こんばんは。主宰です。
数年に1回開催される、動物プランクトンの国際学会に参加しました。コロナ禍のために延期されていましたが、ようやくオーストラリアのホバート(タスマニア)で開催することになりました。ホバートは、世界的にも南極観測・調査の基地として知られており、オーストラリア南極局という研究機関があります。
これは、オーストラリアの南極観測・調査に関する博物館。昔はこんな木造建築が南極での調査基地になってたみたいです。ここには由縁があって、私の師匠が南極オキアミ研究を長く続けておられ、多くの論文を発表されています。いずれに日本に帰国して北海道大学水産学部の教授となるわけですが、その後任にも私の先輩が赴任され南極オキアミ研究を継続されています。
英会話が苦手なので未だに国際学会にのまれる部分がありますが、年齢層としても中堅から古参になってきたので、今回の国際学会では運営委員を担当しています。そのため、自分の研究発表よりも国際学会の全体的な運営について配慮することが多くなりました。こういう経緯もあって、最近注目度が低くなってはいるもののこの学会にとって最も重要な話題を提供・議論する場(セッション:動物プランクトンと魚類生産)を提案しました。国際作業部会で一緒だった研究者たちに、セッションのコンビーナーを依頼しました。また、この機会を利用して日本の仔稚魚研究を担う久米さんに、招待講演者をお願いしました。
これが大先生の雄姿。同じ時間帯に、人気のあるセッション(ゼラチン質動物プランクトン・プランクトン経年変動)が並列になってしまったので、少々心配でした。セッション会場は席に座れないほどの満席というわけではなかったのですが、多くの聴講者が来てくれてよかったです。招待講演の内容も筋力のある(多数のサンプル解析から得られた膨大なデータと詳細な解析に裏付けられた)もので、かなり聴きごたえがありました。魚類生態研究室の学生さんは、ぜひ久米さんの講演内容を改めてどこかで聴くべきでしょう。
セッション終了後には、発表者と関係者でテーマに沿って議論をしました。英会話が苦手だと質疑応答とか議論に対して気後れしてしまいがちですが、何とかやるべき仕事は果たしたとおもいます。
初回にしてはちょっと小難しい話で長くなりすぎたので、また別の話題について報告しようとおもいます。