自分と相手との関係は、人間対人間の関係です。
理屈や常識という正論を振りかざすことはできても、
ひとりの人間としての感情を動かすことはできません。
立場や役割を意識しながら相手に発する言葉は、
自分の本音ではない建前論になってしまいやすく、
生身の人間としての温度が感じられないものです。
嫌いなものは嫌いですし、イヤなものはイヤなのです。
人それぞれの感覚をストレートに伝えられた方が、
人間同士の触れ合いを感じ取ることができるでしょう。
相手が不愉快に思うかどうかは相手の気持ちですから、
その感情が正しいとか正しくないとかで議論することは、
相手の感情を度外視した押し付けになってしまいます。
自分が抱いている感情を相手に認めてもらえた時、
人は、相手に大切にされていると実感できるもので、
大切にしてくれる人の感情も受け入れようと思えるのです。