一昨日、フェスティバルホールに在職中の仲間と聴きに行った『関西6オケ!2024』というコンサートのことを書きます。2015年に大阪国際フェスティバルで始まった春の「大阪4オケ(大響、大フィル、関西フィル、日本センチュリー)祭」が今回で10回目を迎えるとのこと。僕も過去2回()聴いています。そして、今回は10回を記念しスペシャル企画として、京響と兵庫芸術文化センター管を更に迎え「6オケ」公演が行われることになったのです。

 
下に貼った画像のように、12時40分からプレトークが始まり13時開演、以降、休憩20分×2回を挟み、終演18時予定という長丁場びっくり
やる方も大変ですが、聴く方も聴き終わったら、ぐったりするのでは?と思われるコンサートですが、大阪ならではの、お祭りイベントなので、リラックスして楽しむことにしました。
 

  出演者とプログラム

司会進行:堀江政生(朝日放送テレビアナウンサー)

 

①大阪交響楽団

指揮:山下一史、コンサートマスター:森下幸路

R.シュトラウス:歌劇「ばらの騎士」作品59 組曲

 

②大阪フィルハーモニー交響楽団

指揮:尾高忠明、コンサートマスター:須山暢大

エルガー:エニグマ変奏曲 作品36

 第1変奏 キャロライン・アリス・エルガー

 第2変奏 ヒュー・デイヴィッド・ステュアート=パウエル

 第3変奏 リチャード・バクスター・タウンゼンド

 第4変奏 ウィリアム・ミース・ベイカー

 第5変奏 リチャード・P・アーノルド

 第6変奏 イソベル

 第7変奏 トロイト

 第8変奏 ウィニフレッド・ノーベリー

 第9変奏 ニムロッド

 第10変奏 間奏曲:ドラベッラ

 第11変奏 ジョージ・ロバートソン・シンクレア

 第12変奏 ベイジル・G・ネヴィンソン

 第13変奏 ロマンツァ

 第14変奏 終曲:エドゥー

 

➂兵庫芸術文化センター管弦楽団

指揮:下野竜也、コンサートマスター:田野倉雅

ベルト:カントゥスーベンジャミン・ブリテンの思い出に

ブリテン:シンフォニア・ダ・レクイエム 作品20

 

④関西フィルハーモニー管弦楽団

指揮:藤岡幸夫、コンサートマスター:木村悦子

シベリウス:交響曲第5番 変ホ長調 作品82

 第1楽章 Tempo molto moderato - Allegro moderato (ma poco a poco stretto) - Vivace molto - Presto - Più Presto

 第2楽章 Andante mosso, quasi allegretto - Poco a poco stretto - Tranquillo - Poco a poco stretto - Ritenuto al tempo I

 第3楽章 Allegro molto - Misterioso - Un pochettino largamente - Largamente assai - Un pochettino stretto

 

⑤日本センチュリー交響楽団

指揮:飯森範親、コンサートマスター:松浦奈々

ドビュッシー:「海」管弦楽のための三つの交響的素描

 第1楽章「海上の夜明けから真昼まで」

 第2楽章「波の戯れ」

 第3楽章「風と海との対話」

 

⑥京都市交響楽団

指揮:沖澤のどか、コンサートマスター:泉原隆志

プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」組曲 作品64 からセレクション

 モンタギュー家とキャピュレット家
 少女ジュリエット
 仮面
 ロメオとジュリエット
 タイボルトの死
 別れの前のロメオとジュリエット
 ジュリエットの墓の前のロメオ

 

先ずは、12時40分からプレトーク。

この日は、プレトークや演奏後の舞台転換の際は、写真撮影可となりました。

写真、左から、進行役の朝日放送アナウンサー堀江さん、以下、演奏順に指揮者が並び、当日の抱負と演奏曲の説明を約1分ずつで話すことになりました。
山下さんから下野さんまでは上手く要点が語られましたが、藤岡さんの話が長くなり、そうすると負けじと次の飯森さんも調子に乗って話が長くなると言う、ちょっとウザい展開でしたが、沖澤さんが簡潔にまとめて〆となりました。
 
 
トップバッターは大響。編成は14-12-10-8-6。
演目の「ばらの騎士」、組曲としては初めてですが、先月の、びわ湖ホールプロデュースオペラ()が、ばらの騎士だったので、聞き覚えがあり、オペラが思い出されて良かったですグッ
ワルツが美しくキラキラ、コンサートの幕開けに相応しい演奏になりました。
木管とコンマスの演奏が特に良かったです。
僕には最も馴染みのないオケですが、このオケは1年の定期演奏会のうち1回は、演奏会形式のオペラがプログラムされているようなので、予定があえば行ってみたいです。
演奏後は舞台転換中に各オケからプレゼント抽選があり、演奏会のペアチケットが2名に贈られました。
 
続いては、フェスティバルホールを定期演奏会の開催地にしている言わば地元の大フィル。
演目は、尾高さんの十八番エルガーでエニグマ変奏曲。
この曲を聴くのは昨年5月に下野竜也さん指揮・兵庫芸文センター管PACの定期演奏会()で聴いて以来で2度目でした。
大フィル得意の大編成16-14-12-10-8で、金管がやっぱり良く鳴っていましたびっくりマーク
また、アンコール等で単独で演奏されることも多い、第9変奏のニムロッドはしっとりしてとても美しかったです。
大フィルからのプレゼントもコンサートのペアチケット2名でした。
 
