神戸国語教育研究会カプスのブログ
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  • 07May
    • 中学生でも、上下点の訓読までできる

      漢文の訓読。どこでまで教えるか。私は、上下点まで行く。しかも、中1の段階で。高校の漢文の問題集の冒頭にある、漢文の訓読・書き下し文の問題。あのレベル。返り点がついたものの読む順番を答える、逆に数字が書いてありその順番通りによめるよう返り点をつける。そして、書き下し文に直す。さすがに、再読文字は中1・中2では触れない。余裕があれば中3で触れる。返り点は、レ点だけ、次に一・二点、その次はレ点と一・二点の混合、そして1つの文に一・二点が2回出てくるもの(うっかり、三とか四とか返り点をつけてしまいがち)。そこまでいったら、上下点。「レ点は1個上にあがるために使います。1個ずつしか上がれません。上下の文字をひっくり返すときに使います」「一・二点は、間に2文字以上挟んで上がるときに使います。理論上、間に100文字あってもピョーンとワープできるのが一・二点です」「上下点は、一・二点を挟んでワープするときに使います」「一とか上を見つけたら、そこでストップ。それ以上、さがらないでください。一を見つけたら二へ、上を見つけたら下(中)へ」ゲーム感覚でできる。一度、理解した生徒は、光が差したようにスルスルできるようになる。だから、この学習には、グループ学習が有効だ。わかった生徒が、わからず戸惑っている生徒に教えてあげる。グループにこだわらず、わかった生徒があちこち歩き回って、教えに行くのも良い。その生徒のことを私はあえて「○○(生徒名)先生がみなさんに教えてくれます」とその生徒を「先生」と呼んで立てる。すると、その生徒もまんざらでもなさそうに、教えに回ってくれる。中1では故事成語(たいていが「矛盾」)。書き下し文で書かれているが、元々はこうだったんだよ、と教える。奈良・平安時代の日本人が、文化の面で日本よりも発展していた中国から本を輸入した。けれど、当然、中国だから漢字ばかりが並んでいる。それをなんとか日本語の文章のように読んでやろうとして、送り仮名をつけた。語順も違うから、下から上にひっくり返ってよめるように返り点をつけた。「漢文とは、中国の文章を、日本語風に読めるよに考え出された工夫です。」中2では漢詩。漢詩は、五言とか七言なので、返り点はシンプルだ。だから、詩とはべつに、またプリントで訓点の問題を解かせる。中3では論語。ここは、本文の訓読に時間を割ける。それでもちょっと足らないから、やはりプリントで補充する。3年間で3回も、上下点まで使った訓点を解けば、中1のときにわかっていなかった生徒も、中3ではわかるようになってくる。生徒を使いながら、中学の3年間で、高校への橋渡しをしておきたい。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちら↓クリックしてランキングアップにご協力くださいにほんブログ村

  • 06May
    • 中学生の国語の成績を伸ばすために

      中高一貫校に勤務していると、中1の入学時から高校までの成績データが蓄積される。定期考査ではなくて、模試の話。で、それを分析してみると、私たちが担当する中学の国語科が、着実に成績を伸ばしている。それで、高校の教員から聞かれた。「どうやってあんなに伸ばしているんですか?」私の答えは3つ。1.徹底的な反復(漢字・四字熟語・慣用句・ことわざなどの語彙と読解法)2.音読と暗誦3.生徒か思考する時間の確保1と2は、基礎体力を作るための筋トレみたいなもの。3年間、継続的にやり続ける。英単語テストがある日は避けるが(英語も力をつけてほしいから)、基本的には毎日ちょっとずつ小テスト。四字熟語10問とか。これくらいなら負担なく取り組める。それが50個、100個とたまったら、まとめて復習テスト。出来が悪ければ再テスト。これを中1~中3まで繰り返す。すると、たとえば100個の四字熟語なら、中学3年間で最低でも6回、テストすることになる。音読・暗誦も基本。黙読は、読み飛ばしが多い。「読めているつもり」になっていなかいか、音読で確認。有名な古典や現代文の冒頭作品は暗唱テスト。文章を覚えることで、日本語のにリズムを体に染みこませる。これは、宿題とする。やりっぱなしの宿題ではなく、インプットしたものを小テストでアウトプットさせる。友だちの答えを写して提出したら平常点がもらえる宿題とは違い、ちゃんとやってこないとテストで結果が出せない。生徒には、テストの結果を宿題の成果として提出点として換算する、と伝えている。そして、3の生徒が思考する時間。もちろん、こちらから読解法やテクニック面は講義する。が、最終的には、自力で初見の文章を読み解く力をつけてもらわないといけない。書く力にしても、模範解答の書き写しだけで終わってはならない。だから、自分たちで本文にマークをさせたり、考えた答えをグループの中で共有、どうしてその答えにたどり着いたのか、根拠を話し合わせる。それを発表。知識のインプットとアウトプットのための反復、体で言葉を覚える、そしてそれを使って思考の時間。もし、成績を伸ばすという観点だけで考えるならば、この3点が成功の秘訣だと考えている。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちら↓クリックしてランキングアップにご協力くださいにほんブログ村

