第140回公演『サカシマ』 不幸の価値 | こじにずむ日記

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千葉大学演劇部 劇団個人主義のブログです
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みなさんこんにちは、鶴田鶏亮です。
読者の皆さんは「シャーデンフロイデ」という概念を知っていますか?日本語でわかりやすくいうなら「人の不幸は蜜の味」というやつです。また、よろしくないネット民の言い方に倣うなら「曇らせ」というものですね。
「人の不幸は蜜の味」というのを聞くと一般的になかなか最低なやつだなあという感想を抱くかもしれませんね。では問いましょう。「ガキ使で笑ったことはありますか?」「他人がした面白い失敗をした動画で笑ったことはありますか?」
これで笑ったことがない人だけ石を投げてください。そうでない人はこの後共に石を投げられましょう。まあわたしはガキ使もお笑いもほぼ見ないんですが。
まあ真面目な話、この感覚は人間であるからには誰しもが持ち得るものであり否定するものではないと思います。人の不幸というのは言い換えれば「物語での修羅場や山場」「越えるべき壁」とも言えるものです。不幸があるからこそ幸福が際立つ、物語は山場があるからこそ面白いものです。「起承転結」を作る上で大切なのは「不幸」なのです。


「幸せな家族はいずれも似通っている。だが、不幸な家族にはそれぞれの不幸な形がある」

これはロシアの小説家であるレフ・トルストイの小説、「アンナ・カレーニナ」の冒頭の一節です。正直理想を突き詰めると人も物語も似ていくものです。だからこそ不幸の質とそれを乗り越えていく姿に物語の魅力の大きな部分が現れていくのだと思います。

さて、ここまで長々と話してきましたが結局何が言いたいかといえば物語の質は不幸の描き方に大きく関わってくるのだという話です。皆さんも不幸について思考についての造詣を深めてみては以下かでしょうか。そうしてみれば、ほーら、あなたも立派な愉悦部ですね^ ^ 意味がわからない?いつかわかる日が来ますよ。

語りたいことは語りましたし少しパーソナルなことを話しましょう。わたしは大学から演劇を始めた身ですがとにかくまあ演劇って難しいなあと常々感じています。もちろん演じることは楽しいです。しかし困るのは普段の自分とかけ離れている役が来た時です。普段の自分なら言わないだろうな。というセリフを演じなければならないのですがぶっちゃけ何思ってんだこいつ?みたいな気持ちになります。なので演じるにはまずそのキャラクターの研究をする必要があります。研究といっても台本を読み込んで「このセリフから察するに…」とかをひたすら考えるだけですが。そうしていざ演劇の練習に臨むと外から教えてくださる皆様の方が納得する演技プランを持ちかけて来てくださるわけですね。腑に落ちて嬉しい反面、自分で考えるのは向いてないのでは…?とちょっとばかし悲しくなります。もっと経験が欲しいですね。大学の4年では短い気がして来ました。まあともかく何が言いたいって先輩も同期もみんなすごいよねって話です。

さて、こんな話ばかりしていると(あれ、こいつやべえやつでは?)とか思われそうなので補足します。わたしはただのオタクです。家の中の様子はこんなですし間違ってもやべえ人ではありません。コンパスとFFとモンストをこよなく愛してるだけです。もし新入生の中に好きな方がいましたら共に語り合いましょう。

 

以下、公演情報です。

劇団個人主義第140回公演
『サカシマ』
会場:千葉市南部青少年センター
日時:4月14日(日)
開場 11:30
開演 12:00

▼来場予約フォームはこちら

(期限:4/13 23:59)

 

 

※会場の席数の関係上、予定より早く締め切る場合がございます。観劇をご希望の方はお早めにお申し込みください。

※一部出演者が変更となっております。詳しくは公式X、Instagramの投稿をご覧ください。

 

配信予約に関しては、また用意が整い次第公式X、Instagram、HPにてご案内いたします。