どうも、こんにちは。
4月に入りました。
新年度のスタートとなります。
最近、こちらのカテの更新が滞っており、記事にしないでおいたらはや3月もすぎました。
前回の記事は「2.26事件」でした。
この度も約一ヶ月も放置していたことになります。
本来、歴史の時代順にお送りするこのシリーズでございますが、
この日に更新しておきたい歴史上の出来事がありましたので、
今回も「番外編」ということでお送りします。
お時間のある方はお付き合いをお願いします。
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このたび、春から受験生になる子ども1。
そして、春から中学1年生になる子ども2。
この年で、「やりたいこと」や「進路」を決めるのは、すごく難しいことだと思います。
そして、受験生の子どもを持つ親や家族はそれはそれは気を使うと風の噂に怯えております。
できれば少しでも成績を上げて、自分のやりたいことを目指して、希望する学校に入ってもらいたい!!
成績が下よりは上のほうが、選ぶ選択の幅も広がると思いますし。
「受験」という人生のハードルに少しでも役に立つのなら、一肌脱いでもいいんじゃね?
ということで、昨年から少しずつ準備をしておりました。
もちろん、リアルで子供のため、というのもあるのですが
あわよくばこれでお絵かきの修行になれば・・・、と邪な思いも多少ww。
いや、むしろこれを口実に堂々と修行の場が作れる・・・。
などと考えておりました。
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今回は特別に番外編2をお送りします。
今回も、暗く真面目な話でしかも長文になりますので、お時間に余裕のある時に読んでいただきますようお願いします。
興味のない方はスルーでww。
本日4月1日は何があった日かご存知でしょうか?
1945年4月1日という日にちでわかる方もいるかもしれません。
正解をお知らせする前に、先に紹介したいものがあります。
関係なさそうですが、今日の出来事に関連がありますので
まずはそちらにお付き合いくださいませ。
以前借りたDVDの中で「ハクソー・リッジ」という映画がありました。
こちら↓
2016年アメリカ映画
監督:メル・ギブソン
・どちらも画像お借りしております。
以前から、メル・ギブソンの制作する映画はリアルな描写が多く目を背けたくなるシーンが出てくることがありました。(血とか生々しいシーンということです)
映画俳優としては有名なメル・ギブソンですが、監督業もしております。
そんな彼の最新作が「ハクソー・リッジ」です。
この映画の簡単な説明をします。
もし、見ている方はスルーで構いません。
第二次世界大戦中のアメリカで兄と両親とともに育った熱心なキリスト教信者の主人公デズモンドは、兄弟とのケンカの際に怪我させてしまったこと、父親が母親への暴力を目撃してしまうことで、「人を傷つけることはしない・人を殺すことはしない」とそのことを自分の信念として成長していきます。
やがて戦争が激しさを増していく中、自分も出兵を決意して軍隊へ。
厳しい訓練の中、ライフルを持った訓練が行われますがデズモンドは銃を手に取ることを拒否します。
アメリカでは「良心的兵役拒否」というものが法として認められており、宗教上の理由などにより兵役を拒否できるというものです。
デズモンドは、兵役は拒否しなかったものの自分の信念「人を殺すことはしない」ということを理由に、人を殺す道具である銃を手にすることを拒否するのです。
銃を持たずに戦争へ参加しようとするなんて、と周りの仲間からはバカにされ、そのことでリンチにあったり、上官から嫌がらせを受けたりします。
自分の結婚式のために申請していた休暇も、銃の訓練を終えていないという理由で却下され、自分の婚約者からも「銃を持つだけでもいいから」と説得されても頑なに拒否するデズモンドは、命令違反として軍法会議にかけらます。
「皆は戦争で人を殺すけれど、僕は戦争で人を助けたいんだ」と軍法会議で堂々と宣言するデズモンド。窮地に陥るがある人物の尽力でデズモンドの主張は認められ、予てより希望していた「衛生兵」として戦場へ行くことになります。
「衛生兵」であれば、銃を持たずとも戦争へ行くことができます。
デズモンドが配属されたのは1945年の沖縄戦線。
この時既に沖縄へ上陸していたアメリカ軍は、激しい戦闘を繰り広げていました。
衛生兵として配置された場所は「ハクソーリッジ(ノコギリの尾根)」と呼ばれる断崖の砦のあるところ。天然の砦に阻まれつつ、崖を登ったデズモンドの部隊はその先で熾烈を極める戦いに巻き込まれていきます。
その中で自分を守る銃さえ持たない衛生兵のデズモンドが信念に基づき、自分の仲間はもちろん時には敵であるはずの日本兵まで助けていくのです。
という感じでおおよそのストーリーはこんな感じで進んでいきます。
これは実話をもとにした映画だそうで、デズモンド・ドスは実在した人物です。
彼は、たくさんの兵士の命を救ったとして
「良心的兵役拒否」した者としては
初の名誉勲章を与えられたそうです。
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さて、長々と作品紹介が終わったのですが、DVDの感想を述べたいのではなく、
