チャイナドレスの仕事のこと | 現在中国雑貨店長の運営ブログ

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コロナ禍も終わり、最近は余暇として月最大4着ぐらい限定で、オーダーメイドを受け付けております。

チャイナドレスの仕事のこと

 以前チャイナドレスのオーダーメイドをやっていました。現在辞めて基本的にやっていないのですが、たまに頼まれて作っています。
 
 ただしもうすぐ中国から完全撤退しようと計画しており、いろんな材料などを少しづつ処分しております。
本来かなりの高級生地もあるのですが、突然売っても二束三文にしかならないので、それは徐々にメルカリやヤフオクなどで処分しようと思っております。
 
 つい先日2010年以来注文がなかったお客様から再注文をいただいたのですが、その時の現場のことを書かせていただきます。

メールは2010年以前のは全く残しておりません

 2017年頃だったと思うのですが、メールソフトが重すぎると感じ、2009年12月末までの全データを削除してしまいました。
 なので2010年1月1日より以前のメールは、どんなやり取りをしたのか全く分かりません。2010年以降の14年間なら分かります。
 

型紙は2014年から保存しております

 型紙に関しては、S、M、L、XL、XXLとかは、普通保存しておくと思いますが、一般のお店でオーダーメイドの型紙は約1年ぐらいしか保存しておきません。
 
 例えば、同じデザインで、大体同じサイズだとします
  • 身長が5cm以上違っていたら型紙を使えません。3cm程度なら影響はないと思います。
  • 型紙がノースリーブ、今度のお客様が半袖になったら、もとの型紙を使うことができません。
 かなり変わったデザインでパターンを作るのに2日間かかったというような場合、型紙は残しておいた方がいいです。もし普通のデザインならプロなら型紙は1時間程度で作るので残しても意味がないかもしれません。
 
 下は当店の型紙の保存している場所になります。実際は写真より後2箱分ぐらいあります。
 この型紙のデータベースを作り、非常に似ている注文に限り、過去の型紙を使うことにしております。型紙の枚数は確か800枚ぐらいです。
 
 どの程度の比率で、過去の型紙を使えるかという話ですが、(800枚あると)大体7割は過去の型紙を使えます。
 
 予定では、2028年ぐらいになったら、全部捨ててもいいかと思っております。
 

以前、日本のネットショップで「型紙はすべて保存してある」と書いていたお店があった

 この話を書くのは、批判しているということではなく実際どうなの?という話を書きたいからです。
 
 2000年ー2010年頃、日本のあるネットショップに「型紙は永久保存しております」と書いてあったのですが、私はそれは無理と思っておりました。
 
理由はいくつかあります。
  1. そのお店は自分で作っているわけではないので、毎回下請けが型紙を送ってくるはずがない。それは企業秘密なのです。ラーメン店で、だしの作り方を教えるみたいな話です。
  2. そのお店が使用している下請け店は、実は当方の創業時に私と一緒に働いていた人だったのですが、そこは永久保存なんか全くしていない型紙をぐちゃぐちゃに置いているお店でした。その知人とは今でも付き合いがありますが、そのネットショップは2014年以降、ほとんど注文が来ていないと言っていました。知人は、どこか安いお店を見つけたんじゃないかと言っていましたが。
  3. そのネットショップは、住所が上海です。上海といえば香港のように家が狭いことで有名です。時価が2億円ぐらいします。そういうところに型紙を保存する場所はありません。

オーダー表は保存してあります

 オープン当時の2000年から毎回紙に書いておりました。
 基本的に2000年から現在まで24年間ずっと保存してあります。(そのうち累計4年間ぐらいお店を休んでいたのですが)
 
 また2000年から仕事場を4回ぐらい引っ越したため、たまにどこかに行ってしまった物があります。オーダー表については、2010年、2011年あたりのがどこかに行ってしまい探せません。
 
 このオーダー表を見れば、基本的にその注文のすべてが分かるようになっております。出来上がりサイズや、スリットは何cm、袖ぐりは何cm、パイピングの色など。
 
 今回2010年の方の再注文だったため、ちょうど紛失したところで、分からなくなってしまいました。