ホロデッキ?・・・ニセモノでできた家 | 伝統構法の家づくり…大阪の街中で!石場建て/木組み/土壁のマイホーム新築

伝統構法の家づくり…大阪の街中で!石場建て/木組み/土壁のマイホーム新築

五十代も後半、自宅を新築…新建材は怖い!
行き着いたのは地元の工務店。
で、棟梁がつぶやいた。
「ホンマは石場建てがエエんやけどなぁ・・・。」
「石場建てってなんですのん?!」・・・

ホロデッキ(英: holodeck)という装置が
アメリカのSFテレビドラマ『STAR TREK』シリーズに登場する。
バーチャルリアリティの究極の姿、現実とほとんど変わりのない世界を作り出すことができる、
24世紀の宇宙艦に搭載されている架空の装置である。
その部屋の中では、バーチャルな環境が、ただ投影されているというのではなく、
実体として触れることもできるように構成されている。

(参照)​STAR TREK 科学技術解説「ホロデッキ」



つまり、そこでプログラミング構成された椅子に腰かけ、テーブルで実際に食事し、
その作り出された「登場人物」と触れながら会話さえできるの・・・。
けれど実は、全てコンピュータープログラミングの産物=ニセモノである。
 

ニセモノといえば、現代の新築住宅は、そのほとんどが偽物である!
もちろんホログラムではないが、
ホンモノ=本物に囲まれた環境ではないという意味では、ホロデッキみたいなものだ。
 

「本物」とは何か?
ホンモノを実体のあるモノと定義すれば、
ホロデッキでも、物質を分子レベルで合成するという意味でホンモノ。
だがそれでは、誰も「本物」とは思わないであろう。
では「本物」とは?
・・・言わずと、本当に天然の産物、「自然素材」からできているということ!

振り返って、現代の新築住宅は、
ホロデッキならぬ「工場」で「化学合成」された建材に満ちている!
 

柱は集成材のプレカット、屋根も壁も床も合板・・・躯体の材木は全て工場生産。
葺いてあるのはスレート、瓦かなと思ったらガルバリウム鋼板製、
外壁は石かタイルか木か…と思ったらサイディング、断熱材は化学物質、
内壁は塗り壁か板張りか和紙か文字どおり布(クロス)かと思ったらビニルクロス、
床は板の間かと思ったら合板フローリング、畳かと思ったら中味は発泡ポリスチレン、
建具は合板中空フラッシュドア、窓枠も玄関扉も製造に大電力を必要とするアルミ。
 

これら住宅を構成する部材の中で、
まんまの自然素材を使った部分が、自宅に何割あるか・・・
考えてみたことがあるだろうか?
今どき半分近くあればいい方ではないか?
 

宇宙艦の中で何年も恒星間航行して暮らすのなら、それもやむを得まい。
いや、そうではなく、これだけ山と緑、ふんだんに自然素材に囲まれた日本に暮らしながら、
ホロデッキまがいのニセモノ環境の家に住んでいるなんて・・・。
 

一生に一度の大きな買い物・・・、
まがい物でできた家に大金をかけて、自分と家族の生涯を賭けますか?

あ、もし私がSTAR SHIP U.S.S.ENTERPRISEの上級士官で個室をもらえるのなら、
檜や杉の内装にして、畳敷き…無理なら桐のフローリングにしたいなぁ(^-^;)
佐渡先生が宇宙艦の自室に畳しか持ち込めなかったのは、物資窮乏の戦時中ゆえか!


ところで、
この本は、おススメです。
桐材が低炭素社会を創るとは!
無垢材の良さを伝えたいというのがこのブログの趣旨のひとつですが、
それでも檜・杉・松などや栗・楢・桜などの国産材でホンモノの家を・・・と。
ぜひ桐材の導入も検討してみると良いと思います。