今後の令和6年度公務員試験1次試験の流れについて | 彼の西山に登り

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先日4/21(日)に都庁Ⅰ類B・特別区Ⅰ類の1次試験を受験した皆さん、お疲れさまでした。

 

これらの1次試験が従来より日程前倒しになった関係で、今後の1次試験まで少し間が空きます。

(ただ、国家総合職は昨日4/22(月)から人事院面接が始まっていますが。)

 

地上A日程までの、今後の主な公務員試験の1次試験日程は以下の通りです。

 

5/11(土) 裁判所事務官・家庭裁判所調査官補

5/12(日) 都庁Ⅰ類A

5/26(日) 国家専門職

6/2(日)   国家一般職

6/16(日) 地方上級(県庁・市役所A日程)

 

ちなみに、市役所B日程は7/14(日)、市役所C日程は9/22(日・祝)が1次試験になります。

 

 

今後、裁事や都庁Ⅰ類Aの1次試験を受験する方は、3週間の間があります。

周知の通り、裁判所事務官は、今年度(令和6年度)基礎能力試験の変更があり、人事院管轄の試験同様、知識分野が時事を中心とした出題になるほか、一般職の場合大幅に問題数が減少します(13問→6問)。

知能分野中心の出題になりますから、数的処理・文章理解で安定した得点ができるよう、職種別問題集で裁事のテイストに慣れておきましょう。

知識問題が単純に時事的な問題と一般的な知識問題の併用になるか、人事院管轄の試験の様な出題形式になるかは何とも言えませんが、仮に後者だったとしても、国家総合職の1次試験を受けた方は、基礎能力試験の知識問題をみなおしておくと、不意打ち感が減ってよいでしょう。

なお、これも周知のことですが、来年度(令和7年度)には専門試験の変更があり、一般職で憲法の専門記述がなくなるほか、選択科目に行政法が加わります。※

来年度の裁事一般職は、法律系科目に生理的な嫌悪感がある方を除き、受験の敷居が大幅に低くなり、名目倍率が上がる可能性がありますから、裁判所事務官の志望度が高い方は、今年度中に合格・採用を勝ち取るよう、気合を入れて準備しましょう。

 

また、都庁Ⅰ類Aの1次試験を受験する方は、教養試験や教養論文の問題の難易度はⅠ類Bと大きくは変わりませんので、専門試験対策に重点を置く方が多いと思います。

これについては、後日記事を改めることにします。

 

一方、裁事・都庁Ⅰ類Aを受験せず、国家専門職を受験する方は、1か月以上(5週間)間が空きます。

やることはいくらもありますが、特に都庁・特別区の志望度が高い方は、ここで一息つくとポカっとエア・ポケットになり、燃え尽き症候群に罹って勉強が手につかなくなる危険があります。

例年ここで調子を崩す方が出る魔のポイントですから、区々たる勉強の方法論よりこれを防止することが一番重要です。

勉強量を少し減らしてでも、休まず勉強を継続することが理想ではありますが、手につかないときは面接対策や行政研究など、取り組む対象の目先をしばし変えてみるのが効果的でしょう。

どうしてもという方は、1日勉強を離れて遊びで気分転換してもいいですね。

罪悪感を抱く必要はありません。

かえってその後の勉強がはかどる方も少なくないでしょう。

 

 

※細かくはこのほかに、専門試験の憲法が7問→10問に増加し、民法が13問→10問に減少しますから、一般論としてはさらに受けやすい印象になるでしょう。

 なお、裁事総合職では引き続き専門記述に憲法が課されますから、総合職のみになるということで、民法や刑法、訴訟法(院卒者試験のみ)のように、事例問題になるかどうかが注目されます。