イライラ・モヤモヤ・焦り・監視の中学受験 | 子育てコーチング協会(旧:子どものこころのコーチング協会)

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【願いが期待にすり替わった、わが家の中学受験物語】


こんにちは。
インストラクターの浜田悦子です。
 

わたしには、数日後に小学を卒業する6年生の息子がいます。
3歳の時に自閉スペクトラム症と診断されましたが、去年の秋障害の診断が外れ、児童発達精神科から卒業しました。

今日は、息子の中学受験を通して気付いた、わたしの中の期待についてお話しします。


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中学受験のきっかけ

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中学受験を選択したのは、息子の好きなことを学べたり、のびのびした環境で学ばせたりしたい。そんな想いからでした。

近所の公立中学校は文武両道でとてもレベルが高く、良い学校と評判です。
でも、学校での様子や特性を考えた時、もう少しのびのび学べる学校や息子の趣味が共有できるお友達がいそうな学校がいいのでは?

そう思うようになりました。

受験を考え始めたのは、小学3年生くらいだったと思います。
この時わたしの中では、「息子が行きたいと思える学校」が見つかり、第一志望校になることを祈っていました。


息子も、受験に前向きになって頑張りました。
今思えば良い思い出ですが、まぁ、何度すれ違ったことか…
「頑張っている努力を認めてあげよう」
と心では思っていても、塾でのテストで点数が取れなかったり宿題をしていなかったりする姿を見ると、
「受験、やめたっていいんだよ」
と何度も口からでてしまいました。


いつもは子育てに口を出さない(出せない?)夫からも、
「言い過ぎだ」
と何度叱られたか分かりません。
息子のための受験だったはずが、傷つけたり追い込んだりしてしまいました。

息子が志望校に合格して、のびのびとうれしそうに学校生活を送っている姿を思い描いていたのに、どうしてわたしは、イライラモヤモヤ焦りながら息子を監視するようになってしまったのだろう?

この悪循環を断ち切りたくて、一度立ち止まって考えてみることにしました。


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いい学校ってなんだろう?

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息子の第一志望校は、塾の先生からも
「このまま頑張れば大丈夫」
と言われていました。

学力が合格ラインに全く届かない訳ではないのに、どうしてわたしはこんなにも焦っているんだろう?
すると、「頑張れば、もっといい学校に行けるかもしれないのに」という心の声が聞こえてきました。

「いい学校」って、何だろう?

息子が行きたいと思える学校が「いい学校」だと思って受験を決めたのに、いつの間にか
”わたしが行かせたい学校”
という、自分の期待を背負わせてしまっていたことに気付きました

ここで何とか軌道修正がしたい…

そう思ったわたしは、息子が一番行きたいと思っている学校や、他の学校(わたしが行ってほしいと思っている学校)も合格したらどうしたいか?話しを訊いてみました。


そうすると、息子からこんな答えが返ってきたんです。
「一番行きたいところは、〇〇学校(息子が選んだ学校)。
でも、他の学校(わたしが行かせたい学校)が受かったら、そっちに行った方がいいのかな?」

さらに理由を聞いてみると、少し悲しそうな顔をして、こんな風に言ったんです。
「そっちの方が、偏差値も高いから大人になってから役に立つかもしれないし…」
わたしはこの時やっと、わたしの言動が息子をコントロールしてしまっていたのだと気付いたのです。受験まであと2週間ほどの時でした。

まだまだ幼さが残る息子なので、親の助言や判断が必要だとは思っています。
でも、毎日たくさんの宿題に取り組みながら頑張っていたのは、「行きたい!」と思える学校があるからなんですよね。

息子の大切な意思を尊重し、「第一志望の一校だけ」受験することに決めました。
この時の、息子の晴れやかな顔をわたしはこの先もずっと忘れることはないと思います。


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トラブルや喜びが積み重なると・・・

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今週金曜日に卒業式を迎える、息子の小学校生活の6年間を振り返って、いつもわたしたち親子を応援してくれていたのは、「聞く」「聴く」「訊く」でした。

障害特性から学校でトラブルがあった時、ゲームの時間が守れなくてバトルをしていた時、家出をしたり下校途中で行方不明になったりした時、今回の中学受験の時・・・

トラブルだけじゃなくて、うれしいことや背中を押してあげたい時にも、わたしたち親子の絆を深めてくれたように思います。

子どもの年齢が上がるにつれ、落ち着いていくものもあるし、大きなトラブルや悩みに発展しそうになることもあります。
そんな時にはやっぱり、怒りが湧いてきたり、息子のこの先の将来のことを考えて不安になったりします。
目をそらしたくなるような、自分の未熟さにも出会います。

でも、どんな経験も子どもや自分の本音を聞くことで、それぞれの中に消化されて、親子関係・人間関係の土台として積み重なっていくのだと感じました。

おかげさまで、息子は第一志望に合格しました!
4月から環境が変わり、新しいスタートです。

夫が単身赴任中のわが家では、もはや息子は協力者。
息子もわたしも早起きしなくてはならず、今から2人でイメージトレーニングをしています(笑)

こんな些細な会話を楽しめることも、土台ができている証拠なのかもしれませんね。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
 

 

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子育てコーチング協会
インストラクター浜田悦子

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