一昨日の11日に兵庫芸文センターに聴きに行った「生で聴くのだめカンタービレの音楽会・2日目」のことを書きます。ほぼ毎年、この会場で真夏に2日公演で開催される恒例のコンサートですが、僕が参戦するのは2021年()以来とちょっと久しぶりで、前日はコバケンさんの3大交響曲の夕べに行ったので、2日目のみを聴くことにしました。

2001~2010年にコミックが連載され、アニメにもドラマにも映画にもなった作品「のだめカンタービレ」から場面を選び、そこで演奏された曲の解説やシーンを巨大スクリーンにスライドで映し出しながら「もぎぎ」こと茂木大輔さんのMCとオーケストラやソリストの演奏を聴く演奏会です。

 

出演 

企画・指揮・おはなし:茂木 大輔

オーボエ:𠮷村 結実

ピアノ:石井 琢磨

管弦楽:兵庫芸術文化センター管弦楽団

コンサートマスター:田野倉雅秋

 

プログラム 

前半

モーツァルト:歌劇「魔笛」序曲 K.620

モーツァルト:オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314 【オーボエ:𠮷村結実】

 第1楽章 アレグロ・アペルト
 第2楽章 アダージョ・ノン・トロッポ
 第3楽章 ロンド:アレグレット

モーツァルト:交響曲第31番 ニ長調 K.297「パリ」

 第1楽章 アレグロ・アッサイ

 第2楽章 アンダンテ
 第3楽章 アレグロ

後半

グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲

ラフマニノフ:ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 op.18 【ピアノ:石井琢磨】

 第1楽章 モデラート
 第2楽章 アダージョ・ソステヌート
 第3楽章 アレグロ・スケルツァンド

 

オーケストラアンコール=エルガー:「エニグマ変奏曲」作品36より 第9変奏「ニムロッド」

前半は、モーツァルト。

オケの編成は12-10-8-6-4で先ず「魔笛」の序曲。コンサートの幕開けに相応しい選曲です音符

 

続いてソリストに兵庫芸文センター管PAC出身で、現在、もぎぎの後任としてN響オーボエ首席奏者を務める吉村結実さんを迎えオーボエ協奏曲 。この曲を聴くのは2019年に、この生で聴くのだめカンタービレの音楽会()での浅原由香さんの演奏以来と超久しぶり。のだめの劇中では黒木君がのだめに淡い恋心を抱き演奏するので、ピンクのモーツァルトと言われていますウインク
8-8-6-4-2の小編成オケと演奏された吉村さんは音が綺麗、N響首席だけあって流石の素晴らしい演奏でしたキラキラ

この日はソリストアンコールはなしで、演奏後、もぎぎがソリストをインタビューするパターンでした。
その中で吉村さんが新婚3か月と公表され「正にピンクのモーツァルトだったね」ということで〆となりました拍手
 

そして前半最後、12型に編成が戻り、交響曲第31番「パリ」。この曲を聴くのは、昨年11月のカンブルラン指揮・京響の定期演奏会以来()。モーツァルトが職探しの旅の際にパリで作曲した作品です。

僕は、先日、本『モーツァルト 父の夢、子の夢』()を読んだばかりなので、ちょうどいいタイミングニコニコ

この作品の第3楽章について、ヴォルフガングが父レオポルトに送った手紙の中で「パリの好みが大きな音で始まるところを、わざと数小節小さい音から始めてお客が戸惑っているところに不意打ちの一発を書いておいたところ、大当たりして拍手喝采を浴びた」と書いていることを今日は再現しましょうと、もぎぎが提案!

スクリーンと指揮台からの合図で、演奏途中で客席のみんなが拍手するという演出が面白い演奏となりました爆  笑

 

後半最初の曲はグリンカの歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲。生では聴いたことがありませんが、昨年の読響定期会員の特典CD()に収録されている曲なので馴染みはありました。ティンパニが活躍する曲で若くて活気のあるPACにピッタリでした。

 

最後は、ソリストに石井琢磨くんという方を迎えてのラフコン2。

ウィーン在住のピアニストで、クラシック系YouTuber【TAKU-音 TV】というのもやっているそうです。

とても人気のある方で、僕もお名前は存じあげていましたが、初めて聴きました。

ラフコン2を聴くのは今年の2月、高関健さん指揮・関西フィルの定期演奏会()での奥井紫麻さんの演奏以来。

 

石井君の演奏は第1楽章の最初の鐘の鳴らし方から変わっていて、最初2段で始めて二つ目から単段。

それ以降も、音自体は綺麗だけど、なんか聴いたことがないような装飾音を入れたりしてるように思えて、僕としては??が頭に浮かぶ演奏。第3楽章のクライマックスでは腰を上げたりしながら必死の表情も作って、渾身の打鍵をしているように見えるのに、何故か音があまり届いてこないようにも思えました…

演奏後は拍手喝采で追っかけとも思えるご婦人が多数スタオベもされていたし、もぎぎもインタビューで「リハよりも更に進化している。変えていたよね。」と絶賛していたし、Xの投稿を見ても多くの方が高評価されているんで、単に僕の好みではなかったと言うことなのかも知れません。

インタビューでは、ウィーン交響楽団とのツアーも決まってシューマンのピアノ協奏曲を演奏するとも言っていたので、きっと実力もちゃんとあるのでしょう。

僕としては機会があれば、もうちょっと聴いてみて自分の好みかを判断したいと思います。

 

アンコールのためだけにピアノを片付けてのニムロッドで静かに〆音譜

開演15時、休憩20分を挟み、終演17時35分。補助椅子も出る満席でした。

 

ホワイエにはのだめマングースも登場。お客様が交替で記念撮影されていましたニコニコ

 
 

以下、関連Xの投稿のリンクを貼っておきます。