今期の大学ラクロスを占うシリーズ#プロローグ②関東男子から考える | 鼓舞 平(こぶ平)のラクロス応援チャンネル

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今期の大学ラクロスを語るにあたり、やはり関東地区の戦いを念頭に置く必要がある。何故なら昨年の大学日本一の地区だから。

 

という事で、先ず関東地区の大学ラクロスの深堀を始めたが、今回は関東学生男子についてみてみる。

 

その前に前回の関東女子編でも述べた、5月にラクロス応援チャンネルでは以下の話題を提供した

https://ameblo.jp/kobhey10/entry-12851419264.html

男子に関しては、女子のように最初の段階での地域格差、ティーンズ格差というものが無く、コーチングの進化に、男子のオタク的な独自進化を加えれば、関東、関西とその他の地域との逆転は可能と書いた。

根拠は新人戦での地域格差がほぼない事と、全国大会での地域格差が同じぐらい接近したものであるというものだった。

●関東&関西地区と他の地区との平均格差

1Q 1点 の差をどう埋めるのか?

 

又新人選手権で2年続けて関西地区の大学が優勝した事により、関西地区男子の学生界制覇が見えてきたとも書いた。それでもその強さの基準は関東地区のチームにあることは変わりはないという事で、今季も関東学生リーグの分析から入ろうと考えた。

<2023年は>

2023年は女子同様、男子でもエポックメイキングな年だった。

①両ブロックのトップが先期の入れ替え戦出場組(法政大学は2部からの昇格組)だった事。

②初めての早慶がいない決勝戦になった事。

この2つの事実は、ミクロな意味での男子ラクロスの均質化の流れを表していた。

そして、この流れはマクロ的にも均質化の流れの本流ととらえていた。

全国大会7試合中5試合で勝者が6得点以下という結果。

そして

関東のブロック戦では

とやはり、勝者の得点は多くない(対 東海大学、対 立教大学は2部降格校の為サンプリング外)

*1 Bブロックの2位は勝ち点9点の3チーム間の戦いでの得失点差により決まった。

そのような背景で日本体育大学が2度目の学生王者となった。

しかし、先に述べた通り地区間での対戦の得失点差は少ない。

そこには、基本的な得点力不足が原因として挙げられそうだ。

全日本大学選手権決勝戦のデータ

そのような拮抗状態のまま、2024年度が始まりプレシーズンマッチが行われる中関東では

東京六大学リーグ戦が行われ、昨季ファイナル4に届かなかった早稲田大学が優勝。明治大学が2位となった。

そしてそれ以外のD1校が行った関東七大戦は

一橋大学が優勝、その一橋大学に勝った日本体育大学が2位となった。

そして、今年からこの2つのリーグ戦の首位校同士が戦い勝者が関西のプレシーズン王者と戦う、春のリーグ戦王者決定戦に挑むことになり、関東決戦は

早稲田大学が関東王者となった。

この、早稲田大学、一橋大学の昨年3位組の優勝の意味は大きい。しかし、額面通りに進まないのが男子の学生ラクロスプレシーズンの持つ意味が女子とは異なるからだ。

男子の場合は、プレシーズンの場は、シーズン前の調整、試しの場であり、スカウティングも意識したプレイに終始することが多く、特に昨年のファイナル4組と、今年ファイナル4を狙うチームとで戦い方が変わるので結果へと繋がりにくいのが普通だ。

しかし、昨年は法政大学が東京六大学を制した勢いでそのままシーズンを駆け抜けられた。

そういう意味で、今年の早稲田大学、一橋大学の動向には注目をしたい。

なお、得点力という意味では、両校ともそれほど高いとは言えない。優勝はしなかったが、日本体育大学、慶應義塾大学、明治学院大学の得点力の方が高く見える。

直近で最もがっちり試合がされたであろう早慶戦のデータは

早稲田大学の決定率は低かった。(慶應義塾大学が決して高かったわけではないが。)

そして今季の関東のD1のブロックは

プレシーズンでの苦戦が伝えられるのが

東京大学、中央大学。法政大学には昨年のキーマンを補える形には至っていない部分が見える。獨協大学は堅実にそのブレイキングラクロスを磨いているようだ。そして七大学戦を制した一橋大学がこのブロックの中心になるのだが、それ以上の得点力がありそうなのがD2から昇格組の明治学院大学だと言った。

★明治学院大学

昨年の入れ替え戦で、残留の力もあった立教大学を破り昇格したのだが、

その原動力の51番小峰選手が最終学年で勝負の年。そして昨年から新人も関東トップレベルであり、今年はあすなろで優勝と底上げもされてきていて、小峰一本のチームでなくなってきた。

1部では一人のエースで勝てるほど甘くはないが、バイプレイヤーの進化が著しい明治学院大学に注目をしてほしい。

 

その明治学院大学は開幕戦を7月7日の 対 法政大学戦で迎えるがシーズン初めとはいえ、明治学院にとっては昨年の法政大学たり得るかの試金石として大きな意味を持つと言える。

【試合詳細】
法政大学 🆚 明治学院大学
🗓️ 2024/7/7(日)
⏰ 13:30 FO
📍富士通スタジアム川崎  有料です

Bブロックはかなりの混戦模様だが、

★日本体育大学

昨年優勝した日本体育大学は柱となる18番尾上主将に88番眞下選手やFO大橋選手等が残り組織力も高まってきているので、強さは保持していると見られる。

★慶應義塾大学

東京六大学戦で試したものが、見えたのが早慶戦だった。

昨年故障で力が発揮しきれなかった3番藤岡選手が力を増して最後の年に臨む中、7番田代選手の進化と若手の台頭。守備も22番小川健選手を中心とした、変幻自在の守備で、早稲田大学を封じたこの試合。今季の慶應義塾大学が垣間見えた。

★早稲田大学

東京六大学、プレシーズンマッチ関東王者のあと先日神戸大学との東西対決を制して、昨季からの復活のベースは築き上げられた感はあるが、しっかりしたDFに対する決定力がどの程度なのかシーズン開幕で見届けるポイントはそこだろう。

★明治大学、武蔵大学もここ数年の課題となる得点力の進化が見られるかその1点に絞られる。特にプレシーズンマッチで日本体育大学に勝ち切った明治大学の9番佐藤選手の助けになるプレイヤーの存在に注目したい。

今季久々に1部に昇格した青山学院大学は、明治学院大学との学院戦を一つの試金石と見ていたが、力を出し切れたとは言えなかった。先ずは、1部の強いDFに対する攻撃機会の創出をどうするか、勝利の鍵はその方法をいくつ持ち合わせているかだろう。

 

今年の関東男子リーグ戦は、復活と、台頭がキーワードになる。見逃せないシーズンが始まる。

 

D2以下については別の機会に書くことに。。。

 

以上 関東学生リーグD1の去年から見た今年の様相でした

 

やっぱりラクロスから目が離せない

こぶ平