「舞台が沖縄」という点なのです。
冒頭でお伝えした4月1日は、「アメリカ軍が沖縄本島へ上陸した日」なのです。
実際にはその前、3月26日には慶良間諸島への上陸を果たしているのですが、個人的な見解で言いますと4月1日が本当の沖縄戦の始まりなのではないだろうかと思っています。
昨年、家族で沖縄へ行くことになり、かねてから行ってみたいと考えていたところに行く機会がありました。
「ひめゆりの塔」のあるひめゆり平和祈念資料館です。
中学生の頃、校内合唱大会で上級生の練習中に聞いたこの曲は、未だに頭の中に残っています。
うちのクラスは歌ったものではないのですが何故かすごく心に残っており、大体の歌詞も覚えてしまったほどです。
沖縄へ行くことになった時に真っ先に浮かんだのはこの「ひめゆりの塔」でした。
「ひめゆり平和祈念資料館」で見たものは、自分の子どもくらいの年齢の少女たちが、「お国のため」と結成された「ひめゆり学徒隊」に自ら志願して入ったこと。
その数は沖縄県女子師範学校と沖縄県立第一高等女学校あわせて222人と引率教師18名の合計240名だったそうです。
ひめゆり学徒隊は、1945年3月23日沖縄陸軍病院(通称・南風原陸軍病院)に看護要員として動員されたそうです。
ちなみに学徒隊の年齢構成として、13歳位から18.19歳位の女生徒たちだったそうです。
最初は負傷者の世話をしていた学徒隊の生徒たちも、4月1日以降、米軍の沖縄本島上陸を皮切りに始まった地上戦で徐々に負傷者も増え、40近くの横穴壕の土壁に2段ベッドを備え付けて患者を収容したそうです。
自分たちもいつ攻撃されるかわからない日々の中で、重傷病兵の食事介助や汚物処理、手足切断手術の手伝いから遺体埋葬まで行うという状況だったそうです。
しかし、敗色濃厚となった6月18日に突然解散命令が出されたものの、最終的には教師・学徒240人のうち136人が死亡。そのうちの10人(教師と9名の生徒)は海岸で集団自決したり、隣の洞窟でも米軍の銃乱射で3名が死亡、3名が重傷を負ったという。
「ひめゆり平和祈念資料館」には、いくつかの慰霊碑があるのですが、「ひめゆり学徒隊」への慰霊碑もあり、その一つが「ひめゆりの塔」なのだそうです。
解散命令の出た学徒隊は、逃げることになりましたが砲弾が飛び交い、いつ米軍兵と出くわしてしまうかわからない極限の状況の中、ある級友の言葉が残ったそうです。
「砲弾のこない青空の下、大手を振って歩きたい」
この言葉を見たときに、涙が出ました。
今でいうなら中学生・高校生くらいの女子学生たちのこんなささやかな願いすらも、
叶うことができずにひめゆり学徒隊の生徒たちは命を散らしていきました。
あるものは集団自決を選び、
あるものは爆弾や手榴弾で絶命し、
またあるものは米軍の銃乱射で命を落とし。
冒頭で紹介した映画「ハクソーリッジ」のエドモンドが沖縄戦で命を救っている同じ時間軸で、「ひめゆり学徒隊」の生徒たちもまた負傷者たちの命を救いながらも、生徒たちの命は救われることはありませんでした。
映画の中では、米軍の一兵士の視点からの沖縄戦でしたが、もし日本軍や「ひめゆり学徒
隊」の視点から見た「ハクソーリッジ」だったら、また違った映画になっていたのではないでしょうか?
また、エドモンドが「ひめゆり学徒隊」のことを知っていたら、どう感じただろうと思わずにはいられませんでした。
一方では命を救い、また一方では散っていった命が同じ時間の中にあったというのは、戦争というものの皮肉さを表しているように感じました。
それから、「良心的兵役拒否」が認められているアメリカに戦争を挑んだ日本は、いかに愚かであったかというのも映画から感じたことでした。
当時の日本では考えられない行動でしょうし、「良心的兵役拒否」などしようものなら途端に非国民として扱われたでしょう。
唯一の地上戦が行われた沖縄戦はこのあと6月23日に米軍及び連合軍に沖縄全土を占領されたことで、司令官が自決。
大勢の民間人も巻き込んだ地上戦があった沖縄で組織的戦闘が終わったとされるこの日は、沖縄では「慰霊の日」になっているそうです。
連合国軍は7月2日に沖縄戦終了を宣言し、9月に降伏調印式が行われたそうです。
その間、8月6日には広島に、9日には長崎への原爆投下。
そして8月15日の終戦へと続いていきます。
映画「ハクソーリッジ」のエドモンドの行動は確かに素晴らしいものですし、勲章に値する行為だったのかもしれませんが、その一方では「お国のために」と命を散らした若き乙女達の姿があったということも、日本の人たちは知っておくべきことだと思いますし、それを忘れないようにしていかなければいけないということも感じました。
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長文にお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
本日は、番外編「沖縄戦」を取り上げさせていただきました。
暗く、真面目な話になってしまいましたが、個人的に取り上げておきたい出来事でしたので今回は番外編ということで記事にしました。
このように時々、歴史的に大事な出来事については
時代に関係なく記事として書いていけたらと思っています。
では、今回はここまで。
また次回があるのかわかりませんが、ありましたらお付き合いくださいませ。