コウの「やじうま絵日記」 -55ページ目

コウの「やじうま絵日記」

日々の野次馬根性を写真で綴る。

 

昔むかし ボクがヘビースモーカーだった頃

街の中には「禁煙コーナーあります」の表示が見られました

 

雀卓を囲めば 部屋の中は空気を吸っているのかタバコの煙を吸っているのかわからない状況になり しまいにはシケモクに手を付ける始末

飲み屋に行けば全員チェーンスモーキング 吸っていたのを忘れまたタバコに火をつけ注意されること幾たびか 

夫婦でドライブに出れば 「今度俺が吸う番だろ!」「何言ってるの 今あなた吸ったばかりでしょ!」とタバコを吸う順番で喧嘩になる

みんな昭和の時代の世相なんでしょうかね

 

平成 令和と時代は回り 昭和は 今は昔の物語になってしまいました。

 

    (仙台市 稲荷小路)

 

 

 

「小さな公園は秋の気配」

 

 

まだ秋というには暖かい日が続いていますが

なんとなく秋の雰囲気が漂ってくるようになりました

銀杏並木もまだ7割くらいは緑色です

ケヤキ並木もまだ枯葉は落ちてきません

でも 庭のキンモクセイは毎日黄色い星のような小さな花を散し地面に絵を書いています

テレビでは 紅葉で有名な栗駒山や八幡平を映していました

気が付けば10月も半ばを過ぎ やっぱり秋なんですよ

ホントに1年って早いですね。

 

   (仙台市 外記丁)

 

男の客が多いオレの店に 珍しく女がひとりで入ってきた

「いらっしゃいませ」と言って品数の多くないメニューを出した

女は何も言わずメニューを眺めていた

数種類しかない品数なのにいつまでも見ている いや 眺めていた

「お待ち合わせですか?」

女はオレの方に顔を向け小首をかしげただけだった

変な女だ 店に来てからしばらく経つが まだ一言も発していない

オレは仕込み中のビーフシチューの仕上げに集中することにした

どれくらい経ったろうか 女が言葉を発した 「ワイン下さい 赤を」

「グラスワインしかありませんが」「それでいいです」

そしてまた沈黙が続いた

「あの〜 タバコはいいのでしょうか」

オレは何も言わずに小さな白い灰皿を女の前に置いた

女は細身の煙草を口にくわえ 百円ライターで火を付けた

灰皿に置かれたタバコから紫の煙が揺れながら上っていく

煙草をやめてから20年にもなるが こういう時は無性に吸いたくなるものだ

「今作っているビーフシチューいかがですか」

「はい 頂きます それとワインをもう一杯ください」

そしてまた店は沈黙に沈んでしまった

オレは買って来たばかりのイベット ジローのCDを低く流し

ウイスキーのロックをちびりジローを聴きながら

自分のこの先について妄想に入り込んでいた

「おいしく頂きました お勘定お願いします」

女はにっこり微笑んで席を立った

ビーフシチューはほとんど手がつけられていなかった

灰皿の中に1枚の紙切れが捨てられていた

そこには固定電話の番号が記されていた

捨てようかとも思ったがカウンターの壁にピンで留めておいた

今夜の客はあの女ひとりか と呟いてロックを一気に煽った

なぜかオレの頭の片隅にタバコを挟んだ女の細い指先がこびりついて離れなかった。

 

   (仙台市 いろは横丁)