  • 04May
    • 漢文が入試科目にないのは……

      中学生が書いた漢文の書き下し文。「春眠暁ヲ覚エズ」……あれ? なんでカタカナなの? まるで戦前の文章だ。生徒曰く、「塾の先生がこれで合っているって」と。個別指導の塾で、大学生の先生がそう言ったらしい。大問題なのは、私が、「漢文を書き下し文にするときは、漢字は漢字のまま、送り仮名はひらがなに直して書く」と指導しているにも関わらず、送り仮名を漢文の訓点のままカタカナで書いてしまったこと。私の指導が不十分である。そして、私の指導よりも塾の大学生の方が優先されてしまっている。このことも忸怩たる思いがする。もう1点。この大学生の塾講師が、なにゆえ「これで合っている」と言ったのか。おそらく、学校教育の現場で漢文が軽視されているからだ。私立大の入試から漢文が消えて久しい。受験科目でない教科は、興味が湧かない。だから、力が入らない。そのために、こんな基本的なことすら誤って教えてしまう。国語教育に古文が必要かどうかが議論されているが、漢文はとうの昔に軽視されている。そのことを改めて実感した。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちら↓クリックしてランキングアップにご協力くださいにほんブログ村

  • 03May
    • 夏目漱石『こころ』を3回の授業で終わらせてみた

      明治書院『現代文B』の指導書によると、夏目漱石『こころ』の配当時間は9時間になっている。そりゃ、そうだろう。あれだけの長文だ。とはいえ、実際の教育現場でどれだけの時間が割けるのか。現代文Bは週2回の授業。9時間もやっていたら、1か月以上かかる計算になる。その最中に、体育祭や文化祭、合唱コンクール、模試、祝日が入って授業がなくなることだってある。そうすると、まともにやっていたら1か月半。下手をすれば、定期考査の範囲が『こころ』だけ、ということになってしまう。指導書どおりに9時間で終わればマシな方で、なんやかんやで10数時間かかってしまう(実際は、指導書より時間のかかる授業の方が大半だと思われる)。そうすると、最悪なケースとして、『こころ』の授業の途中で定期考査を迎え、考査後にまた続きの授業をする、なんていう教材の“ぶつ切り”が生じる。そこで、私はどうしたか。高2の授業で3学期まで『こころ』は放置。3学期は、行事が少なく、考査は最後の1回だから、短いようで実は考査までの授業時数が最も多い。それまで、演習をやって、3学期の授業も残り3回しかない、という状況で『こころ』に着手。こうすることで、意地でも3回で終わらさなきゃならない、と自分を追い込む。しかも、勤務校は45分授業。そして、私は最初の5分は毎回漢字テスト。テストをして、相互採点させて、で7~8分かかる。残り40分弱×3コマで『こころ』。1.週末の課題として、『こころ』を読ませる。  読んだ証明として、内容を図式化する(自分が教員になって板書するつもりで)。  自分が教員なら、どこを設問にするか考えて、問いを作ってみる。これが予習としての宿題。週末の2日間あればできる。2.提出してもらった図式化されたものから、優れているものをピックアップして印刷。  設問は、重複しているものを中心に選んで、パソコンでプリントを作る。ここまでが授業までの準備。で、実際の授業は、場面ごとに図式化されたプリントと、生徒が作った設問とを使いながら進める。自分たちで考えてきたから、内容は頭に入っている。細かい説明はいらない。設問を見れば、だいたいどこに引っかかっているか、注目しているかがわかる。そこを中心にして、みんなで考える。3~4人のグループで設問の答えを考え、ホワイトボードにまとめる。それを掲示して、共有。単に生徒一人ひとりの感想を問う授業ではない。自分たちで「どうして?」と考えさせ、その答えになる根拠を考えさせる。ダラダラと9回もやるより、この3回の方が、生徒も思考しているし、有効だと思っている。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちら↓クリックしてランキングアップにご協力くださいにほんブログ村

  • 02May
    • 古文の重要単語は何を基準に?

