金の切れ目が縁の切れ目。お金を持たない私は奇術界におれません。奇術界だけではありません。芸道一般、書壇、画壇、~壇の多くがたくさんのお金を必要とします。個人の方の記念パーティに1万、2万の会費をポンと出す余裕は私にありません。出さなかったら、もう連絡はとんと来なくなりました。
それでも、名古屋の先輩の、中でも特にある方にはマジック、奇術の周辺の知識をたくさんいただきました。世界のマジシャンとも親交があり、ランス・バートンだのジェフ・マクブライドだのの有名なマジシャンの名前がすらすら出てくる人でした。名古屋で一番、奇術に精通している方でした。よく、喫茶店で二人きりで2時間も3時間もマジックの話をしました。たくさん教えていただきました。ありがたかったです。今もマジックしているのはこの方のおかげです。でも、もう縁は切れました。
今は私一人、昔、学んだマジックをコツコツやっていきます。コツコツやっていきながらも、やればやるほど新しい発見があるものです。同じものを繰り返す、そして新しい発見をする、芸能はそんな一面があると思います。新しがるのは止めます。
私は短歌を趣味にしていますが、好きな手品をテーマにして短歌を作っています。次の歌もそうです。なんだか手品の種明かしのような短歌ですが、ギリギリセーフかと思います。
口ほどに手と目がものを言う手品右見て左の腰に手をやる 神田民司
NHK短歌大会題詠「口」入選

