というわけで、リサイクル
末尾に、少々追記を
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物語文では、「気持ち」を読みとる、という問題が頻出です
この「気持ち」というものは、学年が上がるにつれて、ハッキリと書かれていないケースが増えます
そこから、
「こういう行動をしているから、こういう気持ちだよね」
というように、「行動」に着目させることが増えてきます
さて、この「行動」から、気持ちを読み取る、という行為
特定の傾向をお持ちのご家庭で育てられたお子様だと、やや大変です…
「こういう気持ちのとき、こういう行動をする」
という場合、そのサンプルは、お子様ご自身ではなく、お子様が一番よく接する人物になります
必然的に、それはお母様・お父様になるわけですが……
① 怒る
私「怒っている人って、どういう行動をとる?」
さて、どんな行動をとるでしょうか?
怒鳴る、(ものを)たたく、ける、などが浮かぶことでしょう
しかし、それらの行為が日常的であれば、それを怒ったときの行動と取らない場合もあります
あるいは、これまであった生徒さんの答えで
Aさん「むなぐらをつかんで、『テメー』って、さけぶ」
Bさん「カーテンを引き裂く」
Cさん「部屋にあるものを、私めがけて投げつける」
なんていうお答えが……
(いずれも、お母様の行動だそうです……)
② 悲しむ
これまた、汎用性が高い「気持ち」なだけに、なかなかに幅があります
私「悲しんでいる人って、どういう行動をとる?」
Dさん「ペットに話しかける」
……、なるほど、わかならくはない、と思ったものの、詳しく聞くと、
両親がケンカしたとき、お互い話しかけることが気まずいから、ペットに話しかける体で、お互いが伝えたいことを、言うようで……
Eさん「部屋の隅でずっと体育座りをする」
これは、お姉様のことだそうで。ありそうではあるのですが……
やや極端ではありますが、こういう気持ちになったら、こういう行動をとる、というものに、個人差(家庭差?)がどうしてもあります
ごく一般的なものが真っ先に浮かばないのは、要注意です
ちなみに……
うれしい、という気持ちになったときの描写で、「目を細める」という行動の意味がまったくわからなかったお子様がいらっしゃいました
アメリカンスクールに通い、かつ、ご家庭では洋画しか見ない、という環境のお子様でした
(ご両親は日本人ではありましたが……)
外国の方の表情の作り方で、笑う時には目を細める、ということをしないことが多いと言えます
そのため、目を細める=笑顔=うれしい
というのが、実感できなかった、というケースがあります
その子自身、表情の作り方がやや日本人離れしているな、とは感じていました
「一般的に」、「普通は」、という言葉が指す内容を教わることはほとんどないでしょう
ご家庭では、意識して、その「ふつう」を、お子様に示して頂けると、幸いです
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……と、記しましたが……。。。
「一般的に」「普通は」というもの……
これ、かなり、難しいものですね……。。。
理由はいくつかありますが、
最近まで、盲点だったのは、
親御様ご自身が幼少期に、
「一般的」「普通は」というものに、
あまり触れておらず、
そのようなものが、よくわかっていないケースが…。。。
二代、三代とか、そんなものではないレベルで、
特定のご職業に先祖代々就いていらっしゃる
なんて場合だと、それなりの乖離がございますね……。。。
あと、これも言うご同業、あまりいませんが、
物語での人物の行動が、すでに、日常の人間がする行動と、いくばくか乖離している
というものも。
ただ、これは、創作物の行動というものを、
リアルに逆?輸入される場合もあるので、
数十年したら、溶け込んで、乖離がなくなるのかも、かも……
うん、最終的には、
テキストなり、本なりでの表現を、蓄積していく
ということに、なりましょうか……。。。
うん、机上の学習、こればかりは、
経験に勝ってしまうやも……