「 映画ひとつ、新藤兼人監督『どぶ』 」 のコメント返信です。

 

コメント返信 新藤兼人 どぶ こけさんの、なま煮えなま焼けなま齧り

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>fuse2-16mori 神田民司さん
コメントありがとうございます。
『裸の島』、まさに。私が覚えているのは迫り上がった斜面を農地にしてそれに天秤で水を運び上げるところ。桶たっぷりの水に急斜面、よろけて乙羽信子が水をこぼすと殿山泰司が乙羽を殴ります。あんな小さな島に水があるわけもなく(確か櫓舟でよそから運んでいるんでしたっけ)、ぎりぎりのところで歯を食いしばっている生活と労働です。そう言えば一度大蛸か何かを捕らえると尾道にそれを売りに行ってそのお金で子供と食堂に入る場面もありましたね。

 

 

 

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>中仙道酒楽、あるいは花伝亭酒楽さん
コメントありがとうございます。
『鬼婆』、尾花のウロのような住まいに吉村実子と息を潜めて敗走する武者を狩って生きながらえるもはや年齢など見失ったまさに鬼婆ですものね。
では私もとっておきの乙羽信子を、岡本喜八監督『赤毛』
(三船プロ 1969年)です。官軍の先触れで全国に新政府の公約を喧伝する赤毛をつけたひとりが半人前の三船敏郎です。彼が伊藤雄之助が権勢をほしいままにしている故郷に帰ってきます。年貢の半減(だったかな)、人間は平等、年季などの徳政で人々を解放しそれまでの癒着を断ち切るのですが、程なくして伊藤たちの反撃が始まり、元はと言えば百姓上がりの三船をただのカタリだというのです。三船を持ち上げていたひとたちに動揺が走ります、あぁやっぱりそんなうまい話があるはずないと。そのとき三船によって年季から解き放たれた乙羽信子が出刃を掴んで三船こそが本物だと揺れ動く者たちのなかを立ち上がり敵に(それこそ一命を落として)一歩も引かない姿勢を示します。あのときの乙羽の気高さと与えられた権利を命がけで守る澄み切った覚悟は忘れられません。

 

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乙羽信子 新藤兼人

 

 

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