山雅は2試合続けて同じような展開から、得点を奪われて窮地に陥っている。
この結果は自分たちで招いたものであり、なかなか負のスパイラルから脱出できない状況が続く。
前節の琉球戦でも先制点を奪うのであるが、その後、後半に失速して失点を喫してしまう。
その原因は何で、何処をどのように変えなければならないのか。
この2試合で奪った得点は僅かに3点止まり、それもセットプレーとPKから何とか得られた得点。
最大の課題は攻撃におけるバリエーションが乏しく、PA内で勝負できる選手が居ないということに尽きる。
そして前線には浅川選手しか居らず孤立する状況、攻撃で決定的なチャンスは生まれず得点力不足という課題が浮き彫りになっている。
決定機の作り方において工夫が足りないのは何故か。
サッカーにおいて攻撃には大きく二つに分けることができる。
一つはボールを丁寧につなぎながら攻め込む組織的攻撃のスタイル。
いわゆるDFから丁寧にボールをつなぎながら攻め込むポゼッションサッカーである。
その対極にあるのが、ボールを奪ったら素早く前線の選手にボールを供給して相手の背後を狙うカウンターサッカーである。
現代サッカーにおいて攻守の切り替え(トランジッション)の速さは、重要度の高い局面になってきています。
なぜなら、ハイレベルに守備戦術が進化し、組織的な守備を攻略することが困難になっており、
守備組織が整う前の限られた時間が、このトランジションを発動するタイミングだからです。
サッカーにおける得点のデータを紐解くと、セットプレー以外のシュートチャンスの約75%はボールを奪ってから5本以内のパスのうちに発生しているというデータがあります。
今ではこの局面をどうオーガナイズしていくかが試合の鍵を握っていると言える。
ボールを奪ったら、素早く前線にボールを供給してカウンター攻撃により相手を仕留める。
今節の試合でも、前半23分にCB高橋選手からのロングフィードに、前線に走り込んだMF山本康選手がダイレクトで、村越選手に渡すと、村越選手は相手を剥がして左足のシュートを放った。
2試合続けての得点かと思われたシュートはGK正面だったのであるが、決定的得点シーンだった。
これまでも山雅の戦いは相手にボールを持たせながら、激しい守備によってボールを奪ったら素早く前線のFWに当ててカウンター攻撃で得点を挙げてきた。
昨年から霜田監督になってDFからボールをつなぎ、ボールを保持しながら攻撃を仕掛ける回数は増えてきているのであるが、なかなか得点を奪えない状況が続く。
更にはパスの精度が悪く、相手にインターセプトされてからカウンター攻撃を食らって失点を繰り返す。
目指す方向性は替えないにしろ、速攻と遅行を織り交ぜながら、得点機会を演出するには、相手の守備組織が整っていない状況をどう攻略するかということに尽きるのではないでしょうか。
鋭いカウンターアタックを実行すること、そのためには決定的なスルーパスを出せるパサーと、スピードで相手DFに走り負けない選手の存在が必要不可欠となる。
やはりトップ下で試合をコントロールできる存在である菊井選手の復帰が待ち望まれる
そのためのフォーメーションは[3-4-1-2]が最適解と思うのは自分だけだろうか。
(つづく)
パスをつなぐことを意識しすぎてしまい、
本来の目的であるゴールを奪うという優先事項を見失っているのではないでしょうか。
シュートで終われば、相手のカウンターを受けることもないんです。
もう一度サッカーにおける目的とは何かを考えてもらいたい。