まだ電子掲示板が盛んだった頃、私はある作家のファンクラブのような掲示板に出入りしていました。私はその作家の小説は読んだことがなかったのですが、社会批評・世相批評の文章が好きだったのです。
ファンクラブもいろんな雰囲気のところがあるのでしょうが、客観的に批判するのではなく、「あばたもえくぼ」みたいな見方をする人が集まっているところが多いような気がします。それはそれでいいと思っています。その掲示板も仲よく盛り上がっていました。
そこへその作家を批判する人がやって来て、掲示板の雰囲気が一変してしまいました。自分の好きな人をけなされて、いい気分でいられるわけはありません。
ひょっとするとその批判は妥当なものだったかもしれません。褒めてばかりいるファンたちの目を覚ましてあげようとでも思っていたのかもしれません。でも掲示板に集まっていた人たちにとっては、大きなお世話だったようです。
批判は大切だと思います。私も批判します。ですが、ただ見守った方がいい場合もあると思います。