大阪で開催された100年企業研究会に参加しました。
年に一度の「百Fes.2024」。

今までもこの研究会からは多くの学びをいただいていて、第1期の一員として新潟の900年企業の高半さんに二度に渡ってインタビューに行ったこともあります。

 

 

 

 

 

今年は思うところあって初めて「高津宮」に行きましたが、パワースポットで100年企業のリアルな学びは言葉にならないくらい最高ですね。

 

久しぶりにたくさんのお知り合いの先生方にも合えて、リアルの喜びを心で感じる一日になりましたほっこり

 

 

 

 

冒頭、主宰の日比野さんから、日本の人口は全世界の2%に過ぎないのに、世界中の半分の100年企業が存在するという話しがありました。


この比率のすごさを考えると、日本に半分も集中しているのは、単なる偶然ではなく何かの特徴なりバックボーンがあると考えるのが自然だと思います。

 

 

 

 

まず、トップバッターの発表は、大阪の新日本カレンダーさん。
 

みんながスマホやアプリでスケジュールを管理している時代に、昭和の時代と変わらない紙のカレンダーが売れ続けているといいます。

どんな仕組み、どんなマネジメントがあるのか、ワクワクしながらお聴きしました。
 

でも、聴き入りながら分かったのは、その答えは意外とシンプルだということ。

従業員だけでなく、お客様も、取引先も、関係者も、それぞれが心から思いやり、支え合っているということ。

言葉にすると平凡ですが、このど真ん中に同社が存在して、時代を超えて人間力をはぐくみ合い続けているのです。

会社を成長させるのは売上や利益なのは間違いありませんが、それはあくまで短期の話しであって100年企業においては、感謝とか思いやりの心こそが利益をもたらしていく。


そもそもの創業の精神を大切にすることで、従業員の安心とやる気が芽生え、理屈ぬきに会社に定着し、腰をすえて仕事に邁進することが新商品の創造にも結びついている。

今回の発表からは、これこそが100年企業の根っこなのだと心から教えられました。
 

 

 

 

つぎは、福岡の因建設さん。


建設業でも技術の進歩が目覚ましく、今では腕利きの職人さんが誠心こめて一棟を築き上げるようなあり方はすっかりかげをひそめ、自動化・効率化・均質化がめまぐるしいです。

労働時間の短縮の要請や生活スタイルの変化もあいまって、この流れはますます進んでいくでしょう。

 

そんな中、同社は技術や商品ではなく、「ひと」こそが最大の強みだと断言します。

 

日本はもともとものづくり大国として世界で地位を占めてきましたが、今ではテクノロジーにおいて世界を席巻するような場面はほとんどみられなくなってきています。

にもかかわらず、とにかく昔から変わらない伝統工法を大切に、高品質の技術をもって最高の成果を提供していく。

このポリシーをどこまでも貫徹するために、徹底した教育と伝承のシステムが受け継がれています。

いわば暗黙知ともいうべき技術の体系は、単なる模倣や資本の論理では容易に再現することができません。

 

伝統工法を受け継ぐひとを育てる「人材会社」を自負することで、技術や経験はもとより、言葉にできない習慣や人間力がはぐくまれ、結果的にはITやAIなどでは決して太刀打ちできないマネジメントが実現されているのだと思います。



 

 

3番目の発表は、静岡のとろろ汁の丁子屋さん。
 

有名な宿場町の丸子宿で長年に渡って名物のとろろ汁を提供するお店。

丸子にかけて「ちびまる子」のキャラクターが登場したのが印象的でした(笑)

それくらい丸子にはなくてはならない存在として、丁子屋さんは丸子の地で愛され続けています。

とろろの原料である長芋が不作になって生産者が立ちいかなくなったとき、同社は借入をしてでも生産者を助けました。

たとえ一時的にそれで自社の経営が苦しくなったとしても、みんなが必死で支え合えばいずれ絶対にみんなで発展していくことができる。

戦国時代から続く14代のDNAは、理屈ぬきにこのことを知る尽くしているのだと思います。

 

100年企業は、その会社が100年を超えて存在しているというのではなく、社員はもちろん、その地域や、取引先、同業者、その他のコミュニティが一体として脈々と存在し続けている。

 

現社長夫妻が参加された発表では、会場が自然と感動の涙で包まれたのが印象的でした。

 

 

 

 

今回聴かせていただいた3つの100年企業は、コミュニティの中に存在しているという共通項がありました。

ただ売上や利益やシェアといった目標のためではなく、歴史や地域や環境の中に自然に存在するコミュニティの中にどっしりと存在感を示しており、そのあり方こそが長期安定的に成長するビジネスの源泉になっている。

こんな「共働態」ともいうべきスタイルは、今の刹那的な時代だからこそとても大切なのではないかと感じました。

しっかり成長して発展をとげて長らく存在し続ける企業というと、とかくビジネスモデルとか商品力とかに目がいきがちですが、意外とそうではない日本古来の自然な人間ネットワークのあり方にこそ、その理由が秘められているのかもしれません。
 

日本の歴史、文化、風土、暮らし、生き方だからこそ、世界じゅうのどこもがかなわない100年企業が屹立していることが誇りに思え、あらためて日本人であることに誇りが持てた会でした。キラキラ

 

 

 

 

 

 


大阪出張のときに、前から気になっていたかき氷屋さんに寄れました。
 

中崎町のみしょうさん🍧


 

 


 

 

大人気の季節もの「笹もち」、やっぱり美味しかったです♪