今さらですが、人はみな平等です。これは日本では常識だと思います。
学校で、成績がいい子、スポーツの得意な子、外見のいい子などは、そうでない子より価値があるなどということはありません。どの子も同じです。
成績にはもちろん価値がありますが、それ以前にその子がそこにいること自体に、もっと根本的な価値があるのではないかと思っています。
それは国同士の関係でも同じことです。
面積が広い国、人口が多い国、歴史が古い国、国民が豊かな国などが、そうでない国より価値があるということはありません。どの国も同じです。小さくて貧しい国でも平等です。その国の存在自体に根本的な価値があると思っています。
面積が広いことは価値があるでしょうが、それは「付加価値」みたいなもので、その国を異次元の高みに押し上げるものではないと思います。
しかし、実際にはどうでしょうか。様々な強みをもついわゆる大国は小国を下に見る意識がないでしょうか。
日本は、大国とまではいえないかもしれませんが、優れたところが多くある国だと思います。世界一や世界唯一というものも、いくつもあります。そういう国を誇りに思ったりするのはけっこうなことです。
しかし、もしそれが他国に対する優越感を宿したものであるなら、反感だの、嫌悪だのを引き起こすことになるでしょう。自国を誇るなら、同時に他国の人の誇りも尊重する余裕があってほしいと思うのです。