海洋観測乗船実習1~その1 | COPE (KU Plankton Lab)

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こんばんは。主宰です。

 

梅雨時の恒例となっていますが、この時期には海洋観測乗船実習1が練習船かごしま丸で行われます。今年、6月上旬に開催された国際カイアシ類学会と重複したので、初めて途中からの乗船となりました。乗船期間は短かったのですが、なかなか内容が濃かったのでここで紹介させてもらいます。

この実習は、前半(レグ1)と後半(レグ2)に分けて異なる海洋観測を行います。レグ1では韓国チームと黒潮が地域気象に与える影響を評価する国際共同研究、レグ2では九州大学・愛媛大学・長崎大学との沿岸水および黒潮水の混合過程に関する国内共同研究の一環として行われました。私はレグ2からの乗船だったので、長崎に寄港したかごしま丸をお迎えに出向きました。着岸後の船内から、逆に学生にお迎えしてもらい、歓迎の旗まで作ってくれて感激しました。

レグ1では韓国から来られた研究者・技術者・学生さんが乗船されてましたが、長崎で下船だったので、レグ1の観測成功をお祝いして懇親会が行われました。

おしゃべり好きな女子が多かったせいか、とても楽しい乗船期間だったといってました。言語の壁があるので短期間ではなかなか仲良くなれないのですが、今回はそんな感じがしないくらいでした。

長崎寄港中にレグ2の準備に加えて、来月から出港する長崎丸の準備も整えた後、鹿児島湾に向けて出港となりました。長崎湾を出てから九州沿岸を南下するとのことで、途中で初めて軍艦島を眺めることができました。

確かに、この距離から見ると軍艦のようにみえます。いつか見てみたいとおもっていたので幸運でした。かごしま丸だと長崎湾から鹿児島湾まで1日くらいの距離なので、出港翌々日の朝には海洋観測を開始しました。この観測で採取した標本やデータは、三輪ちゃんの卒論・修論の素材になります。レグ1でしっかりと観測に習熟していたので、とても効率よくこなしてくれました。海況が悪かったので海洋観測を先に済ませ、荒天の合間に係留装置の回収・設置も行いました。昨年はこの作業中にロープが切れて危険だったので、今回はかなり注意しながら慎重に行いました。

こちらは、海中に設置してある係留装置に信号を送り、反応を待っているところ。これで反応がないと高額な係留装置を回収できないので、とても大切な作業です。

ちょっと長くなったので、また次回に報告したいとおもいます。