      中学生で古文を本格的に教えるとき、重要単語を覚えることの大切さを説く。「とにかく覚えなさい」の前に、なぜ覚えなければならないのか。なぜそれが“重要”単語なのか。重要単語は2つに大別されると思う。1.現代語にはまったく存在しない言葉 例)「つれづれなり」「日暮らし」「よしなしごと」2.現代語にも存在するけれど、古語と現代語では意味がズレる言葉 例)「うつくし」「かなし」「あはれなり」1.は知らないと文意が分からなくなる。絶望的な状況だ。2.は誤読を招く恐れがある。「かなし」「あはれなり」は、現代語だとネガティブな意味だが、古語ではポジティブな意味になる。正反対の文脈になるから、意味の違いを知っておかないと、とんでもない方向に誤読をしてしまう。「うつくし」は中1の『竹取物語』ですぐに出てくるので、いつも例に挙げる。「美しい人」と「かわいい人」って、別のものを指すのはわかりますか?「美しい人」はテレビに出る女優さん・モデルさんみたいな整った人、「かわいい人」はなんとなく全体的に雰囲気がいいなーという人。両者は、似て非なるもの。だって、子犬を散歩している人に向かって「かわいいワンちゃんですね」とは言うけれど、「美しいワンちゃんですね」とは言わないでしょ。と、こんなふうに、重要単語を覚えなければならない理由をきちんとわかってもらうところから、スタートする。とはいえ、上記2つにあてはまれば、なんでも重要単語かというと、そういうわけでもない(特に前者)。そもそも、使用頻度の少ない語句がある。そんなものをいちいち覚えていてはキリがない。だから、授業で古文の文章を読みながら「これは重要単語だから覚えましょう」とする自分なりの基準を設けている。それは、大学受験用の古文単語集に載っているか否か、である。あれはやはりよくできている。頻繁に登場し、文章読解で欠かせない単語が集まっている。だから、古文単語集に載っている単語は重要単語として覚えないといけない。中学の段階であっても。逆に、載っていないような単語は、現代語にないような言葉であっても覚える必要がない。出てくる頻度が少ないから、テスト問題なら注がつく。もし、ついていなければ、それは前後の文脈で判断がつく、という出題者の意図だ(この場合、たいてい前後に重要単語がある)。中学の教科書には、対訳付きの古文が多い。が、せっかくだから、文章の流れの中で重要単語を覚える。その方が、記憶に定着しやすい。そういう授業を目指している。授業では、「これは重要単語です」と本文の右に波線を引き、単語集を辞書が代わりにして調べさせる。自分の手で調べると、さらに脳に残る。そして、調べた語句の語源や漢字(表意文字だから漢字を知っておけば古語の意味につながる~を単語集でしっかりと捉えておく。そのうち、慣れてくると、生徒の方が鋭くなって、こちらが指摘する前に「これは重要単語だ」と感づくようになり、単語集で調べ始める。ここまで来れば、授業外の自学自習においても、生徒自身の力で学習するスタイルが身についている。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちら↓クリックしてランキングアップにご協力ください。にほんブログ村

  • 01May
    • 国語の変な設問(3) 無意味な古文の現代語訳

      古文の設問で、傍線部を現代語訳しなさい、というのがある。私は、現代語訳させる基準として、1.重要単語が含まれている(勤務校で使用している古文単語の本に所収されている語)2.文の意味を左右する助詞・助動詞が含まれているという2点が含まれるようにして、傍線を引く。授業でも、こういう重要単語や助詞・助動詞の意味は、しっかり覚えておかないと、現代語の感覚で読んでしまうと思わぬ読み違いをしてしまうからね、と言う。たとえば助動詞「ぬ」。打消か完了かでは180度文意が変わってしまう。「かなし」にしても、古語では肯定的な感情で用いられることが多い。だから、それをしっかりと覚えてほしい。そして、「こういうところに傍線を引いて、現代語訳をさせる問題を、出題者は作るんですよ」と、出題者の意図まで生徒に伝える。出題者の意図がつかめるレベルになったら、生徒の学力としてはかなりの段階に到達していると思える。だが、世の中の模試や問題集には、「どうしてここに傍線を?」という問題も少なからずある。これといった重要単語があるわけでなし、助動詞・助詞も文脈を左右するようなものがあるわけでもなし。前後の文脈で判断するしかないのか?古文の現代語訳なんてオーソドックスなあるある問題だが、どういうつもりで出題したのか、意図が読みとれないのは困る。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちら↓クリックしてランキングアップにご協力ください。にほんブログ村

