一昨日の日曜日に、いつもコンサートや芝居に一緒に行く地元の幼馴染みと、ロビン・ティチアーティ指揮、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団w/辻井伸行の大阪公演を聴きにフェスティバルホールに行ってきました。
ロンドンフィルの今回の来日ツアーは全てソリストが辻井くんで9/6の浜松から始まり、愛知・大阪・東京×3回となっています。
プログラムは4つ用意されていて、大阪はAプロで前プロがベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」・メインプロがマーラーの交響曲第5番。他はBプロが前プロ=ベートーヴェンのエグモント序曲とピアノ協奏曲第3番・メインプロ=交響曲第3番「英雄」、Cプロが前プロ=皇帝・メインプロ=英雄、Wプロが前プロ=エグモントとピアノ協奏曲第3番・メインプロ=皇帝の構成。
したがって、マラ5が演奏されるのは、Aプロの大阪と9/11の東京サントリーホールだけです。
出演
指揮:ロビン・ティチアーティ
管弦楽:ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
ピアノ:辻井伸行
プログラム
前半
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第5番 変ホ長調 op.73 ≪皇帝≫
第1楽章 Allegro
第2楽章 Adagio un poco mosso
第3楽章 Rondo:Allegro
後半
マーラー:交響曲 第5番 嬰ハ短調
第1楽章 葬送行進曲:正確な速さで厳粛に、葬列のように
第2楽章 嵐のような荒々しく、最高の激烈さを持って
第3楽章 スケルツォ:力強く、速すぎずに
第4楽章 アダージェット:非常に遅く
第5楽章 ロンド - フィナーレ:アレグローアレグロ・ジョコーソ
アンコール
(ソリスト)ショパン:ノクターン第20番「遺作」
(オーケストラ)エルガー:「エニグマ変奏曲」作品36より 第9変奏「ニムロッド」
前半は「皇帝」。オケの編成は12-10-8-6-4。
この曲は、22/4の飯森範親さん指揮・日本センチュリー響の定演(★)で上原彩子さんの演奏を聴いて以来。また、辻井くんの演奏を聴くのは、5/12のドミンゴ・インドヤン指揮ロイヤルリヴァプール・フィル(★)とのラフコン2以来でした。
辻井くんの皇帝は生でも聴いたことがありますし、CDでもオルフェウス室内管弦楽団との演奏を好んで聴いています。
第1楽章の冒頭からピアノの音色がキラキラしていて、やっぱり心地よい
第2楽章はしっとりとしていて、弱音が超綺麗
そして、第3楽章はとても華やか
5月のロイヤルリヴァプール・フィルとやったラフコン2もオケに負けない力強さが感じられて良かったけど、今回の皇帝はそれとはまた違って軽やかで正にオケとの協調が楽しめる素晴らしい演奏でした
そして、アンコールのショパン:ノクターン第20番「遺作」は沁みました
後半は編成が16-14-12-10-8となり、マーラーの5番。
この曲は、昨年10月のカーチュン・ウォン指揮・兵庫芸文センター管PACの定演(★)以来。
第1楽章冒頭のトランペットソロによるファンファーレから素晴らしい
第2楽章は指示通り、荒々しい金管の鳴りがgood、第3楽章では女性奏者の立奏によるホルンの音色がいい
そして、第4楽章のアダージェットはとても美しい
第5楽章は再び激しくなって、大いに盛り上がってフィナーレ
自席は3階後方だったので、指揮のロビン・ティチアーティの表情は全く見えませんでした。
僕は名前も存じ上げない指揮者でしたが、激しく動き回るわけではなく上半身の大きな動きでオケに的確な指示をしているように見えました。
大曲を演奏した後だしアンコールはないと思っていました。
ところが、アンコールをやりそうでティチアーティが客席を振り返って曲名を言ったのですがそれが聞こえず、何をやるんやと思いましたが、これしかない、これならいいという曲でした
自国の作曲家の曲をオケが演奏する時は、思い入れがあって必ずいい演奏になると僕は勝手にいつも思っているのですが、今回もバッチリ
「ニムロッド」美し過ぎて、ウルっと来ました