【本を読む】ざしきわらし関連の本を読んで、ざしきわらしについてまとめてみた回 | オリジナルキャラがいっぱい~KOMANORI☆LAND

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先日、ざしきわらしの粘土人形をブログにアップしました。

 

 

 

その際にざしきわらしについて興味があり、ざしきわらしについての本を何冊か読んだと書きました。

 

まぁ本を読んだのはだいぶ前のことなのですが、ノートに気になるところをまとめていたんですよね。

 

久しぶりにそのノートをちょっと見てみたところ、私のオリジナルキャラであるざしきわらしのキャラ紹介をする前に、ちょっとざしきわらしについてまとめておこうかなと思い立ちました。

 

簡単にですが、ザシキワラシとは何なのか、どんな姿かとかそういったことをちょっとまとめて書いてみようと思います。

 

私のオリジナルキャラのざしきわらしの雪帽子?といったアイテムは、どこかに関係しているのだろうか。

 

読んだ本(参考文献)は後でまとめて紹介します。

 

 

  1.元々のザシキワラシ

 

ザシキワラシ(本の中ではザシキワラシはカタカナ表記なので以後はカタカナ表記で書いていきます)は、柳田國男氏の『遠野物語』では「オシラサマ」や「オクナイサマ」と同様に「家の神」に分類されている存在。

 

家の仕事が忙しい時に手伝ってくれたというような言い伝えはオシラサマと重なるところはあるが、ザシキワラシはオシラサマのように神像や神体のような視覚化されたものはなく、常に目に見えないものである。

 

また、ザシキワラシはオシラサマのように祟るようなことはない。

 

そんなザシキワラシだが、意外なことに近世の文書や紀行文などにザシキワラシという言葉は見られない。

 

初めに文字(言葉)としてザシキワラシが登場するのは、柳田國男氏の『遠野物語』より前の明治40年刊行の雑誌『芸苑』。

 

ザシキワラシ関連で有名な遠野出身の佐々木喜善氏の『舘の家』の中で、春雄という男の子とお蝶という女の子の標準語表記の会話文の中に登場する。

 

その表記は「座敷童」や「ザシキ童」である。

 

 

以上より、元々ざしきわらしは、妖怪ではなく神に分類される存在であり、また目に見えないものでもあったことがわかる。

 

そんなザシキワラシが何故目に見えるものになったのだろうか。

 

  2.ザシキワラシの現れる場所

 

佐々木喜善氏の『奥州のザシキワラシの話』に、目撃例54例からのザシキワラシの出現場所として約半数の25例が「座敷」で遭遇したとある。

 

日本の家屋における四の字方の方位図を示すと、下図のように分類されるが、

ウラ(納戸)

奥座敷 | 納戸

カミ(座敷)-------------+-----------シモ(土間)

オク                    |           クチ           

オモテ(座敷)

ザシキワラシが出現するのは、ウラでもありカミでもある奥座敷が多い。

 

奥座敷という、その家の人にとって日常的に使用するというよりは、祝義などの非日常で使用される場所に現れることは、家を守る私的な神ということだけではなく、客神として外へ出ていく可能性もあることを象徴している。

 

 

実際にザシキワラシを見たというものは、54例のうち39例が家のものではなく他人であり、その家の人よりも他人が見たというケースが多い。

 

また、ザシキワラシが他人の目に見えるようになるとその家は没落してしまう。(東北地方では、ある家の繁栄を支えていたものが人の目に見えるようになると、その家は没落するという言い伝えがある。)

 

これらの様々なザシキワラシの目撃談より、佐々木喜善氏は大正9年出版の『奥州のザシキワラシの話』の中でザシキワラシを「物語化したるもの」に分類。

 

本来目に見えないものであったザシキワラシが、人の目に見えるもの(他人の目に見えるもの)へと変化したことで、柳田國男氏は昭和31年に出版された『妖怪談義』の中で「妖怪」の中に閉じ込めてしまった。(妖怪とは神々の零落した姿と捉えた)

 

元々は目に見えないものであり、神に分類されていたザシキワラシだったが、目に見えるようになると神から妖怪へとその存在は変わってしまう。

 

 

  3.ザシキワラシはどんな姿か

 

目に見えないものであったはずなのに、目に見えるものへと変わってしまったザシキワラシ。

 

そんなザシキワラシはどのような姿をしているのか。

 

目撃例を基にザシキワラシの姿の特徴などをまとめてみる。

 

 

①年齢

目撃例によると、年齢は3から18才くらいと幅は広いが、3~6歳くらいの子供だとするケースが多い。

 

これは身長などからそう判断しているものと思われる。

 

 

②性別

男も女もいる。

 

年齢が3~6歳くらいの姿だったとする目撃例は、ほぼ男女の表記がないが、12歳を超えるような年齢の場合は娘や美しい女、美しい姫といった表記がされており、女性のザシキワラシしか見られていない。

 

 

③服装

赤い頭巾をかぶっていたり、白い衣服を着ていたり、赤い衣服を着ているといったいわゆるちゃんとした服装の場合もあれば、ボロボロのつづれ(衣服)や裸体といった場合もある。

 

また、女(女の子)のザシキワラシの場合は、赤い友禅や花染めの衣服を着ていたり、赤い帯を締めていたり、薄黄色の薄い衣服を着ていたりする。

 

 

④髪型

坊主や散切頭が多い。また髪の毛は光沢があり綺麗で、友禅の小布片のような綺麗な飾りをつけている。

 

 

⑤見た目的特徴

顔の色は赤い(赤顔)といった場合が非常に多いが、色が白くて透き通るようといった場合もある。

 

また、色が白くて美しく見えるときには吉事があり、色赤く見えるときには凶事があったといった例もある。

 

 

以上から、ザシキワラシの見た目として一番標準的な姿は、赤い衣服を着た赤顔の坊主または散切り頭の子供といえる。

 

 

 

  まとめ

 

これまでをまとめていきます。

 

①そもそもザシキワラシとは、目に見えないものであり、「家の神」として分類される存在であった。

 

②しかし、目に見えるもの(他人の目に見えるもの)へと変化する中で、神から妖怪へとその存在は変わってしまった。

 

③人の目に見えるザシキワラシの姿は、赤い衣服を着た赤顔の坊主頭あるいは散切り頭の子供の姿が標準的。

 

ザシキワラシを簡単に説明するとこんな感じになる。

 

 

<参考文献>

・遠野のザシキワラシとオシラサマ(佐々木喜善 宝文館出版 1977年)

・ザシキワラシの見えるとき 東北の神霊と語り(川島秀一 三弥井書店 1999年)

 

 

 

 


 

 

調べてまとめてみた結果、やはり私のオリジナルキャラのざしきわらしのような雪帽子?姿はどこにも見られませんでした。

 

やっぱり何かと間違えているのでしょう。

 

まぁ実際の?ザシキワラシとはちょっと違うけど、私のオリジナルキャラのざしきわらしはあれでいいと思っています。

 

なんで雪帽子をかぶっているかとか、設定を考えればいいだけですしね。ウインク

 

イラスト ざしきわらし

 

 


 

 

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