エリナー・クライマー 文
ロバート・クアッケンブッシュ 絵
阿部公子 訳
こぐま社
前回の吉井さん講座の懇親会時に話題になった絵本。
愛媛の朔ちゃんが、
この絵本を持ってきていたんですね。
吉井さんが、これはいい絵本なんですけど、
もう買えなくなっちゃう絵本でねえ。
まとめて買いました。
うちの店ではまだ買えますよ。
といっていた絵本なんです。
で、さらさらっと触らせていただいたんですけど、
18×13.5cmと小ぶりな絵本なんですけどね、
64ページもあるわけ。
中、パラパラっとみても、ルビ付きとはいえ、
1年生くらいに習う漢字が入ってるし、
思わず、
「これ、絵本ですか? 児童書扱いじゃなく?」
って吉井さんに確認しちゃいました(笑)
すると吉井さん、
すごくまじめな顔して、
「絵本です」
って一言で終わり。
へえ、そうなの? ふーん。
で、読んでみました。
長い(笑)
長いけど、読んだら、
ちゃんと、うきょうもああ! 絵本なんだわ、
って思いました。
そして、100万回いきたねこ、
思い出したわねえ。
あれもオスのねこが主人公じゃない?
そんで、あんまりご機嫌がよくないわけ。
それでいて、ふてぶてしくプライド高き猫なわけよ。
で、その猫のあんまりうれしくもない
日常の繰り返しが書かれて、
愛すべきものに会い、変わっていく物語なのね。
あっちは、死んじゃうけど、
こっちはもっとあたたかな生きる話し。
そして、最初と最後の
ホレイショの顔のちょっとしたちがいで、
満たされた時間が伝わります。
あとね表1、表4をぱかっと割って見開いてみるとね、
不機嫌なホレイショを、
黒猫、茶猫の子猫がかわいい感じで見てるわけ。
この感じもいいわー。
流れていく時間を感じさせて、
この最初と最後の同じ構図で、
変わったホレイショを伝えるイラスト、
なるほど、絵本ならではです。
文章ではなく、イラストで物語が進行している。
これはおもしろい!
ってなりましたよ。
これをおもしろいって、買ってきた朔ちゃんと、
「これは絵本です」
って一言でいっておしまいにした吉井さんって、
すごいわあ、と思ったのでした(笑)
あ、もう、買いにくい絵本になってますけど、
東京・吉祥寺 緑のゆびさんにいくと、
まだ買えるらしいです(笑)