先日、帰りの送迎前、利用者様にはお手洗いなど帰りの支度をして頂いている時間の事。
排泄介助の必要な方は介助を済ませ、後は最後の体操ね…って時、ふとお手洗いの前を通ると、1人の利用者様がトイレのドアの前でしりもちをついた状態で座り込んでいるのを見つけました。
○○さん、どうしました⁈
と駆け寄ると
「トイレのドアを開けようとして転んじゃったの。立てなくて、何回も呼んだんだけど…」
その方の声はか細いので、誰も気付かなかったんです。
1人で立ち上がれなくて、助けを呼んでも気付いてもらえなかった…どんなに心細かった事でしょう。
私が利用者様のお手洗いに駆け込んだのに気付いたんでしょう、ボスも駆けつけてくれまして、状況を見てナースを呼び、車椅子を持ってくるよう指示してくれました。
が、
「車椅子はいい。それよりお○っこ漏れちゃう」
そりゃ大変!と、打ったであろう臀部の確認も兼ねてナースが介助に入ってくれました。
とりあえず大丈夫だろうという事でしたが、その利用者様
「息子には言わないで」
を繰り返してました。
同居してる息子様に迷惑や心配をかけたくないという気持ちなんでしょうね。
この方、入浴時に皮膚疾患を見つけても
「これくらい大丈夫!」
「もう治ったでしょ?」
と仰るんです。
こういう方結構いらっしゃいます。
明らかに受診レベルなのに「大丈夫」「大したことない」と仰る。
医者嫌いなのか、同居家族に迷惑かけたくないのか。
多分後者でしょうけどね。
以前にも
「トイレ失敗したら入所させるって言われてるから…」
って、トイレ頻回の方もいらっしゃいました。
誰も施設に入所はイヤなんでしょうね。
自宅がいいんでしょうね。
そう考えると「入所させる」はその方にとって脅し文句。
決して本心ではないと思いますけど、半分は本音かな…と。
でも、だからこそ早めに受診して治療をスタートさせてもらいたいと思うんですけど…。
複雑な高齢者心理です。