瀬尾まいこさんの小説『夜明けのすべて』を読みました。
2020年10月に単行本が発刊され、2023年9月に文庫本化されています。
2019年度の本屋大賞を受賞された「そして、バトンは渡された」が僕にはすごくいい作品だったので、以降、瀬尾さんの小説6作品(「傑作はまだ」、「春、戻る」、「君が夏を走らせる」、「あと少し、もう少し」、「僕らのごはんは明日で待ってる」、戸村飯店 青春100連発」)と結構、読んできました。
しかし、最近は他の作家さんの作品を読んでいたので、ちょっとご無沙汰。
一方、今年の2月に公開された映画『夜明けのすべて』が、面白かった朝ドラ「カムカムエヴリバディ」での好演が光っていた松村北斗クンと上白石萌音チャンが再共演していることに興味を持ち観ようかなと思っていたものの結局流してしまいました。
何れ、Primeで配信されるまで待とうと思っていたところ、最近、この映画『夜明けのすべて』の原作が、瀬尾まいこさんの小説と知り、先ず。そちらを読むことにしたのです。
映画化されたことで、文庫本は以下の2枚の画像に示すWカバーになっていました。
「知ってる? 夜明けの直前が、一番暗いって。」
映画「夜明けのすべて」
2024年2月公開!
W主演:松村北斗 上白石萌音
監督:三宅唱
PMS(月経前症候群)で感情を抑えられない美紗。パニック障害になり生きがいも気力も失った山添。
友達でも恋人でもないけれど、互いの事情と孤独を知り同志のような気持ちが芽生えた二人は、自分にできることは少なくとも、相手のことは助けられるかもしれないと思うようになり、少しずつ希望を見出していくーー。
人生は苦しいけれど、救いだってある。
そんな二人の奮闘を、温かく、リアルに、ときにユーモラスに描き出し、誰もが抱える暗闇に一筋の光を照らすような心温まる物語。
2019年に『そして、バトンが渡された』で本屋大賞を受賞し、映画の大ヒットも記憶に新しい瀬尾まいこの、本屋大賞受賞後第一作。水鈴社創立初の単行本。
●『夜明けのすべて』刊行にあたって
人生は想像より厳しくて、暗闇はそこら中に転がっていて、するりと舞い込んできたりします。でも、夜明けの向こうにある光を引っ張ってきてくれるものも、そこら中にきっとあるはずだと思いたいです。
いつも本が完成して思うことは、「楽しく読んでもらえることが一番だ」です。その思いは今回も変わりませんが、『夜明けのすべて』を読んでくださった方が、ほっとできる一瞬を味わってくださるのなら、明日を待ち遠しいと思っていただけるなら、幸いです。
瀬尾まいこ
松村北斗クンと上白石萌音チャンがW主演した映画の原作なので、恋愛に発展する物語かと思いきや、上記の紹介文に書かれているように、友達でも恋人でもなかった二人が、同じ職場に勤め、PMS(月経前症候群)とパニック障害という互いの事情と孤独を知ることで同志のような気持ちが芽生える過程が描かれているというなかなか変わった話です
「温かく、リアルに、ときにユーモラス」と記載されているように、お互いに嫌みとも思えるような会話があったりしてなかなか面白い
そして、二人を取り巻く周囲の人々が温かさが、また、いい
一風変わったストーリーだけど「楽しく読んでもらえることが一番だ」「読んでくださった方が、ほっとできる一瞬を味わってくださるのなら、明日を待ち遠しいと思っていただけるなら、幸いです。」との瀬尾さんの刊行の言葉通りの作品でした
Primeで配信されるようになったら、映画も観ようと思います。
ということで、一足先に予告編の動画だけリンクを貼っておきます。