  • 30Apr
    • 国語の変な設問(2) 出典に何度も出てくる言葉を漢字に改めさせると……

      読解問題で、文中の傍線部のカタカナを漢字に改めよ、という問いがある。ど定番だ。が、文中に何度も出てくる語句を漢字に改めさせる問題を作ってしまうと、非常に厄介なことになる。同じ語句が文中に出てくるたびに、その語句がカタカナ書きされている。そりゃ、そうなる。もしここで原典どおり漢字で書いてしまったら、最初に問題にしたところの答えを示してしまうことになるから。だが、どうも文章を読んでていて、本来漢字であるべきところがカタカナで書かれていると、違和感を感じざるを得ない。漢字は、表意文字だ。対して、仮名は表音文字、音しか表さない。漢字で書くことによって意味を持たせているのに、それを仮名で書かれてしまうと、意味を失う。文中に複数回出てくる語句は、その文章にとって展開上、重要度のある語句とも考えられる。それをカタカナで表記するのは、ますますおかしい。この漢字を書かせたい、という出題者の強い気持ちはわからなくはないが、やはり複数回出てくるような語句は、漢字で書かせる問題にすべきではない。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちら↓クリックしてランキングアップにご協力ください。にほんブログ村

  • 21Apr
    • 国語の変な設問(1) 傍線部が別の問題の答えにつながる

      国語の問題文には、問題として聞くところに傍線部が引かれる。その傍線部について、答えを考える。が、ときどき、この傍線部が、別の設問を答えるときに、解答領域になっている(あるいは解くためのヒントになっている)ような問題に出くわす。前の問いで聞いたところが答えになるような問題……。どうしてもこれに違和感が拭えない。結局、聞き方や場所が違うだけで、問いたいことは同じなのではないか?副教材の問題集で、短い文章から設問を作っているようなものに散見される。ひどいものになると、「抜き出しなさい」の答えが傍線部だったりする。これは引用している文章が短いからだろう。でも、ちょっと長い文章を出典とした問題でも、時折見る。答えの手がかりとなる部分が別の問題の傍線部。どうも気になってしまうなぁ……。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちら↓クリックしてランキングアップにご協力ください。にほんブログ村

  • 20Apr
    • 一太郎の優位性 歴史的仮名遣いの漢字変換と漢文の訓点入力

      学校の経費削減とか、他教員との汎用性を考えたら、文書を一太郎からWordに乗り換えるのは当然の流れだと思う。けれど、国語科の教員としては、やはり一太郎を譲れない。まずは、ふりがな機能。「小学校で習わない漢字」「常用漢字ではない漢字」を指定して、一気にふりがなをつけることができる。また、ふりがなをつけても、行間は変わらない。Wordだと、ふりがなをつけることで、そのふりがなが挿入された分だけ、行間が広がってしまう。それを修正するために、個別に行間を指定しなければならない。かなり面倒な話だ。そして、いつの頃からかATOKに標準搭載された歴史的仮名遣いでの漢字変換機能。「たまふ」と入力して変換すれば、ちゃんと「給ふ」が出てくる。そして、漢文作成ツール。漢字をドラッグすれば、別画面でふりがな、返り点、訓点がつけられる。いちいちふりがな機能を駆使して作っていた時代を思えば、苦労は雲泥の差だ。そもそも、Wordはアメリカの製品。アルファベットを横書きで入力することがベースでプログラミングされている。それを無理矢理日本語入力ソフトに置き換えた。縦書きという概念がない。だから、縦書きにしたときに、行頭や行末が揃わなかったりする。アルファベットの世界にふりがななんていらない。だからふりがなをつけること自体に無理がある。漢文など論外だ。さすがに、教科以外の文書は、他の人にも使いやすいようにWordを使うように心がけているが。ジャストシステムにはなんとか粘ってほしいものだ。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちらクリックしてランキングアップにご協力ください。↓にほんブログ村

