屋島登山鉄道廃線跡の絶景 | 次世代に遺したい自然や史跡

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毎年WEB初公開となる無名伝承地や史跡、マイナーな景勝・奇勝を発表。戦争遺跡や鉄道関連、坂本龍馬等の偉人のマイナー伝承地も。学芸員資格を持つ元高知新聞主管講座講師が解説。

[高度差258mの長大保線路階段]

登山鉄道は大別すると、山岳鉄道とケーブルカーに分けられるが、その廃線跡は四国では、平成17年に廃線となった後者の屋島登山鉄道(通称:屋島ケーブル)が有名。



ケーブルと言えども、山の斜面には線路が敷かれ、トンネルや保線路もある。通中腹の離合複線 常の「廃線跡歩き」と違うのは、平地を歩くか、斜面を歩くか位の差。



高松市の屋島はご存知のように、急傾斜の台地故、保線路は長大なコンクリート階段となっている。標高30m弱の箇所に屋島登山口駅があり、220m地点のトンネルを経て、288m独立標高点直下の屋島山上駅を結んでいる。高度差約258mのスーパー階段の保線路からは終始、高松市街地の大展望が広がっている。



ただ、この何百段もの階段を上るのは通常トンネル越しのケーブルカー の登山より辛い。そこで往路は登り易い傾斜の遍路道兼「四国のみち」を辿って山上に上がり、「北の山頂」北嶺(282m)と「南の山頂」南嶺(292.1m)に登頂後、廃線保線路を下って麓に下り、起点に戻るという回遊コースを取った。尚、地形図(高松北部)に記載されている四国のみちの起点は、屋島登山口駅からかなり離れているため、駅舎の尾根を挟んだ北西にある登山口から登った。



登山口と山上の駅舎内部には入れないが、ガラス戸から内部を覗くとほぼ営業時のままであることが分かり、更に両駅には車輌、登山口駅隣りには変電室まで残っていた。トンネル内部も明るいため、懐中電灯は不要。

この「絶景廃線保線階段ハイキング」、屋島の新たな魅力になることは間違いない。

コースガイドとコース図は→遍路道から登山鉄道廃線跡を回遊



余談だが、屋島は県外の観光地の中ではトンネルを抜けるとそこは絶景だった 最も訪れた回数が多い場所。小学校の修学旅行(金毘羅と屋島の二泊三日だったと思う)時からデート(30過ぎの頃、付き合っていた10代の彼女がイルカと触れあいたいということで)、ミニコンサート(民俗音楽)観覧等、最低5回は行っている。ただ、屋島ケーブルに乗った時の記憶はない。2回ほど、乗っているはずなのだが。



しかし登山鉄道が廃止になったにも変電室 拘らず、屋島ドライブウェイが無料開放されない(現在はどうか分からないが)のは遺憾。愛媛の南予レクリエーション都市の御荘湾ロープウェイが廃止された時、西海有料道路が無料化されたように屋島も無料化して貰いたいもの。

因みに屋島ドライブウェイには確か、マスコミにも取り上げられた、目の錯覚で上りと下りが逆転する坂があったと思う。



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