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明日5/9(土)は令和8年度裁判所事務官(総合職・一般職)、家庭裁判所調査官補の1次試験が実施されます。
他の公務員試験と異なり、例年土曜日に実施されます。
そこで今回は、裁判所事務官一般職の1次試験について、試験当日に臨んでの心がけについて書くことにします。
以前の記事と重複する部分もありますし、キャリサポの直前講座「裁事ゼミ」の受講生さんとの義理で、細部まで言及しないこともありますが、ご了承ください。
裁事一般職の基礎能力試験の場合、30問を2時間20分で解答するので、単純計算で1問当たり4.6分強使えますが、これは公務員試験では相当に潤沢な方です。
知識分野6問は、知能分野24問に比べ問題数が4分の1と少ないことと、時事が絡むため、結果への影響が限定的な上、点数確保が不安定になりがちです。
一方、知能分野は、その特性上、一晩で大幅に点数を伸ばすことは困難です。
このため、明日のため今からできることは、明日に向けてのコンディション調整と、試験現場での解答順・時間配分の工夫です。
同じ実力でもこの巧拙で点数にはかなりの影響が出ます。
具体的には、頭から(文章理解から)取り組む方、数的処理から取り組む方、知識分野を先に片付けてから知能分野に取り組む方、があると思いますが、勢いに乗ると同時に、苦手分野に時間を多めに確保するためには、比較的に得意な分野から手を着けるのが一般的なセオリーでしょう。
また、問題単位では、どうしても解けない問題を見切るタイミングも、トータルの時間配分の上では重要です。
一方で、専門試験(多肢選択式)は、30問を1時間30分で解答しますから、単純計算で1問当たり3分になります。
これ自体は大卒程度の公務員試験として標準的ではあります。
しかし、基礎能力試験での1問当たり4.6分強というゆったりした時間感覚をそのまま専門試験に持ち込んでしまうと、あっという間に時間が足りなくなってしまいます。
この点に無自覚のまま、問題冊子の前から解いていった場合、特に選択科目で時間不足になる危険が高いです。
これを防ぐために、基礎能力試験と専門試験の間の休憩時間に、意識的に頭と時間感覚を切り替えましょう。
もちろん、基礎能力試験の感想戦など試験終了後に後回しです。
また、ある程度の頻度で意識して時間をチェックし、解答ペースを調整しましょう。
この点の自覚及び切り替えの巧拙は、専門試験の点数に大きく影響します。
昨年度(令和7年度)から、選択科目に行政法が加わり、これに伴って憲法・民法・選択科目の問題数が各10問に統一されました。
憲法:民法:選択科目の問題数=配点が均等なので、時間配分は非常に重要になります。
特に、民法に時間をかけ過ぎて選択科目の時間が不足しないように、時間配分を確認しながら取り組みましょう。
さらに、一般職(及び総合職で特例希望)の方は、小論文があります。
これは、時間内(1時間)に基準点を超える答案を仕上げる感覚で取り組むのが無難と思います。
小論文は極端によい内容の答案でも、配点比率は1/10ですから、それほど大きな点差にはならず、影響力には限界があります。
反面、論文が基準点を超えていれば、2次試験は人物試験(配点比率4/10)で十分挽回するチャンスはあります。
小論文を書くときは、いきなり1行目から取り掛からず、まずは出題意図の読み取りと答案構成に、十分時間を割きましょう。
本文は、内容だけでなく接続詞にも注意して、読みやすい答案を心掛けましょう。
なお、ボールペン書きのためか、「書き損じた場合にどう訂正するのか」と、例年鬼のような頻度で質問されます。
間違えた部分は二重線や斜線を使って抹消するのですが、心配ご無用、例年、問題冊子の表紙に指示と具体例が図入りで示されています。
試験開始前に熟読し、誤記したらその指示に従って訂正してください。
第一志望の方が多い家庭裁判所調査官補試験に比べ、裁判所事務官試験の場合、志望度は人により様々でしょう。
しかし、就職の選択肢を広げるという意味では、受ける以上は、最後の最後まで粘るのが肝腎です(もちろん、体調を崩した場合などは別ですが)。
今年度は昨年度に比べ、どの高裁管轄区域でも1次試験申込者が減少していますが、最後まで油断せずに取り組みましょう。
では、明日の健闘を祈ります。