こんばんは。主宰です。
先日、突然ご無沙汰のメールを知り合いの研究者からいただきました。練習船が鹿児島に寄港するので、晩飯を一緒にたべませんかというお誘いです。以前、南極航海のおみやげで氷山の氷をいただいた、東京海洋大学の立花さんです。改めてお礼とおわびしたいこともあったので、こちらこそお願いすることにしました。ただ、せっかく海鷹丸が来るので、船内見学もお願いしてもらいました。
海鷹丸は船舶免許を取得するための練習船であり、鹿児島大学水産学部で学修した知識・技術・経験を発展させるため、本学部を卒業後に進学して1年間勉強するための教育施設です。かごしま丸の2倍ほどの総トン数で、多くの学生と教職員が乗船できる船になっています。日本の練習船を代表する船舶であり、南極海や南太平洋で海洋科学のための観測・標本採取なども行います。今回は、南極航海に向けた研究機器・船舶設備の点検のための習熟航海ということで、たまたま鹿児島へ寄港されました。

過去の練習船には、サロンというスペースがあります。ここでは、寄港先で要人をお迎えしてレセプションをしたり入港手続きなどをする部屋で、いつも綺麗になっているべきところです。かごしま丸ではとてもこれだけのスペースを作れなかったので、簡略化した事務室となりました。

船内をまわる前、何人かの知人にお会いしました。手前と一番奥の作業服を着たかたは、この春に鹿児島大学水産学部を卒業されて海鷹丸で船舶免許取得のための実習に参加している学生さんです。他にも、船内でお見掛けしました。洋上生活を楽しんでおり、少し逞しくなった姿をみれてよかったです。

こちらは船橋(ブリッジ)です。操船する場所で、免許取得する学生さんたちは多くの時間を操船のためにここで過ごします。多くの機器や書類などもあり、それらに習熟しなければなりません。神聖な場所なので、スリッパやジャージなどで来るところではありません。私も敬意を表して、めずらしくきっちりした服装でお邪魔しました。

こちらは後部甲板。CTD格納庫の前になります。船によって機器の使用方法がちがってくるため、機器や設備が配備されている場所やそれに伴った船体構造が大きく変わります。ちなみに、作業服をおめしになっている女性のかたは海鷹丸の航海士をなさっており、鹿児島大学水産学部の卒業生です。以前は勤務直後にお会いしたのでまだ学生感が抜けてないようにみえましたが、今回は立派な船舶教員としてご活躍の片鱗がみえました。

こちらはウェットラボ。ラボは3つあって、1つがドライラボ、1つはウェットラボ、その間に中間的な仕様になっているラボがありました。海鷹丸はかごしま丸の2倍ありますが、かごしま丸のラボはその割にかなり大きくスペースが取られていて、使用感も便利なきがします。

こちらは厨房。大きな練習船ですが、厨房はその割に大きくないなぁとおもいました。女性の司厨員がおられて、時代を感じます。

こちらは食堂・教室です。やはり、多くの学生さんが乗船するので、ここは大きなスペースでした。食堂は3つあるそうで、士官・研究者用、船舶職員用、学生用とのことです。長期航海があるので、この他に談話室もあるとのことでした。

ここは風呂。シャワーは3つでした。乗船人数の割には少ないかもしれません。でも、基本的にワッチで作業するので、混雑することはさほどないかもしれません(というか、そうやって他人をきづかうべき)。

こちらは機関室。私が好きなスペースです。ちょっと驚いたのはメインエンジンが1台のようでした。よく考えてみれば当たり前で、かごしま丸の電気推進型に慣れすぎてました。この大型のエンジンで主軸を回転させ、その動力を推進器に伝えます。氷山のある南極海を航行するので強いエンジンが必要だし、氷山にあたっても大丈夫なように鋼板は耐氷仕様だそうです。

最後はみんなで記念撮影。ミッドシップに白くそびえたつため、その姿から「万景峰号」と揶揄されることがあります。
見学後は、立花さんと海洋大の学生さんたちと一緒にとくちゃんへいきました。

吉田類もおとずれた、名山堀の隠れた名店です。焼酎を飲みすぎて、帰宅の記憶がありません。立花さん、ごめんなさい。