中国の少子化事情-結婚前の準備 | 現在中国雑貨店長の運営ブログ

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中国の少子化事情-結婚前の準備

 

 先日「中国の少子化事情-不動産の面から考察」という記事を書いたのですが、不動産が高い=少子化という単純な話でもないと思うので、もう少し深掘りしていきたいと思います。

 

 本当は今回子育て面を書こうと思ったのですが、また次回書きたいと思います。

 

 以前、中国では結婚前に家を買うことになっているという話をしたのですが、現在大都市で最低1億円、日本の県庁所在地ぐらいの都市で5000万円ぐらいです。

 まず前提として不動産価格は、2014年ー2018年にかけて多くの都市で2倍になってしまいました。なので私の知っている話はすべて現在の半額だった頃の話です。現在家1軒買うお金をどうやって準備しているのかは分かりません。新型コロナ期間に結婚した人はかなり少ないです。

 

当時家一軒3000万円だったとして

  1. 半数の人は、全額親が払っています。
  2. 4分の1の人は、親が半額近くを払い、子が半額近くを払っています。
  3. 4分の1の人は、子がほとんど負担しています。
 3000万円のケースでは、大体こんな感じだと思います。結婚なので、親は4人いるはずですが、基本的には男性の親が払うそうです。稀に女性側が家を買うこともあります。
 現在1戸3000万円の家というのは、田舎の方しかないようです。
 
 6年ぐらい前に上海の日系企業で働いていたことがあるのですが、当時、日本から30代後半から40代前半の独身男性が何人か駐在に来ておりました。上海駐在でいい思いをする人もいるでしょうが、基本的には私生活では何も進展がない暗黒時代になるようです。20年前は物価も安く遊び代も安く、たぶんそうではなかったのですが、物価が以前の5倍になってしまった今はそうです。
 
 現地の40代女性に「上海で結婚すると、結婚式のみで大体60万元(約1200万円)かかるよ」と言われていて、日本人は「そんなかかるの?」と言っていたのですが、結婚式もお金はかかるようです。
 
 学生アパートみたいな古くて狭い家を買うのに1億円。さらに結婚式で1000万円かかったら、上海で結婚することを考えるのは、ほとんど無理です。たぶん利子で年収を超えてしまいます。
 ちなみに上海の多くの人は、家の価格が現在の10分の1ぐらいの時(約20年前)に購入したので生活できているだけで、自ら高額な家を買ったわけではありません。
 昔からいる上海の人なら、古い家を売って、3000万円ぐらい足して、新しい家を購入したりすることが可能なのだと思います。
 

結婚式に関して

 男性側は、少なくても3000万円ぐらいは出費することが分かりました。
 それでは、女性側は何も出費しないのかといえば、以前は家は男性が買う、家電は女性が買うということになっていたそうです。
 そして10年ちょっと前から、家は男性側が買う、車は女性が用意するということが、やや流行りました。車でなくて時計とか貴金属類のこともあるみたいです。
 2年前に仕事でよく使っていた写真屋の娘さんが結婚した話を書いたのですが、その時、確か新郎側に60万元分(1200万円)のプレゼントをしたそうです。主に高級車を買ってあげたそうなのですが。
 どうして写真屋にそんなお金があったのかといえば、店の立ち退きで立ち退き料をもらえる見込みがあったからみたいです。中国では立ち退き料をもらえる人が非常に多いみたいです。4軒に1軒ぐらいは、なにかしらの立ち退き料をもらったことがあると思います。2000万円とか3000万円とかもらえて、土地が広い場合1億円ぐらいもらえるそうです。
 
 出産の際に、男の子が生まれた場合、家を買う心配をしなければならないのですが、女の子が生まれても、結構お金がかかるみたいです。