  • 19Apr
    • 『水の東西』の現在の価値

      書かれた年代が古い評論文には、どうも抵抗を感じる。評論文は、「今」を題材にしている。過去のことを書いていたとしても、それは、「今」を理解するために、温故知新として過去を書いている。いつの時代にも共通する、普遍的な概念はあるのかもしれない。でも、これだけ時代の流れが速くなっている現代である。評論文は、その時代の価値観を表している。だから、古い評論文を読んだり、ましてそれで作問をすることにはどうしても抵抗を感じる。高1の定番教材『水の東西』は、もうそろそろお役御免でもいいのでは、と思ってしまう。日本と西洋の二項対立の典型ではあるが、それすら「水」ではなく、ほかの観点で見ていく時代に入っている。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちらクリックしてランキングアップにご協力ください。↓にほんブログ村

  • 18Apr
    • 作問力と授業力の相関関係

      定期考査でどんな問題を出題するか。それを見れば、その教員がどんなところに着眼しているかがわかる。それ以上にわかりやすいのが、入試問題の作問だ。定期考査の場合、指導書や準拠のワーク類があり、それを参照できる。しかし、入試問題は完全オリジナル。そもそも、自分で出典を探すところから始まる。最初から教材が与えられている教科書とは違う。国語の場合、どんな題材を出典とし、長い文章の中からどこを切り取るのか。そして、どこに傍線を引いて設問を作るのか。そういう一つひとつの過程に、その教員の力量が見えてくる。私のつたない経験で申し訳ないが、「なるほど!」とこちらがうならされるような設問を作ってくる教員は、授業力が高い。反対に「この問題の出題意図がわからない……」というような設問を作る教員は、授業力もあまり高くない。教材研究をする、授業研究をする、その集大成が作問であるように思う。明らかに、授業力と作問力には相関関係がある。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちらクリックしてランキングアップにご協力ください。↓にほんブログ村

  • 17Apr
    • 生徒の心を解きほぐすには

      休み時間に、生徒とたわいもない話・とりとめのない話をするのがいい。まじめな話ばかりだと、生徒は近づいてこない。ときどき、廊下にいる私のところへ生徒がやってきて、「何か面白い話をしてください」という妙なリクエストがあったりする。この先生の話はおもしろい、と思わせたら勝ちだ。しょうもない話をしながら、くだけた一面を見せておく。その中で、少し真剣な話を混ぜていくと、生徒もこちらの話を受け入れてくれる。どうでもいい話を日常からすることで、教員と生徒の「対話をする関係」が成立する。こちらが心を開けば、生徒も心を開く。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちらクリックしてランキングアップにご協力ください。↓にほんブログ村

  • 16Apr
    • 学年主任と生徒の距離感

      学年主任を務めていると、どうしても生徒と物理的・心理的距離ができてしまう。担任の顔は立てないといけない。生徒もまずは担任、となる。でも、自分としては現場にいたい。その理由は、現場を知らずに、学年主任としてリーダーシップを発揮しても、間違った方向に進んでしまう危険性があるからだ。今、生徒たちが困っていることは何か。今、必要なことは何か。担任からの報告もあるのだが、やはり自分の皮膚感覚で知っておきたい。そのために、なるべく生徒に近いところにいるようにしている。(生徒にも教員にも)監視役・見張り役のようにとらわれないように、自然と側にいるようにしている。宿題や小テストの返却、掃除の監督、何でもいいから口実を作ってうろうろ。本当に、学年主任と生徒の距離感の取り方は難しい。担任時代と比べると、生徒との間に壁があるように思えて寂しい。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちらクリックしてランキングアップにご協力ください。↓にほんブログ村

