四国ドリル・春絶景ベスト6 | 次世代に遺したい自然や史跡

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毎年WEB初公開となる無名伝承地や史跡、マイナーな景勝・奇勝を発表。戦争遺跡や鉄道関連、坂本龍馬等の偉人のマイナー伝承地も。学芸員資格を持つ元高知新聞主管講座講師が解説。

<四国の桜の絶景とレア絶景>

先日、「林修のニッポンドリル」で「学者が選ぶ!春に見るべきニッポンの絶景ベスト24(ベスト8×3)」を放送していたので、こちらも「郷土文筆家が選ぶ!春に見るべきシコクの絶景ベスト6(ベスト3×2)」をお届けしたい。

 

尚、厳密には当方が好きなベスト6ではなく、「写真で良さが伝わる景勝地」ということで選出した。皆、過去に当ブログで紹介済。

 

[桜の絶景ベスト3]

第3位・桜の橋立~亀鶴公園~

これは過去、複数回取り上げた。香川県さぬき市にある「讃岐百景」の一つ、亀鶴公園は、広大な溜め池の中に浮かぶ亀島を全長約250mの堤で繋いでおり、桜の季節にはその堤の両側にソメイヨシノ(明治40年植樹)が咲き乱れ、「桜の橋立」となる。

他にも過去、さぬき市や三木町等の桜名所を取り上げているので、左サイドバーから検索されたい。

第2位・ピンクの川~不動の滝カントリーパーク~

ニッポンドリルは、全部は見ていないが、散った桜の花びらが川面を埋めてピンクの川となって流れる光景も放送されたかも知れない。そのような「ピンクの絨毯」とはいかないまでも、「ピンクのゴザ」位の川なら香川県三豊市の「不動の滝カントリーパーク」でも見られる。

パーク周辺には約500本の桜が咲く。パーク上部には落差50メートルの不動の滝があり、それが滝下川となって流れ、不動池(厳密には中州周辺の川)になるのだが、川の両岸にも桜並木があるため、散った花弁が川面を埋める。

園内の斜面にはチューリップも咲き、桜と同時に開花を楽しめる。鯉のぼりの鯉渡しもあり、花見時期には多くの行楽客で賑わう。

第1位・道の両側に桜の壁~花見山~

かつて勝海舟の三女である逸子の子、多計代の夫の長井亜歴山(アレキサンダー)が別邸を構えていた徳島県鳴門市の花見山(40m)には、西日本屈指の約450本の枝垂桜が咲く。

花見山は麓から山頂まで遊歩道(有料カートでも登れる)が整備されているのだが、その道の両側に咲く枝垂れ桜が恰もピンクの壁の如くそそり立つ。その光景は一般のソメイヨシノやヤマザクラでは見られないもの。また、紀淡海峡の眺めも良い。→詳細記事

ここでは花見山を1位としたが、個人的には三豊市の紫雲出山や高知県香南市の桜とツツジが同時に咲く月見山の方が、趣があって良い。但し、写真では伝わりにくいかも知れない。

 

 

[レア絶景ベスト3]

第3位・春の銀世界~白髪山~

登山やハイキング未経験者は、雪山は冬の風景、と思っているかも知れないが、3月下旬から4月上旬でも全山雪山になっていることがある行楽山がある。それが「土佐富士」こと、香美市の白髪山(1769.7m)である。

当方が春の雪山時期に登ったのは数年前の4月1日。みやびの丘側の登山口までは車で行けたが、白髪避難小屋最短コース登山口方面は積雪で通れなかった。それ故、登山時は事前に道路の状態を自治体等に確認しておかなければならない。

雪山時期は登山道の手入れはされていないが、終始、開けた笹原を登るので、道筋は一応分かる。山頂では360度の銀世界が広がる。無雪期は40分ほどで登頂できるが、積雪期はもう少しかかる。寒気が訪れない限り、春はアイゼンも不要(責任は取れない)だが、当然ロング登山スパッツ(ゲイター)は必須。→コースガイド

 

 

第2位・雲海に浮かぶ王冠~二ノ森~

これは春に限らず、見られる絶景だが、いつでも見られる訳ではなく、登山未経験者では無理。西日本最高峰の石鎚山(弥山)の西方に二ノ森(1929.2m)[愛媛県久万高原町と西条市界]があるが、午後の時間帯でも、当日夜や翌日、天気が崩れる場合、雲海が現れることがある。

二ノ森山頂から雲海が見られる際、北東の場所に雲海から王冠が突き出ていることがある。その王冠こそ、石鎚山から二ノ森までの縦走路上の北側にそそり立つ西ノ冠岳(1894m)である。

この日は登山口を出発する時間が遅く、且つ、二ノ森に縦走する予定ではなかったため、二ノ森山頂到着時間が15時台になってしまった。が、早い時間帯だと雲海は出てなかったものと思う。

 

 

第1位・四国本土最長のエンジェルロード~咸陽島~

四国本土のエンジェルロードの中で、最長なのは高知県宿毛市の咸陽島エンジェルロードで、約300メートル。因みに本家、小豆島のエンジェルロードは約500メートル。

但し、咸陽島エンジェルロードは水深が深いため、休日に陸続きになることは一年の内、数える位しかない。それ故、島に渡れると幸せになれる、とも言われている。春の休日で陸続きになると思われる日は、今年は4月22日(土)と23日(日)。

22日は13:33に干潮時の潮位が9cmとなり、23日は14:07に10cmとなる。しかし念のため、深めの長靴を持参した方が良い。当方が探訪した日は-6cmという、極めて潮位が低い日だった。

 

間違いなく(責任は取れない)普通の靴でも歩けそうなのは5月7日(日)で、13:14に5cmとなる。因みに5月8日~10日の平日も同様に潮位が格段に低くなる。

以前も説明したように、咸陽島探訪後に大月町の雲雀小島エンジェルロードに移動しても、まだエンジェルロードは出ている。但しその際は、咸陽島へは干潮時刻の1時間以上前に到着しておくこと。→詳細記事

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