中高一貫の勤務校では、中1の段階から古文単語の本を購入して活用している。「この本は、大学受験をする6年後まで使うんだよ」と伝える。
中学国語の教科書に所収されている古文を読むときに使う。
たとえば、中1の定番『竹取物語』。「今は昔、竹取の翁といふものありけり。野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり。」と読んだとき、「よろづ」を古文単語の本で調べる。すると、「万」という漢字が書かれている。「『万』と書いて、『よろづ』と読むんですよ。そこで、意味は、『いろいろ』とか『さまざま』となります。古文単語は、漢字を意識すると覚えやすいんですよ」と指導する。
このように、古文単語の本を辞書代わりに使うのだ。
古文単語の本に載っているということは、これから先も古文を読む上で知っておかねばならない重要単語ということだ。
重要単語には2種類ある。
1,現代語にはまったく存在しない言葉
2.現代語にも残っているが、古語とは意味が異なる言葉
そのことも生徒に意識させる。
これを中1からやっていると、中2の後半くらいになると、鋭い生徒はこちらが指示しなくても「これが重要単語だろう」と狙いをつけて勝手に調べるようになる。この狙いがつけられるようになる、というのは、今後自学をしていくうえでも大切だ。
軌道に乗ってきたら、中学の段階から古文単語のテストをやっていく。そうすれば、中学の間に古文単語の本の中で、特に重要な言葉は1回か2回、テストできる。そしてまた高校に進学してテストをすれば、3回目、4回目のテストになる。くり返せばくり返すほど、語彙は定着していく。
古文単語については、中学の頃から背伸びして取り組ませるべきだと思う。
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