直木賞受賞『八月の御所グランド』 | 青空にTシャツ、片手にビール時々鉛筆

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少し暇な時間が出来たので、何の脈略もない部屋になりそうですが、童心に返って絵日記風に始めてみます

本年2冊目の読書

娘から誕生日プレゼントに頂いた

昨年、第170回直木賞受賞

『八月の御所グランド』

 

著者の万城目学さんについて

 

娘が万城目学さんデビューからの

ファンだった影響で

それにお付き合いするように

読書会に行ったりして

万城目ワールドを愉しむように

※14年前 関西大学での読書会

その時頂いた直筆サイン

 

読んだ作品は関西に関するもの

京都を舞台にしたデビュー作の

鴨川ホルモーと続編のホルモー六景

奈良が舞台の鹿男あをによし

滋賀が舞台の偉大なるしゅららぼん

大阪が舞台のプリンセス・トヨトミ

 

プリンセストヨトミ

映画化の際、大阪府庁前に集まる

群衆役のエキストラとして参加(笑)

下矢印その時に頂いた記念品

 

万城目さんは本屋大賞など

賞レースの候補には挙がるのですが

 

鹿男あをによし・プリンセストヨトミ

とっぴんぱらりの風太郎など

計5回直木賞候補に挙がるも落選

今回6回目の候補にして初授賞!

 

今回の作品は

ホルモー六景から16年ぶりの

万城目さんの原点京都を

舞台にしたものでした

 

万城目さんは京都大学出身で

高学歴芸人の宇治原史則さんと

同級生だそうです

 

万城目さん、直木賞受賞

本当におめでとうございます

 

八月の御所グランド

 

京都で起きた幻のような出会いから

生まれた2篇の感動的な物語

 

1篇目は全国高校女子駅伝の物語

底冷えする京都が舞台

「十二月の都大路上下₍カケ₎ル」


2篇目は真夏の謎の草野球大会

灼熱地獄の京都
「八月の御所グランド」


いずれも京都を舞台にした物語


今回はいつものファンタジー小説

万城目ワールドとは少し違った

新しい万城目ワールドを感じました

 

まさか万城目さんに泣かされるとは

いい意味裏切られました笑い泣き

十二月の都大路上下

主人公は補欠で応援担当の1年生

 

友人でもあるチームメイトや

出場するはずだったの先輩や

冷血な鬼コーチ

入賞を争うライバル校の選手まで
  登場人物は素敵な面々ばかり

 

主人公は絶望的な方向音痴の

女子高1年生

コースの道順が見えないばかりか

色々なものが見えていなかった

 

友や先輩、コーチ、相手選手の

色々なものが見え始め成長していく

 

そして、見えない筈のものまで

見えてくる(笑)

 

ひょっとしたらデビュー作の

鴨川ホルモーの鬼も応援していたら

と期待したのはぼくと娘だけかも


 
八月の御所グランド

真夏の京都、御所グランドで

繰り広げられる草野球大会

 

借金のカタに参加する羽目になった

失恋したばかりの大学生が主人公

「あなたには火がない」と告げられ

彼女は去っていった

 

同じような事言われたような(笑)

 

真夏の京都に一人残って

草野球の大会に参加する
 一緒にプレーするチームメイトは
  うだつの上がらな面々ばかり

 

メンバーさえ揃わないヘボチーム

偶然謎の中国女子大生が助っ人に

 

次は自転車で通りかかった青年が

 

次は絶体絶命の3人の欠場にも

前回登場した青年が2人を連れて

ひょっこり現れる

 

万城目さん、そりゃ何ぼなんでも

都合良すぎでしょと思いながら

先を読み進みました

 

御所グラウンドに現れた謎の3人の男

その中のひとり「えーちゃん」って

ひょっとしてあの伝説の

死んでるはずの名投手??

 

日本プロ野球最高の名誉

沢村賞の沢村栄治投手??

 

大谷翔平選手が大リーグで

次々歴代記録を塗り替えていますが

それまでの記録を持っていた

大リーガーのベイ・ブルースから

三振を奪った男こそ沢村栄治さん

 

しかし、剛腕を振るった沢村投手

サイドスローでは投げないだろうし

第一なぜ京都になぜ現れたのか

謎と得体の知れない感動が

入り交じって押し寄せてきました

 

ひょっとして沢村栄治さんと思うと

目頭がおかしくなり始めていました


 

沢村栄治さんに関するミニ物語を

沢村さんの命日にアップされた

素敵なブログを思い出し

リブログさせて頂きます

 

なぜサイドスローなのかも

なぜ京都なのかも

 

 

 12月2日屋久島沖で戦死されてます
  

なんとなく沢村賞を受賞された

桑田真澄さんに似てるような💦

そう思うのはぼくだけでしょうかてへぺろ

 

現実世界に非現実的なロマンが
忍び寄ってくる快感が

徐々に感動から感涙へと・・・

 

この「八月の御所グランド」を

読み始めたのは今月の1日から

リブログさせて頂いたブログを

読み返してわかったのですが

2月1日は沢村栄治の誕生日でした

偶然ありますね💦バースデーケーキ野球

 

そして物語の最後のシーンは

五山送り火の「大文字焼き」でした

、なるほど、なるほどと納得

 

舞台は灼熱地獄の京都だと

思っていましたが

そう、お盆の京都が舞台なのですね

 

彼らは偶然都合よく

現れたんじゃなかったのですよね

 

五山の火と共に

「あなたには火がないから」の

彼女の別れ言葉まで意味深に

 

さすがでした万城目ワールド

 

思えば大文字焼きも

50年近く前、当時の彼女と

半分消え欠けた大文字を観て以来

行ったことがありませんでした

 

京都を闊歩した友たちに会えるかも

今年は送り火を観に行こう

 

心に残る一行は大文字焼き観ながら

友が主人公に発した一言

俺たち、ちゃんと生きてるか?

 

万城目さんあたたかい涙を

ありがとうございました

 

そして、今日も拙い読感に

お付き合い頂き

ありがとうございました

 

今日もまだまだ寒いですね

灼熱の京都が恋しく成りましたニコニコ