商品企画 戦略のツボ -6ページ目

儲かるビジネスへの金鉱脈「カスタマーインサイト」とは?

前回 お話したインタビュー調査観察で探すのが、「カスタマーインサイト」と呼ばれるものです。

insightという言葉の辞書的な意味は「洞察」ですが、ここでは「お客さんが、ここをくすぐられると思わず買ってしまう」という「ツボ」のようなもの。
桶谷功氏の本「カスタマーインサイト」によると、「消費者に行動を起こさせる、心のホットボタン」ということになります。

前々回 からのスイーツショップの例でいえば、「甘いもの好きの女性にあわせてスイーツショップでお手持ちを買うと、甘いものがあまり好きでない男性の口に合うものがなくて困る」というお客様の不満点が、重要な「カスタマーインサイト」ということになります。

ただ、そういう「ホンネ」を聞き出すのは、そうそう簡単なことではありません。
こちらがいくらホンネを話してほしいと思っても、「そんなことを言って、わがままな人間だと思われないだろうか?」とか「こんなことを言ったら悪いかも」というような思いが働いてしまい、「不平不満」や「悪口」と取られかねないことはなかなか口に出してもらえないからです。

そこで、聞き出したい内容によっては、こちらがスイーツショップであることを伏せた形で行えるようにするとか、参加者の一人にあらかじめお願いして不満点を言いだす口火を切ってもらうなど、「ホンネを語ってもらうための工夫を凝らす」ことも必要になります。

インサイト/桶谷 功
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ビジネス拡大のための「未満足ニーズ」を発見する方法

前回 は「未満足ニーズとは?」というお話をしました。
今回はその「未満足ニーズを発見する方法」について考えていきましょう。

顧客の隠れたニーズを引き出す調査手法として主なものは、

・フォーカスグループインタビュー(FGI)
・エスノグラフィー(観察法)

2つです。

というと、なんだか高度で難しそうに聞こえますが、要するに、
 
・顧客の話を聞く
・顧客の行動を観察する

ということです。

これを広告代理店やマーケティングリサーチの専門業者に依頼すると数百万円かかりますが、別にお金をかけたからといって素晴らしい発見が得られるというものではなく、手作りの調査でもお客さんのニーズをしっかりと引き出すことは可能です。

前回登場のスイーツショップがこの手作りのフォーカスグループインタビューを行うとすると、たとえばお客様を集めて「スイーツの試食会」のようなものを行えばよいのです。

なじみのお客様に声をかけて、お友達数人を誘ってケーキを食べに来てもらうようにお願いします。

そこで、場がほぐれてきたところで、

「どんな時にケーキを買うのか?」
「どうやってお手持ちを選ぶのか?」
「ケーキ以外のものを選ぶことがあるのか?その理由は?」
「ほかの店のケーキを選ぶことがあるか?その理由は?」

といったことを、さりげなく聞き出します。
お客様も、タダでケーキを食べさせてもらっている手前、話くらいは惜しまずしてくれることでしょう。

<参考図書>
お客さまの“生の声”を聞くインタビュー調査のすすめ方/福井遥子
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↑この本は「調査のプロが、調査のプロでない人(商品企画担当者や中小企業経営者・個人事業主)に向けて、インタビュー調査のノウハウを書いた本」です。この本を読んで自分でインタビュー調査をしてみると、むしろ数百万円を払って調査会社に依頼してその結果のプレゼンを聞くよりも、はるかに多くのお客様のニーズを発見できることがわかります。「未満足ニーズ」の発見に非常に役立ってくれる貴重な本です。


次に、「観察法」です。

接客は誰かに任せて、あなたはお客様が来店するところから、選んで買うところ(あるいは買わないで帰るところまで)を、お客様の立場に立って観察します。
可能なら、買わないで帰ったお客様が次にどこへ向かったのかまでチェックします。

そうして、お客様が何と何で迷ったのか? どのくらいのお客様が結局買わずに帰ってしまったのか? といったことから、なぜじぶんの店がお客様の「期待」に応えられなかったかを類推していきます。

このような手法でお客様の心の動きを読みながら、お客様が何に悩み、何に不便を感じているのかを肌で感じ取りながら、その奥に潜む「未満足ニーズ」を探っていきます。

このとき、「お客様が心の中に潜んでいる、お客様が本当に望んでいるもの」のことを「カスタマーインサイト」と呼んでいます。

「カスタマーインサイト」について詳しくは次回 に。


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未満足ニーズとは?

