今までピンキリでいろいろなモノを購入して使ってきて、ここ数年でようやくモノ選びの観点で価格に関係なく中立な立場になったと思っています。
一般的に良いモノは価格に比例しますが、必ずしもそうとは言えないのです。
もちろん第一印象での素材感・作り・デザインはもちろんですが着用してみたときの雰囲気もそれらに準じる重要な要素です。
ある一定のレベルを超えた商品になってくると通常ではあまり気にしない細かな部分まで妥協なく仕上げてあります。そしてそれらが積み重なることで発する独特のオーラが生まれるのです。
しかしながらここ10年でそういったハイエンドな製品のレベルはすでに頭打ちの時期を超えてある意味での衰退していると感じています。
もちろん毎年ちょっとずつ上質な素材や部品を使う量や箇所を減らしていきつつあるのが現在であると感じています。
これまでのハイエンドな製品がこのようになるといずれはハイエンドではないにしてもそこそこ良いモノの範疇の製品に近づくのかなと考えています。
そうなってくるとますます安価な製品とそれ以外のいわゆる高級品の2極化がますます鮮明になります。
そして難しいのがハイエンドな製品がいろいろな妥協を重ねて陳腐化することです。
過去にいくつかのそうなってしまったブランドを見てきましたが、一度このようになると再生は困難を極めます。
巨大ブランドグループにはそういった使命があることも知っておく必要があると思います。