  • 15Apr
    • 職員会議にもホワイトボードを

      勤務校の会議室にはホワイトボードがある。全職員の会議の時には、そちら側が上座で、お偉いさん方が座っているので、ホワイトボードは全く使われない。が、小規模の会議となると、ちょっと違ってくる。これまで自分が主催する会議・検討会の類いは、自分が進行役をしながら、議事録をパソコンに入力していた。座りながらお互いの意見を聞くというパターン。各先生方は、出てきた意見を自分の資料にメモしていた。それを、ある時から、私が立って、ホワイトボードに出てきた意見をまとめながら進行することにしてみた。すると、話している内容がビュジュアル化されると同時に、議論の跡が残るし、会議に参加している全教員が共有できる。以前と比べると、会議の議論が活発化された。議事録の方は、会議が終わった後、ホワイトボードをタブレットで撮影。それを見ながらパソコンに入力。すると、さらに議論を整理できる。ホワイトボードは生徒のグループ学習のみならず、教員の議論においても役立つツールだ。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちらクリックしてランキングアップにご協力ください。↓にほんブログ村

  • 14Apr
    • グループ学習に有効なホワイトボード

      勤務校では、今年度の1年生からタブレットを1人1台配布する。ロイロノートを使って授業ができるので、こちらから個別に課題を与えたり、生徒がいろいろ思考したり……。生徒の提出した答えを他の生徒に見せることもできる。まだ他にもどんな使い方が、実際にやってみないとわからない。ただ、そういうICT機器を文房具の1つ、といった意識で使うくらいの感覚で良いと思う。あまり溺れすぎると、ICTの教材を作るのに多大な時間を割いてしまう。同じように授業で活用できるのが、ホワイトボードだ。なんだか原始的な感じがするが、これがなかなかいい。グループ学習をするときに、1グループに1枚、壁掛けサイズのホワイトボードとペン、ホワイトボード消しを渡す。記述問題や、自由記述の作成にかなり使える。みんなでどう校正するのか、ああだこうだと言いながら、書いたり消したりできる。また、思考の過程を残していくこともできる。ICTは1人1台使うので、グループワークにはホワイトボードのほうが向いている。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちらクリックしてランキングアップにご協力ください。↓にほんブログ村

  • 09Apr
    • 漢字を覚えるために、国語辞典を引く

      小中高、校種がなんであれ、どこの学校でも、漢字テストを実施しているだろう。当たり前に長年取り組まれている。さて、この漢字テスト、実施はしているのだが、どのような方法で漢字を覚えるか、という指導はできているのか。多くの指導者は「書いて覚えなさい」というだろう。当然だ。書かずに漢字を眺めていても、頭に残らない。自分の手で、お手本の漢字を再現する。それで漢字テストの範囲を、1つの漢字・熟語につき、5回書きしなさい、といった「書く回数を求める」宿題が出される。個人的には、「書く回数」にはあまりこだわりたくない。5回書きが指示として出されたら、生徒は、とりあえず5回書くというノルマを達成することに主眼がいく。ひたすら5回、同じ漢字を繰り返して書く。そこには、“思考”がない。単なる“作業”だ。「英単語は覚えられるんですが、漢字になると覚えられないんです」という生徒がときどきいる。その生徒には「国語辞典を引きましょう」とアドバイスする。英単語が覚えられるということは、決して記憶力が悪いわけではない。考えられる原因は、覚えるべき漢字の意味がわかっていないのではないか、ということだ。漢字は表意文字だ。アルファベットやひらがな、カタカナと違い、一文字一文字に意味がある。その意味をわかっているのか。意味も知らずに漢字を覚えるというのは、たとえるなら、会ったこともないのに住所録を見て人の名前を覚えるという状態である。意味の知らない漢字は、記号でしかない。記号を何度書いたところで、頭に残るはずがない。だから、面倒でもここで一手間。国語辞典の登場だ。国語辞典を引いて、そこに載っている意味をノートに書く必要はない。ただ、辞書に載っている意味の説明と、例文をしっかり読んで確認する。大まかな意味が分かれば、漢字はグッと覚えやすくなる。会って話をしたり時間を共有したりすることで、その人となりがわかって、相手の名前を覚えられる。漢字も同じだ。どんな意味なのかを知ってこそ覚えられる。国語辞典を引くなんて面倒だ、と思うかもしれない。本当はその一手間を惜しんでほしくないところだが、漢字の参考書には、意味を併記しているものもある。それを利用するのも手だ。でも、やはり自分の手で国語辞典のページをめくった方が、脳には残りやすいと思う。そして、自分でテストをしてみる。本当にその漢字が書けるのか。何度も自分でテストをして確認。こうすることで、自分が覚えなければいけない漢字が何か、自覚できるはずだ。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちらクリックしてランキングアップにご協力ください。↓にほんブログ村