休憩後、兵庫芸文センター管PAC。
下野さんは年に一度は客演でPACの定期演奏会に出演されていることから、芸術監督の佐渡さんに代わり指揮をすることになったそうです。
編成は、14-12-10-8-6。演目は両方とも初聴。最初の曲がブリテンに捧げられた曲とのことで、続けて演奏されました。
最初の曲はなかなか美しいメロディキラキラで良かったですが、2曲目は僕には難解でちょっと馴染めませんでしたショボーン
PACは他のオケと違って、アカデミアとして若手演奏家を育成する側面があり在籍期間は最長3年でメンバーが入れ替わるので、まとまりという点では少し見劣りがちですが、若くて国際色が豊かという特徴があります。
今回は、聴いたことのない曲だったので、その特徴が出ているかわかりませんでしたが、京響の首席コントラバス奏者・黒川さんや同じく首席トランペット奏者のハラルド・ナエスのように、PACを卒団したメンバーが他のオケで出演しており、今後の活躍が期待出来ると思います。
PACの抽選では、記念品が2名に贈られました。
 
次は関西フィル。
演目は藤岡さんお得意のシベリウス。編成は14-12-10-8-7。
第5番は音源ではよく聴いていましたが、実演を聴くのはブログを遡ってみましたが初めてのようです。
藤岡さんらしい熱い指揮による壮大な曲調の演奏が心地よく、「フィナーレは休止を挟んで6回、音を鳴らすので拍手は終わるまで我慢してくださいね」と、プレトークで説明された甲斐があって、フラブラも拍手もなく、ビシッと締まりました!!
関西フィルからもコンサートのペアチケットが2名の方にプレゼントされました。
 
2回目の休憩後は、日本センチュリー響。
最後の2つは僕が定期会員になっているオケです。
演目はドビュッシーの「海」で編成は14-12-10-9-8。
この曲は、この日本センチュリー響の2月の定期演奏会()で久石譲さんの指揮で聴いたばかりです。
飯森さんにとって思い入れのある曲とのことで、久石さんの時よりもスケールが更に大きくなり、北斎の絵に描かれた浪が眼に浮かぶような好演でしたチョキ
今年度で首席常任指揮者を降板されるので、今回がこのお祭りコンサートへの出演は一先ずラストでしょうが、いいエンディングになったと思います。
日本センチュリー響からもコンサートのペアチケットが2名にプレゼントされました。
 

ラストは京響。

演目はプロコのロメジュリから沖澤さんセレクションの7曲。

ロメジュリについては、指揮者がセレクトして演奏されるので、全て同じ曲ではありませんが、22年6月に現田茂夫さん指揮・日本センチュリー響の豊中名曲シリーズ()と10月に同じく日本センチュリー響による演奏を秋山和慶さん指揮の定期演奏会()で聴いて以来、3度目。
オケの編成は14-12-10-8-7。

一言で言うと、圧倒的で凄かった!!
有名な「モンタギュー家とキャピュレット家」の鳴りなどは半端なかったし、緩急・強弱のメリハリもビシビシ決まって圧巻。

沖澤さんとオケの信頼関係が就任1年でしっかり築かれたことがはっきりとわかる凄まじい演奏でした!!
定期会員だし大阪より近いし親近感があって、僕には贔屓目が正直あると思いますが、客観的に見ても、ブラボーの飛び交う数、割れんばかりの拍手の大きさとも一番大きかった拍手、ので京響が一番良かったと思われているお客様が多数おられたのは間違いありません!

 

因みに僕と一緒に行った在職中の仲間も別格と評価していました。

ちょっと心配なのは、ここまで凄いと世界を含め他の著名オケからオファーがかかり沖澤さんが引き抜かれないかと気うこと。

僕の勝手な希望は、あと6~7年が京都にいて欲しいです。

京響からもコンサートのペアチケットが2名に贈られ、更に最後の抽選では1名の方に全オケのプレゼントを全て贈呈。

 
このコンサートで一番大変なのは、速やかに舞台転換を行ったり、舞台裏で準備をするスタッフ音譜
と言うことで、最後に各オケを裏から支えたスタッフがステージに招かれ、会場から大きな拍手を送るという粋な計らいで〆となりました拍手拍手拍手
 
プレトーク12時40分、開演13時、休憩20分×2回を挟み、予定通り終演18時。ほぼ満席。
自分の演奏前後に他のオケの演奏を指揮者の方々が客席で楽しむ姿を見れて微笑ましかったです。
長丁場を感じさせない充実してコンサートでした。

 

終演後の各オケやスタッフの方と思われる方のXへのtweetのリンクを貼っておきます。
 

https://twitter.com/osakakyofficial/status/1781551184022757433?t=tB12y1dTiljLtVIgr3Trog&s=19

 

 

https://twitter.com/kansaiphil/status/1781631337277124925?t=ELQyxDKNGVia0EQbYAooRA&s=19

 

 

https://twitter.com/Japan_Century/status/1781643937536790936?t=MP3hTXSmQLnVpmYKZKsUKQ&s=19

 

 

https://twitter.com/japan_arts/status/1781870108757074391?t=cPf4KbHNQXIitM3a9azJHw&s=19

 

 

https://twitter.com/Shigekichi8823/status/1782031731258007915?t=1_Yt2RclTlCAMMA3oY30OQ&s=19

 

 https://twitter.com/kyotosymphony/status/1782296965356957734?t=k5cEKjgPg7y5Ds_mbPpwGA&s=19