新布陣による大量得点で戦い方のコツを掴んだ山雅は、次節はホームで最大のライバルとなる沼津との直接対決に挑む。
これで勝利できれば実質勝ち点で6ポイントになる大切な試合が待っている。
6月攻勢を仕掛けるためにもここから続く沼津、SC相模原、AC長野と続く上位チームとの3連戦で3連勝を飾り、上手くいけば単独2位の位置を確保して、首位大宮に肉薄できれば優勝戦線に名前を連ねることができるはずだ。
ここが正念場と位置付けて、前半の終盤戦に是非とも山雅魂の意地を魅せて欲しい。
沼津との戦いを前に、前節でのガイナーレとの戦い方をもう一度再現するために、霜田監督が試合後に語ってくれたコメントを振り返ってみたいと思います。
「前節からのシステムチェンジでやりたかったことが出せた。
4対0からもっとたくさん点を取りたかったんですけど、何点取ってもゼロで終わりたかったというのが今日の僕の一番の個人的なテーマでした。
橋内が戻ってきてくれて最後どうやって締めるかを考えていましたけれど、「彼らが最後こうしてくるだろう」というのを先回りして守備ができました。
あるいはボールを回されても、シュートを打たせなければOK、クロスを上げさせなければOK、ゴールに入れさせなければOK。
そういう意思統一が今日はみんなできてくれたので、例えば強い相手とやってずっとボールを回されても、
ゴール前に気持ちのこもった壁を作ることができれば、昔の良かったときの松本山雅に少し近付けられるのではないかなと思っています。
――点を取った直後にたたみかけました。今まで足りなかった部分でもあると思いますが、そこを出せたということに対する受け止めはいかがですか?
取れるときと取れないときがあります。2点目がなかなか取れずに追い付かれてしまう試合をこのところずっとやっていた。
1対0でも勝てるチームにしたいし、2点目3点目4点目が取れるチームにもしたい。
両方に今トライをしてる最中です。今日は結果が出ましたけれど、2点目が取れなかったとしても今日は絶対にゼロで終わらせるつもりでやっていたので、結果として2点目3点目4点目が取れました。
それ以外のところでもゲームが非常に精神的にも優位に立てるスコアになってくれたので、あとはもう自分たちの戦いでどうやってゼロで終わらせるかというところだけにこだわりを見せたかったのでよかったです。
――攻撃も前へボールをつける意識があり、守備も前へのベクトルを出す時間帯もあったと思います。常々強調してきたことがうまく表現できて結果につながった部分で手応えもあるのではないでしょうか?
前節こういう試合ができれば一番よかったんですけれども、今のうちの選手たちのキャラクターや、クオリティや気持ちや走力などを考えたときに、このやり方でも十分機能するという手応えがありました。
それを選手たちに感じてほしかったので勝点3が必要でしたけども、今日はそういう意味では良い結果に繋がったので、
「こういうことをやれば結果に繋がる可能性が高まる」ということが選手たちが感じてくれれば、それが今日の収穫だと思っています。
「前に出る」というのは、絶対に守備をちゃんとやろうと話をしてましたけど、下がるではなくて前に出て守備をすること、センターバックのところになかなかプレッシャーがかからなかった。
鳥取さんも非常にボール回しがうまいのでボールをある程度最終ラインで回される分には想定内でしたけれども、そこから入ってくるボールをちゃんと後ろが狙って奪って出ていくことができたので、こういう戦い方もできるといいと思っています。
――ここから沼津、相模原、長野と上位の相手との対戦が続きます。そこに向けてどのように向かっていきたいですか?
あまり先のことは考えていないです。今日終わって次の沼津戦のことを準備したいと思います。
僕らが勝っても彼らも勝っています。この勝ちを続けるためには、ちゃんと良い準備をしなければいけないと思っています。