  • 08Apr
    • 多忙感が極まると、職員室も縦割り行政に……

      「あの件って、どうなりましたっけ?」「さぁ、私は係じゃないんで」意外とよく耳にする職員室のやり取りである。お役所の窓口じゃあるまいし、学校として生徒を相手にしているわけだから、係がどうとかの問題ではないことがほとんどだ。校務分掌として、生徒部というのがある。もちろん、問題行動を起こした時にはこの生徒部の活躍のしどころだが、そうは言っても、日常の細かな生徒指導は、「私は生徒部の教員ではありませんから」といって断っていたのでは、成立しない。校務分掌として、それぞれの分野のプロというか、メインで担当する人はいる。けれど、みんながやらなきゃどうしようもないのが学校だ。学年団とて同じだ。「私は2組の担任なので、3組のことは知りません」なんて通らない。学年団として、隣のクラスの生徒であっても気を配っておくのが当然である。気になる生徒がいたら、それはみんなで情報を共有しなければならない。どうも、職員室が多忙になればなるほど、この縦割り行政的な発言が増えるように思う。「私は忙しい」と思ってしまうと、自分の専門外の仕事を振られた時に、係でないのを口実に断る。多忙感が増して心に余裕がなくなると、縦割りがはっきりしていく。学校全体として指導したり、同じ方向性を向いて教育を考えたりするには、やはり縦割りはいけない。それを避けるためには、教員の多忙感を少しでも減らさないといけない。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちらクリックしてランキングアップにご協力ください。↓にほんブログ村

  • 07Apr
    • 『走れメロス』の授業例

      『走れメロス』は全編で1万字弱もある。読むのが速い生徒であっても、黙読で10分くらいはかかる。でも、私はこれを授業内で音読させる。句点ごとに交代して読む(会話文は「」内をすべて同じ生徒が読む)。となると、授業の半分近くが音読で終わってしまう。そこまでする意味があるのか。が、音読をすることで気づくことがたくさんある。語り手が第三者だったものが、疲労からやる気を失ったシーンではメロス一人称の独白になっている。また、この独白の場面では、一文が短くなっていて、メロスが次から次へと気持ちがあふれ出していることがつかめる。句点ごとに交代するから、あっという間に次の生徒へとバトンタッチされるので、そのことが明白になる。句読点ごとに交代して読ませることには、批判的な見解もある。順番が決まっているので、自分の順番が終わるとしばらくは音読が回ってこない。その間、ボーッとしてしまうのではないか。それを回避するために、音読中に筆記用具を持たせ(鉛筆かシャーペン)、心情と人物像が読みとれるところに傍線を引かせる。一つの場面の音読が終われば、グループ内で線を引いた箇所を比べる。だから、他の生徒が音読している時であっても、本文から目は離せない。そこまで終われば、こちらからグループごとに、どこに傍線を引いたかを尋ねる。そして、そこから何が読みとれるかを問う。このパターンで、一つの場面1コマで終わり。音読という基本をしながら、思考をしていく。教員のまとめは短時間。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちらクリックしてランキングアップにご協力ください。↓にほんブログ村

