一昨年に大阪市にある歴史的建造物として国の重要文化財に指定されている旧小西家住宅についてお話をさせていただきました。
今回はその旧小西家住宅を堺筋に沿って通り一つ南に下ったところにある生駒ビルヂングについてお話をさせていただきたいと思います。
読者の皆様の中には生駒ビルディングの間違いではないかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、このビルを運営している会社のホームページには確かに生駒ビルヂングと記されていますので、ビルディングではなくビルヂングが正式名です。
この生駒ビルヂングは旧小西家住宅完成から27年後の昭和5年(1930年)に当時のお金で15万円(現在の価格だと数億円になると思います)の費用を掛けて建設されました。
純和風の旧小西家住宅とは対照的な洋風建築でアール・デコ様式の建築として知られています。
「アール・デコ」とは1910年頃から1930年頃にかけてパリを中心に西欧で流行した装飾様式でそれ以前に流行した「アール・ヌーボー」が曲線を用いた複雑な形を用いたのに対して直線的で単純な形が特徴の様式です。
そこで「アール・デコ」様式と「アール・ヌーボー」様式といわれている建物の写真を見比べてみましたが、私にはその違いがよくわかりませんでした。
ベルギーブリュッセルにあるアールヌーボー様式のオールド・イングランド(楽器博物館)
しかし、このように様式が区別されているので、わかる人には違いがわかるのでしょう。
横道にそれてしまいました。
この生駒ビルヂングは現在も現役の商業ビルとして使われていますが、旧小西家住宅と同じく国指定の重要文化財として登録されている貴重な建物です。
夜も更けてきましたので、今回はこのあたりにして次回から建物の詳細を見ていきたいと思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございました。