琵琶記疏水念記館8 | 蔵六の雑記帳

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過去にそしていま感じたまま、思うままを記していきたい思っています。
面白くない話かもしれませんが、お付き合いのほどよろしくお願いいたします。

それでは前回お約束していた「第2琵琶湖疏水の開削によりより多くの水と電力を得る。」の続きから始めさせていただきたいと思います。

琵琶記疏水記念館7

 

第2疏水は発電だけではなく後述します上水道の水源としても用いられる予定であったため、外部からの汚染を防止するため全線がコンクリート製のトンネルで作られました。

 

そこを流れる水量も第1疏水の倍近くとしたため第1疏水よりも遙かに大規模な工事となりました。

 

余談ですが第1疏水はトンネル部分もありますが、京都市の山科区辺りでは地上を流れており、疏水沿いは桜の名所として知られています。

 

 

さて、第2疏水の完成により第1、第2を合わせた疏水の水量は毎秒23立方メートル(第1疏水が毎秒約8立方メートル、第2疏水が毎秒約15立方メートル)となりました。

 

この水量増加を利用して、第2蹴上発電所(出力4800キロワット)、伏見発電所(現在の墨染発電所)(出力1320キロワット)、夷川発電所(出力280キロワット)が増設されました。

 

これら増設された3つの発電所と既設の蹴上発電所(出力1760キロワット)と合わせて発電量は合計8160キロワットとなり、産業の復興により増加の一途を辿っている京都市の電力需要を賄っていったのでした。

 

 

 

京都市の三大事業の一つ目である「第2琵琶湖疏水の開削によりより多くの水と電力を得る。」のお話はこの辺りで終わり、次回は三大事業の二番目「地下水に頼ってきた飲料水を上水道の敷設により置き換える。」についてのお話をさせていただきたいと思います。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございました。