何かの野鳥が僕の後ろに降り立った! それで振り向いて見れば, そこに磯鵯の♂!
☆イソヒヨドリの姿態!
僕を見て挨拶! 何とも愛くるしい瞳で僕を見つめてくる。 ああ, いつもは磯や岩場で会っているのに, 今日は内陸部の場で会うなんて, 思わぬ出会いとなってしまった。
舗装上で会った磯鵯は, ジョウビタキのようなおじぎを僕にして, 何度も何度も尾を震わせている。 そしてぴょんぴょん跳ねたりしていた。
その内に彼は, ふわふわした飛び方で, 小さなコンクリート構造物の天井に場所を変えた。 そこで距離感を保ちながら, 彼は僕との対面を10分ほど楽しんで, しばらくしてから, ジジッと鳴いて僕の前から姿を消して行った。
さて, 磯鵯は名前のとおり海岸とか岩山での出会いが多い野鳥だ。 多くは磯とか岩場で生活しているが, 姿・形がヒヨドリに似ているのでこの和名がついている。 分類上はヒヨドリ科ではなくツグミ科だ。 と云いたいところだが, 今はヒタキ科に分類されている。 これはDNA解析による結果だ。
生活域はもちろん海岸周辺域が主要だが, 昔から内陸部でも見かけることがあった。 近年では都市部でも多く生息するようになっている。 今はよく住宅地とかビルの空間域を, 飛んでいる姿を見かけたり, 澄んだ鳴き声を聞くことができる。
それにしても磯鵯の, 春の声量溢れる美声での囀りは, 何とも云えない神秘性だ!
これを何と云うのだろうか? 昔ならばツグミ科特有の複雑な声音と節回し! 囀る磯鵯と云うのだろうが? まあイイや! 昔のツグミ科特有の複雑な声音と節回しで囀る, 磯鵯!と云うことにしよう。
僕は内陸部の地上で餌を探している磯鵯の動きを, 何度か目撃したことがある。 その時は芝生地でミミズらしき小さなものを食していたようだ。 彼はいろいろな種類の小動物を捕食している様だ。 その小動物とは, 甲殻類とか昆虫類,トカゲなどだ。
ムクドリ大の磯鵯! 彼らの動きと働きは, 僕が生まれてから今までの, 時の流れの中で, 少しずつ変化している様に見える。
それは, 彼らが気象の変化を微妙に体感し, これからも生き続けるために, 知恵を働かしているのだろうか? だとしたら彼らは進化している。
さて僕たち人間はどうであろうか?
この地球温暖化に真摯に取り組んでいるのだろうか?
僕にはとてもそのように思えないが,
今を楽しんで生きる!
先のことはその時に考えよう!
とにかく今この時を楽しもう!
贅沢な生活を楽しもう!
僕には皆がみんな,
愚かな動きと働きをしている様に見えるが? みんなはどう思いますか?
ああ, これからの人には, 進歩は似合わないのか?
振り向けば
イソ(イソヒヨドリ)の姿が
眼に映る
(2014.07.29 神奈川県開成町酒匂川周辺域にて)
●イソヒヨドリ(磯鵯)の説明●
・学名:blue rock thrush
・分類:スズメ目ヒタキ科
・身体:全長25cm
・分布:日本全国(北海道から九州,沖縄までの各地)
・分布(世界):アフリカとユーラシア大陸南部に細長く分布
・囀り:澄んだ声でホイピーチョイチョイ,ツツピーコーと鳴く(雌も同様)
・習性:多くの全国の海岸の岩場で留鳥もしくは漂鳥
・産卵:本州では5月初旬頃,普通は5,6個ほどの卵を産む