっくりした」
ってツイートしたら、読者の方から
「ジャスミンは頑張り屋だからみんな好きなんですよ」
ってリプライを下さったんです。
ああ、みんな、まっとうで健気に頑張っている人が
好きなんだろうなって思って
ちょっと意外だったけど、妙に納得してしまいましたね。
糖子:可愛さではシナモンともそんなに変わらないけど
実は地顔にコンプレックスがあるのをカバーするために
影ながら超努力しているところが良いですよね。
コン:本作でも、気の強いジャスミンの
実はとっても女の子らしい一面が分かるエピソードが出てきますよね。
山本:ジャスミンはストイックに美を追究するタイプで
特にモテたいとか、ちやほやされたい気持ちがあるわけじゃない。
実は、とてもまじめで常識人で、すごくいい子なんです。
マシュマロ通信は、メインになる新聞部の7人のメンバーがいて、
それぞれのバランスが良かったなあと思います。
制作当初は何も考えてなかったんですけれど(笑)