ん?と思わせるラストに、何なんだ。

人の心をもつAIロボットの開発にたずさわる特任教授の胡桃沢宙太。数年前にひき逃げにあい、妻と息子をなくし、自身も下半身不随となり、車椅子生活を送る

。彼が中心となるKCプロジェクトを開始する記念イベントで、AIの歴史をふりかえる映像のあとで、基調講演をした胡桃沢。他大学の教授四人とのパネルディスカッションまですんだ直後に、一番老いた教授が、心臓発作でなくなる。

その後、なぜかその心臓発作による死は、殺人だったと言うメールが。戦争利用を断固拒否するという彼らへの脅迫のようだ。次々と教授たちが姿を消し、殺人のメールが。そして最後に、胡桃沢の殺害予告が出て、ついに、当日を迎えるが。胡桃沢の同僚も部下も姿を消す。


まあ、ここまではサスペンスとして読めたが、そのあとの展開は、何なんだ?

実は、胡桃沢も他の教授たちもみな、ロボットであり、すでに心らしきものを持っている。それが真の心かどうかを確認するための、いわば芝居だった、と。

胡桃沢は停止。

正直ついていけない、感じかな。

群馬から上京し、大学生になった暖平。実家は写真館で、最近はもっぱら学校の記念写真をとっている。手伝いに駆り出される彼は、客に愛想がよい父親がなんか嫌で、実家を離れるためにと東京の大学に。人見知りで、友人もいない彼は、乏しい仕送りのために、バイト生活するしかないとあきらめていた。

入学式の直前、桜の木の下で、着物姿で落語をする男に目が止まり、つい話に引き込まれてしまう。

秋葉原でこたつを買ったものの、配送料が足りず、背負って帰ることにしたものの、帰宅ラッシュで混む駅前で途方にくれる。折よく目の前に止まった車から、送っていこうかと、声をかけられる。先日見かけた落語をしていた男だった。

文借亭那碧、あやかりていなあおい。落語研究会の部長だった。

それが縁で、落語研究会に入ることになった暖平。部員は他に男子二名女子一名。

聞いたこともない落語だったが、暖平はいつのまにか、部の雰囲気を楽しみ、落語に引かれていく。

部長からは、人生の指南をうけて、次第に生き方が変わっていく暖平。

最初はお手軽な話だと思っていたが、どうしてどうして、なかなか含蓄があるいい話だった。

喜多川さんの他の作品も読んでみたくなる。

今日は曇り空になったりして、気温はいくぶん下がったようだが、湿度が高いからか、蒸し暑い。


仕事帰り、市立図書館分館へ。

休みに読み終えた六冊を返却。

新たに七冊借りた。

今日借りた本


砥上裕将

「一線の湖」

講談社、202312


芦花公園

「とらすの子」

東京創元社、2022


若一光司

「毒殺魔」

幻冬舎、2016


神津凛子

「オイサメサン」

講談社、202309


愛川晶

「落語刑事サダキチ 神楽坂の赤犬」

中公文庫、2022


「落語刑事サダキチ 泥棒と所帯をもった女」

中公文庫、282306


「落語刑事サダキチ   埋蔵金伝説と猫の恩返し」

中公文庫、202404