さて、前回前々回 で「アタリの法則一つの要素である「コアコンピタンス」について考えてきましたが、今回はもう一つの要素である、「未満足ニーズ」について、考えてみましょう。

 

長く商売をして業界に関する経験・知識が増えてくればくるほど「ターゲットユーザーは誰か」「どんなものが売れるのか」ということが「あたりまえの常識」になってしまって、これを疑うことをしなくなります。

 

しかし日本経済全体が伸びていた20年前までならともかく、需要の縮小とデフレが続いている現在では、既存の市場で「あたりまえの商売」を続けていれば、おのずとじり貧になることは避けられません。

 

そこで、まだ満たされていない新たなニーズを掘り起こすことが、商売を伸ばすためには不可欠になってきます。

 

では「まだ満たされていない隠れたニーズ」を掘り当てるには、どの辺をどうやって掘ってみればいいのでしょうか?

 

たとえばあなたの商売が「スイーツ」だとします。

そして、あなたのお店のまわりには新進のスイーツショップがいくつもできて、あなたのお店の売り上げはじわじわと落ちてきています。

 

そこで、あなたは何か手を打つことを迫られています。

 

値下げをして客を奪い返すのか?

 

もし、あなたのお店のランニングコストがライバル店より低く、低価格でも利益が出せる、「ローコストのコアコンピタンス」を持っているのであれば、それもいいでしょう。

 

しかしもしそうでないとすると、その選択は「安売り合戦」を引き起こし、あなたの店もライバル店も、みんなを苦境に陥れることになります。

 

そこで考えるべきは「未満足ニーズ」の開拓です。

そのとき、あなたには2つの道があります。

 

1.既存のお客さんに、今まで以上に買ってもらえるように工夫したスイーツをつくる

2.新たなお客さんに振り向いてもらえるような、工夫したスイーツをつくる

 

1に関しては、恐らくあなた自身もライバルもすでにさまざまな工夫をしてており、そろそろ「ネタ切れ」なのではないでしょうか?

 

そこで、2の道を考えてみましょう。

 

あなたのお店がスイーツのお店なら、当然「甘いもが好きな女性」がターゲットですよね?

 

「女性に好まれるスイーツ」「甘いものが好きの人のためのスイーツ」は、「あたりまえの発想」です。

 

しかしもしここで、これを逆手に取って「甘いものが好きではない男性」をターゲットにしてみると、どんなお客さんが開拓できるでしょうか?

 

スイーツを買う場合というのは、「自宅用に」「自分の好きなものを」買う場合と、「お手持ちのために」「人に喜んでもらうために」買う場合とがありますよね。



お手持ちの場合には、相手のお宅に「甘いものが好きの女性」と、「あまり甘いものが好きではない男性」が両方いて「どの店で何を買って持っていけばいのか」と悩む人も多いはずです。

 

そこで「甘い物の苦手な男性でも、これならおいしく食べられる」という商品を徹底的に研究し、そのノウハウを「コアコンピタンス」として商売をすることで、あなたの店はライバルとは決定的に違う「お手持ち用に気のきいた、便利な店」になることができます。

 

「甘いもの好きな女性」という需要は、もちろん最大ボリュームの市場でしょう。

しかし、この市場には数多くのライバルがひしめいて、しのぎを削っています。

 

「甘いものが苦手な男性」は、比較するとかなりニッチな小さな市場といえます。

が、その市場を総取りできるとしたらどうでしょうか?

大きな商売のチャンスになるのではないでしょうか?

 

では、そういった「未満足ニーズ」をどうやって見つければよいのか?

次回 は「未満足ニーズを発見する方法」です。


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