陣鼓の響き高鳴りて | 甲南大學應援團OB会のブログ「雲外蒼天」

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甲南大学応援団再建物語
~黄霧四塞すと雖も、上に蒼天なきに非ず~

過日の練習場 に関する記事に沢山コメントやメッセージを頂戴しましたが、やはり旧2号館屋上に関するネタが多い様に感じます。 思うに期間的にも人数敵にもここで汗を流した團員の数が多い事に起因するのでしょう。

2号館屋上と、太鼓の爆音に関するエピソードを思い出しましたので、ご紹介したいと思います。

 

屋上で昼休みに練習をする訳でありますが、應援團の練習は太鼓を打ち続けます。次期鼓手の育成の意味もあって、突きの練習等でも拳を突き出す度に太鼓を打つ訳です。これは一種のキャンパスの風物詩となっておりまして、北に聳える六甲の山並に太鼓の音が谺しておりました。

 

大学と山の間はなだらかな斜面になっておりまして、住宅街となっておりますが、年代が下って参りますと、空き地も出て参りましてマンションが建設される様になってきた頃のお話であります。

 

ある日、昼下がりの團室にキチッとスーツを着こなした方がやって参りました。お話を伺いますと、当時、新しく大学の北に位置する所に建ったマンションの販売会社の方との事でありまして、持て回った話を要約しますと、入居者から毎日、昼になる度に鳴り響く太鼓の音に対する苦情だったのであります。

 

話が進むうちに傍らで話を聞いておりました親衛隊隊長氏の顔が紅潮して参ります。渉外は親衛隊隊長の職掌であります。

黙って話を聞き終わりますと「オノレがマンションを建てる何十年も前から、昼に太鼓を叩いとるんじゃ。それを承知で建てた後に文句を言うのは、話がおかしいんちゃうんか」と穏やかに諭します。

余りの貫録と剣幕にたじろぐ営業マン氏。よく部屋を見渡しますと、屈強な親衛隊隊員達の険しい視線が突き刺さります。彼らは一様に日々の弛まぬ拳立てと実戦でボコボコとした拳をしておりまして、嫌な予感がするのは当然と言えましょう。

直視できなくなり視線を壁にやりますと、そこには友好関係にある某菱形ブランド系の団体のカレンダーがさり気なく掛けられており、無言の圧力をかけているではありませんか。

 

営業マン氏は這う這うの体で團室からエスケープし、その後、2度と團室の敷居を跨ぐ事はございませんでした。

 

八代目甲南大學應援團OB会

広報委員会