  • 05Apr
    • 『走れメロス』は小説読解の基本形

      中2の定番教材と言えば『走れメロス』。どの会社の教科書を採択しても、必ず載っている。おとなになってからも、どんな話だったか、だいたい記憶していることだろう。『走れメロス』は、小説の読解法を学ぶために、とてもオーソドックスで、いい教材だと思う。まず、場面分け。小説の場面分けは、1.場所、2,時間、3.事件の発生、4.新たな人物の登場を基準にして分けられる。シラクスに買い物にやってきたシーンで始まり、次に王城に入る(場所)。セリヌンティウスを身代わりに預けたメロスは、村に走って帰り、疲メロスは妹の婿を説得し、半ば強引に結婚式を挙げる(時間)。メロスは故郷への未練を断ち切って走るが、途中で川の氾濫に遭い、山賊に襲われ、試煉を乗り越えるうちに疲労感に襲われて、諦めモードになる(場所)。湧き水の音を聞き、それを飲んだメロスは回復し、再び王城に向かって走り出す。途中でフィロストラトスからセリヌンティウスの状況を聞く(事件の発生・新たな人物の登場)。最後は王城へ入り、セリヌンティウスとお互いに殴り合う。その様子を見た暴君ディオニスは改心する(場所)。このように、基準に当てはめれば、きわめて簡単に場面分けができる。小説の登場人物の心情が、最初から最後まで一転もぶれずに続く、ということはない。途中でいろんな心情変化を見せる。心情は、何らかの出来事が発生すると変化する。メロスの場合、村から王城に戻るシーンで、未練を断ち切るために走るが、もう間に合うだろうというところで歩き出す。そこへ、前述の3つの試煉に遭う(川の氾濫・山賊・疲労)。この試煉によって、これまで「信実」の存在を証明するために走っていた緊張の糸がプツンと切れる。「もうどうでもいいや」と投げ捨てるような言葉を発する、そこへ、山の湧き水の登場だ。これを手ですくって飲んだ瞬間、希望の光が見えてくる。メロスの心情変化を折れ線グラフに表すと面白い。高低差がかなり大きい。情景描写が今後を暗示している。妹の結婚式を挙げている最中、ずっと雨が降っていった。翌日からこの野外活動のための下見やウツあわせがあるのに……。「人を疑うのは最も恥ずべき悪徳だ」とするメロス VS 「人の心はあてにならぬ」ディオニス。全く正反対の価値観を持つ2人。小説も、評論文で言うところの「二項対立」が用いられている。セリヌンティウスを人質にして村に向かって出発する際には、好天である。ところが、妹の結婚式の最中には「車軸のような大雨」が降る。再び、走り出すシーン以降は、夕日がキラキラと輝いている。メロスの心情変化と、今後の展開を予期させる情景描写がある。このように、小説を読む際のポイントとなるものが凝縮されている。中3や高校の授業でも「ほら、これって『走れメロス』でこうだったよね。あれと同じ読み方をすればいいんですよ」と説明すれば、みんな納得顔になる。『走れメロス』は誰もが内容を覚えている。それだけに、小説読解の際に『走れメロス』に戻れば、生徒にとって分かりやすい。小説読解のありとあらゆるポイントが凝縮されたのが『走れメロス』だ。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちらクリックしてランキングアップにご協力ください。↓にほんブログ村

  • 04Apr
    • 職員室は「教える・教えられる」の関係が希薄

      公立に就職すると、最初は指導教員が付く。初任者研修もある。だが、私学はそれがない。いきなり即戦力。そういうこともあって、新卒よりもどこかで非常勤でもいいから経験のある教員を採用する傾向にあるのが私学。そういう意味では、公立の方が、教員を育てようというシステムは確立されているかもしれない。が、ある程度年数が経ち、独り立ちしたときにどうなんだろうか。こうなると、公立も私学もあまり関係なくなる。基本的に、教員は、その人一人ひとりのやりたいことが認められる。「担任裁量」とか「教科の特性」とか、そういった“例外”を認める美辞麗句がたくさんある。若手の教員がちょっとやりすぎていても、それに対してストップをかける教員はほとんどいない。「あの先生のやり方も、教育の方法の一つ」として認められてしまう。一人ひとりのやることが、尊重される。それはそれで、若手としては自分の思うとおりにすることができ、誰からも邪魔されないのでありがたい。けれど、やはり中堅・ベテラン教員は、ここぞというポイントでは、若手にきちんと教えてあげるべきだと思う。「尊重」と「放任」は違う。若手の教員が壁にぶつかった時に、どうアドバイスできるか。もちろん、その壁は、若手の教員自身が乗り越えないといけない。乗り越えることで成長できる。けれど、乗り越えるための方法論や方向性を、ある程度導いてあげる必要がある。ここで、若手の教員が我流を貫きすぎてしまっては、結局壁を乗り越えることができず、ダメになってしまう。今、教員の世界では、休職者・離職者が多い。その原因は、中堅・ベテラン教員が、あまりにも後輩教員を育成することに無関心であることにもあると思う。もちろん、中堅・ベテラン教員だって、自分に割り当てられた仕事が激務で、また責任のある役割を担っていることが多いから、人のことまで面倒見ていられない、というのもある。縦のつながり。経験を伝える。この文化が職員室はやはり希薄だと思う。年々、その傾向が強まっているような……。☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆神戸国語教育研究会カプスについては → 公式サイトへ課題解決型学習、アクティブ・ラーニング、現代文の副読本として最適の教材『生き方GET』全4巻+ベスト版 → 詳しくはこちらクリックしてランキングアップにご協力ください。↓にほんブログ村