名峰金峰山が望まれる清里駅 | 国立公園鉄道の探索 ~記憶に残る景勝区間~

国立公園鉄道の探索 ~記憶に残る景勝区間~

国立公園内を走る鉄道の紹介と風景の発見
車窓から眺めて「これはいい」と感じた風景の散策記

[国立公園鉄道の探索]

名峰金峰山が望まれる清里駅

 

 

小海線(小淵沢~小諸間 78.9km)の清里駅(17.5km)は、大風景地の中にあります。

 

前回の記事では、清里駅から見える飯盛山について書きましたが、この山の他にも奥秩父連峰の山が見えます。

 

 

 

 

 

白色の駅舎の前に、大きな山が望まれました。

 

 

 

頂上に塔のような形の五丈岩がある、秩父多摩甲斐国立公園・奥秩父連峰の主峰・金峰山(2599m)です。

 

天を指す高峰・金峰山は清里の精神を体現する存在のように見えます。

 

 

これは大分以前に登った時に撮った写真です。

金峰山頂の五丈岩は近くで見ると石が積み重ねられたような恰好に見えます。

 

この山の基盤は花崗岩です。

この石は割れ目ができやすく、そこに水が入り、凍結融解しているうちにこういう形になり、別段怪力の持ち主がどこかから石を持ってきた積んだ、というわけではないようです。

 

 

 

 

清里駅前にある案内所では、いろいろパンフレットも置いてあります。

 

この中で「清里の歴史を学ぶ」という案内書に惹きつけられました。

 

通常この種の案内書は、「・・・を楽しむ」とか「・・・で遊ぶ」という書き方がされるものが多いのです。

 

しかし、ここ清里では「歴史を学ぶ」というタイトルになっています。

 

厳しい自然条件と共生しつつ、新たな故郷を創出した人々の矜持が短いセンテンスの中に凝縮されています。

 

サブタイトルとして次のように記されています。

「清里という土地は多くの人々に育てられてきました。その人々に懐かしみ慕われる二人の偉大な人物をご紹介します。」

 

ここでは、アメリカ出身でモデル農村造りに貢献した親日家伝道者・ポール・ラッシュ氏と、奥多摩ダム湖建設に伴い故郷を離れ清里に移住した人々に向けて農業指導をした農林技官・安池興男氏の功績が紹介されています。

 

ポール・ラッシュ氏がモットーとした

「Do your best and it must be first class (ベストを尽くして、かつ一流であれ)」の精神は今でも生き続けています。

と、紹介文では記されています。

 

この精神が遺憾なく発揮されていると感じられる機器が駅前に展示されていますので、それは次回の記事で書いてみたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

清里から須玉に向かう「清里ライン」と呼ばれる道沿いからは、南アルプスの甲斐駒ヶ岳などが展望できる場所があります。

 

清里駅前の道は、「秩父多摩甲斐国立公園」、「南アルプス国立公園」、そして「八ヶ岳中信高原国定公園」の山々が望まれる、本州中央部の素晴らしい風景地へと続いています。