農夫山泉 不買運動の経緯(2)
この話を始めて聞いた時、私は農夫山泉の会長鍾睒睒が中国一の大富豪ということを知らなかったのですが、知った時、庶民のやっかみなのではないかと思いました。
ただ今までの農夫山泉の歴史を見てみると、鍾睒睒は、デマを流して利益を得るような人なのではないかと思えてきました。これには、1つだけでなく、複数の根拠があるのです。
娃哈哈のミネラルウォーターの悪い噂
私が中国に留学していたのは、1999-2000年頃です。当時、留学生寮にいた日本人がこんなことを言っていました。その人は、よく娃哈哈の水を買っていたのに、その日は農夫山泉の水を買ったのです。
「娃哈哈の水を買わないの?」
知人「新聞に娃哈哈の水を長期的に飲み続けると、体に悪いと書いてあったんだよ」
その人は中国語もほとんどできない人なので、他の人から聞いた話を言っていたのだと思います。
話を整理すると、農夫山泉の水が中国でいつから発売されたのか、正確には分かりませんが、1995年ー97年頃だと思われます。
当時中国では、他に2-3種類のミネラルウォーターがあるだけで、特に娃哈哈のミネラルウォーターが、大きなシェアを持っていたと思います。
農夫山泉は、デマを流すことにより、そのシェアを奪っていた可能性が非常に高いのです。
農夫山泉水は、他の水とどこが違うのか?
過去のミネラルウォーターは、水をろ過し、殺菌(煮沸なのかよく分かりませんが)し販売していたみたいです。娃哈哈の水もそのような商品だった(たぶん今も)みたいです。
ところが農夫山泉は、天然水を汲んでそのまま販売するという手法を取ったそうです。最初の頃は、杭州の郊外の千島湖から汲んでいたのですが、商売があまりにも巨大になったため、その後中国の全国各地にそのような場所を作りました。
なぜに千島湖かというと、あの辺は黄山付近の安徽省の山脈から綺麗な水が流れてくるからなのでしょう。
そこで、農夫山泉が約25年前に売った宣伝は、
「うちの水は天然水で体に非常にいい。天然水をやった方が(他社の水より)育ちが3倍よい」
こんな感じの広告を出したそうなのです。もし本当のことなら、それでいいのですが、これは本当なのでしょうか?
鍾睒睒の資産が9兆円だということは先日書きました。もしそれが、多くのデマを流すことによって得たなら大問題だと思います。この人は、父がラジオ局、彼は新聞社出身なので、そう思わざるおえません。
中国には、様々なデマと迷信がありますがこれもそれっぽいです。
デマかどうか分かりませんが
- 電子レンジは体に非常に悪いから使わない
- コーラは、精子を殺すから男性は飲まない方がいい
- チョコや飴は目に悪いから、子供は食べない方がいい
いろんな迷信があります。
農夫山泉水と娃哈哈の水の値段
水の値段は、昔も今もそこまで変わっていないようです。
5リットルの値段は、農夫山泉水が9元、娃哈哈が8元。500mlの値段は農夫山泉水2元、娃哈哈が1.5元。
娃哈哈の方が一般的にちょっとだけ安いです。ただ農夫山泉水は、よく売れているみたいなのです。
農夫山泉水は、中国ではやや高級な水という立ち位置になりました。庶民が買える値段の範囲での高級な水という立ち位置です。
私もスーパーに行くと、一番よく買うミネラルウォーターは農夫山泉水です。それが一番よく売れているというか、売られているからです。
そして、たまに違う水を買って飲んでいると「その水大丈夫なのか?」みたいな話を、数年に一度されたことがあります。
一番最近は、約半年前に言われたことがあります。
下の水を飲んでいたのですが(たぶん中国で3番目のブランド)
「純浄水を飲むと、心太軟になる。だから礦泉水を飲んだ方がいい」と言われました。心太軟とは何かよく分かりませんが、恐らく集中力がなくなる的な話なのだと思います。
中国に住んでいると、他の人からたびたび、水の話を言われるのです。
話は、まだ続きます。続きは次回書きます。