人って生き物は、
とてもやっかいだけど、わかりやすくもある。
得たものは、失いたくない。
得ることよりも失うことの方が怖くて不安なの。
そういう仕組みだったりしますもの。
ちょっと小難しいお話になりますが、
最後までお付き合いいただけると幸いです。
ＴＣマスターカラーセラピスト
ひらっち塾事務局長のはるちゃんです。
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ちまたで言われる「次元上昇」。
「次のステージ」とかなんとか。
それってつまり
「自己実現」って言われるものだと思うのです。
で、そもそも自己実現ってなんだ？
って話なんですが。
はい、たまには公認心理師らしく。
心理学で説明しましょう。
マズローの欲求5段階説ってものがあってね。
「人間とは自己実現に向かって絶えず成長する生き物である」として、人間の欲求を５段階に理論化したものがあるの。
で、これはさ。
下の層から順に満たされていくもので。
①が無いのにいきなり⑤とかは絶対にないのね。
人の欲の仕組みはこうなっていますよってこと。
食べる、寝る、住むなどの生命の維持。
「①生理的欲求」が満たされて…
はじめて次の
身の安全を守りたいという
「②安心安全の欲求」が、生まれる。
②が満たされて、
他者と関わり集団に属したいという
「③所属と愛の欲求」が生まれ
③が満たされると
自分を認めたい、他者からも認められたいという
「④承認欲求」が生まれる。
ここまで来て初めて、
自分の能力を発揮して創造的活動がしたいという
「⑤自己実現の欲求」という段階に入る。
そこまで行って、
目標達成したり、そこに近づいたりすることを
次元上昇とかさ。
次のステージとか言ってるんちゃうか。
と、なんとなく思うわけです（あくまでわたし的解釈です）。
で、
①生理的～④承認までの段階って「欠乏欲求」って言われている。
つまり、「ない」から満たしたいという思いから「得る」ことを目標にすることね。
「得る」と、次の段階へ移れるから分かりやすく満足感がある。
満足なのだ…けど、同時に生まれるものもある。
それが、
「失う恐怖と不安」。
人間って生き物は、
得るよりも失うことの方がイヤ。
失うことが怖くて不安でどうしようもない。
失う前から、そんな妄想をして不安や恐怖に怯えたりもする。
だからこそ、
「得る」っていう経験は、同時に失うことに怖さや不安が出てくるのも当たり前だったりするの。
で、
日本って国はとても優しくて。
①生理的…②安心…については国が保障してくれている。
生活保護制度、生活困窮者自立支援制度、その他たくさんの制度があって。
そこについては制度を使って困らないような仕組みがちゃんとできている。
（わたしはソーシャルワーカーでもあるのでそこについては身をもってよくわかっている。）
問題なのは、
③所属～④承認。
③どこかへ所属し、尚且つそこで④認められたいと願う「欲」。
そこが一番やっかいなのだと思う。
あれだけ所属したかったそこに所属でき、
認められようと頑張っている矢先…
もし、その所属先に違和感を覚えたら。
人の悩みの派生で自己選択が重要になってくるところはそこが強いんじゃないかと思う。
趣味の活動、仕事、友達グループ…とかね。
まぁ、いわゆる人間関係に直結するものというか。
で、
仕事が一番分かりやすいから仕事のことで書いてみようと思うのだけれど。
わたしは、仕事嫌ならすぐ辞めたら？って助言するようなタイプではない。
仕事辞めたかったら、その前に止めることあるやろ。話はそれからだってタイプ。
仕事の何が嫌なのか洗い出して、
その嫌なもの、ひとつずつでいいから手放していけばいいやん。
10個嫌なことがあれば、２～３個手放した時点で気持ちの折り合いがつく人も割合いると思うの。
それでも嫌なら辞めればいいじゃんって思っている。
でも、そんな仕事早く辞めたらいいのに。
って思うパターンもあって。
それは、
「組織に対して違和感がある」ってタイプ。
そこを掘り下げて、もちろん自分自身が何か手放すことで組織を信頼できる。
そんな可能性があるのであれば、自分自身と日々向き合うことから淡々とやればいいけれどさ。
組織そのものが、組織のトップが。
以前は信頼していたかもしれないけれど、今はその関係も破綻して不信しかない。
そうなのであれば…
さっさと辞めればいいのにと思う。
だって、そういう組織に居るだけで。
そういう人の下で働くだけで。
どれだけ自分の大切なエネルギーを奪われるのか。
どれだけストレスを溜めるのか。
日々そういうことに晒されて、
一体何のメリットがあるのかと冷静に思うわけ。
信頼もしていない。
そんな相手に奪われるだけ奪われる。
でも離れられない、
それは何故か。
先ほど説明した、
③所属と④承認が手放せないからだ。
せっかく手に入れた③居場所を手放したくない。
なんなら④認められたい、気に入られたい。
なんで？
それは「不安と恐怖」からだよ。
所属先を失う恐怖と不安。
所属先の人たちから離れる恐怖と不安。
所属先の人たちから嫌われるかもしれない恐怖と不安。
誰だって、
誰かに存在を認めて欲しいし、愛されたいし、価値を感じて欲しい。
でも、
その「誰か」ってそもそも誰だよ。
って話じゃん。
ブラック企業で働き、心身ともにボロ雑巾のようになっているのに辞められない。
ここまで来たのだから、まだやれる、まだやれるとデスロードを歩き続けている。
そういう人をイメージしたらわかりやすいかな。
でも、そういう人でも明確に違和感は持っていたりするんだよ。「組織が信頼できない。」
そういう状況に陥っている人は…
１回思い切って、ひとりになる覚悟決めてもいいと思うんだ。
今の③所属、④承認を一度捨てて。
また積み上げていけばいいじゃない。
心地よさを感じる新たな所属先を探すもよし。
なんなら、自分が新しいコミュニティーを作るもよし。
もしかしたら灯台下暗しでさ。
すでにあなたを信頼して、支えてくれている人達も居るかもしれない。
すでにあなたは別の組織で受け入れられ、認められていたのに。
それすら気付かなかっただけかもしれない。
無いと思っていた、③所属と④承認は、既にあったのかもしれない。
あの組織での③所属と④承認にこだわる必要はなかったのかもしれない。
…と、いうことに気付くと…
自分の世界はまた一段と広がるのかなと思ったり。
失うことに対する不安と恐怖。
それらを手放せるチャンスはいつでもある。
あなたがそこにしがみつきたいのはなんで？
あなたがそこにいることで得たいもの、失いたくないものはなに？
違和感のある組織にしがみついている人には今一度、考えて欲しい。
本当に大切な何かを失う前に。
…で、これは余談なのだけれど。
このマズローの欲求５段階説。
③の所属と愛情は
「家族コミュニティの中での所属感と与えられる愛情」と表現されることもある。
④の承認欲求からが、仕事に就き、認められたい段階とする説もあって…
と、いうことはだ。
ね。
そこだよねって話。
社会（仕事）に家族を鏡移しせんでいいからさ。
あなたは当たり前に愛されて、存在するだけで素晴らしい存在だよ。
まずそこを、忘れないでね。
(わかる人にわかればいいや笑)
ＴＣマスターカラーセラピスト
んでもって、
ひらっち塾事務局のはるちゃんでした☺️
Photo by/神木修斗
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