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ヒロイン(桜木紫乃)

 

2023年9月5日

毎日新聞出版

2022年5月1日号~2023年8月6日号

「サンデー毎日」

 

404ページ

 

 

1995年3月某日。渋谷駅で毒ガス散布事件が発生。実行犯として指名手配されたのは宗教団体「光の心教団」の幹部男性と、何も知らずに同行させられた23歳の信者岡本啓美(おかもとひろみ)。この日から、無実の啓美の長い逃亡劇が始まった。他人を演じ続けて17年、流れついた地で彼女が見つけた本当の“罪”とはいったい何だったのか――。 

 

著者について

1965年北海道釧路市生まれ。2002年「雪虫」で第82回オール讀物新人賞を受賞。07年、単行本『氷平線』でデビュー。13年『ラブレス』で第19回島清恋愛文学賞、同年『ホテルローヤル』で第149回直木賞、20年『家族じまい』で第15回中央公論文芸賞を受賞。『起終点駅(ターミナル)』『蛇行する月』『それを愛とは呼ばず』『砂上』『緋の河』『孤蝶の城』、絵本『いつか あなたを わすれても』(オザワミカ・絵)など著書多数。

 

 

 

令和5年10月7日

この日に予約を入れました

神戸市図書館はまだ購入前でした

 

好きな作家さんの一人です

ぐいぐいと集中して読めました

オウム真理教の事件に関わった人や

信者さんを重ね合わせたりもしました

途中とても残酷なシーンがあって

あれ?これ桐野夏生さん作品だっけ?

著者名を確認してしまいました

 

無実なはずなのに

逃亡を続けた人生

彼女のこの先は

どうなっていくのだろう

愛おしい人だ

気になる

 

 

桜木紫乃さん作品読書記録

 

平成27年(2015年)

 

ラブレス(桜木紫乃)

冒頭から読みやすく、引き込まれました。

姉妹の60年にわたる人生と、

それぞれの子供たち、つまり従妹の、人生が描かれています。

育った家庭環境から、求めて行ったそれぞれのしあわせなど。

飽きることなく、夢中で読みました。

好きですねぇ・・こういう小説が。

 

平成28年(2016年)

硝子の葦(桜木紫乃)

シチュエーションが、あまりにもとんでもなくて、

現実味がなくて、感情移入できなかった。

 

 

 

 

令和元年(2019年)

風葬

「風葬(桜木紫乃)」桜木紫乃作品読書記録

透明感のある景色というか

美しい景色が思い浮かぶような作品で

そんなに長くはないけど時間をかけて

ゆっくり読みました

誰にも知られないまま埋もれて行く事実

関わった人が胸に閉じ込めたまま亡くなれば

永遠にわからないままの真実

たくさんたくさんあるんだろうって思います

 

令和2年(2020年)

星々たち

「星々たち(桜木紫乃)」桜木紫乃さん作品読書記録

先日の朝イチで

桜木紫乃さんを拝見して

作品から感じて来た

じめっとした暗さとは違う

感性豊かで天真爛漫

明るくてでも深くて・・・

といった感じがとても好きで

また読みたいと思って

手に取った一冊です。

誰の人生も

いとおしくなる作品でした。

 

蛇行する月

「蛇行する月(桜木紫乃)」桜木紫乃さんゲストあさイチ画像・作品読書記録

昨日一日で読みました。

心が澄んでいくような作品でした。

人のしあわせはその人ぞれぞれの心にあります。

感じ方にあります。

とてもしあわせには見えないひとりの女性の姿が

周囲の人々の気持ちも変えていきます。

わたしだったら・・・

わたしは最初から順子をしあわせな人

と感じると思います。

桜木紫乃さんはまぁ好きと言えば好き

と言うくらいの作家さんでしたが

あさイチのゲストで出られたとき

お人柄に惹かれました。

とっても好きだと感じました。

 

ふたりぐらし

「ふたりぐらし(桜木紫乃)」桜木紫乃さん作品読書記録・本レビュー6位

夫婦それぞれの親への思い

子どもを持たないままで後悔はしないのかという

葛藤

お互いを思いやるがために口に出せない

さまざまな気持ち

隣人の過ぎ越し人生

などなど

桜木紫乃さんは

普通に暮らす人々の

細かな心理がどうしてここまで

わかるの・・・

ひとつひとつが響きました

友近さんの解説も良かったです

わたしは単行本を借りることが多いのですが

解説が読めるので文庫本も良いな

と感じました

 

 

 

2021年

家族じまい

「家族じまい(桜木紫乃)」桜木紫乃さん作品読書記録

わたしの父は4か月の短い闘病で亡くなりました。

もし父が生きていたとして

母の今の状況があったとしたら・・・・と考えると

きっと大変だっただろうなと想像します。

たらればを考えてもそれは想像にしかすぎないから

現実はもしかしたら意外とうまく行っていたのかもしれないけど

わたしが一人きりで父の遠距離看護をして

わたしが一人きりで母のサポートをしてきた

今までのほうが楽な面はたくさんあると自覚しています。

結婚して福岡を離れて

両親の生活ぶりは送られてくる旅行の写真と

年に数回の帰省時に触れるくらいでしたが

この13年は濃厚です。

逃げ場のない苦しさを感じることも多々あります。

家族の面倒で厄介な面がたくさん出てくる作品に

わたし自身が封じ込めて生きて来た心の奥底を

のぞいている気持ちになることもあるけれど

封じ込め共存しそれでもよりよくを探し目指し

積み上げてきた日々はかけがえがなく

今の穏やかな生活があると

わたし自身はこれで良かったと感じています。

というか逃げ場がないから逃げずにやって来るしか

なかったとうことでしょうか。

わたしは結婚生活37年ですが

夫婦の生活は

今が一番穏やかな心のように感じています。

 

 

2022年4月

裸の華

矜持と言うものを感じる作品でした

潔く生きる者を見るすがすがしさを感じます

のぞいたこともないダンサーの世界ですが

踊り子だけでなく

バーテンダーからもストリップ小屋で働く人々からも

それぞれの人生が丁寧に伝わって来て

とても良い読後感です

 

 

2023年4月

緋の河

カルーセル麻紀さんのことを

特に好きでも嫌いでもなかったけど

この本を読んで

とっても好きになりました

 

桜木紫乃さんはあとがきで

「虚構に宿る真実」

と書かれています

書かれている家族構成などは

フィクションだそうですが

物語から浮き上がってくる

カルーセル麻紀さんの少女時代は

このようなものだったのだと思います

 

勝ち気で

自分の生れついた性に負けず

人生を切り開き

上り詰めて行く過程は

読んでいて

胸のすく思いがしました

 

葛藤や苦しみがあったはずの

お母様の愛情が感動的です