「法と経済学」の視点から~文系院生の生活記録~ -12ページ目

研究計画

大学院研究計画書提出の期限が迫って、おろおろしています。

とりあえず テーマ設定は

M&Aにおける公開買付制度の役割~金融商品取引法を踏まえて~」にしました。

 テーマ選択の理由として「近年企業の合併・買収が増加している。また、それと共に敵対的買収への懸念も高まっている。背景としては株式相互持合い比率の低下とともに、外国人投資家、機関投資家、そして、個人投資家の増加したことがあげられる。

対的買収への批判は昔からあり、確かに、グリーンメーラー等による買収は歓迎できない。しかし、企業価値を高め、資本市場の活性化につながる買収まで否定するべきでは無い。

友好的、敵対的を問わず使われる買収手段として公開買付制度がある。例え敵対的買収のために使われたとしても、この制度が会社、買付者、そして一般株主にとってフェアな制度であれねばならないと考えた。」みたいなことを書こうかと・・・・。

 アプローチとしては公開買付制度を法と経済学という学際的観点から、全体的な解釈の方向性や「望ましい制度」がいかなるものかについて考察していきたいですね。具体的にはエージェンシー理論、情報の非対称性、取引コストといった観点から公開買付制度を分析していく方向です。

 取り上げたい項目としては主に今回の改正点かな。先日、成立した「金融商品取引法」における改正点を従来の議論、事例を踏まえた上で検討していきます。ちなみに今回の公開買付に関する主な改正点は以下の様なものです。

1、公開買付規制の適用範囲の明確化

2、買付者が競合する場合における公開買い付けの義務化

3、公開買付の買付条件の変更等の柔軟化

4、意見表明報告書の提出の義務化

5、対象者の請求に基づく公開買付期間の延長

6、全部買付の義務化

 これらの改正点を概観するとともに、1に関連した強制的公開買付制度の問題点や、英国のシティーコードの影響をうけたものとみられる6を中心に検討を行い、今改正をどのように評価すべきかを深く考察していきたいでーす。


 どうですか?感想、意見募集!

イギリスの企業買収<2>

  拒否権付株式つまり、黄金株の会社には全く手出しが出来ないのかといいますと、必ずしもそういうわけではありやせん。


 「ブレイクス・ルール」ってのがありまして、公開買付終後に黄金株、複数議決権株の効力を否定し、1株1議決権に強制的に戻すことができます。


 複雑な仕組みですね。

イギリスの企業買収<1>

 イギリスの企業買収おいて、は基本的に防衛策をとることは出来ません。


 買収に対し、取締役には中立義務がかせられます。


 その例外として黄金株(拒否権付種類株式)があります。歴史的にはサッチャー政権のときに、公企業の民営化(例えばBT)をはかるときに、さすがに乗っ取られるとマズイ企業にはこの黄金株を認めたのでした。


 時間が無いので今日はココまで。また明日!

IRとコーポレートガバナンスの関連性<2回目>

昨日につづいて、ガバナンスのどのような点をIRとして公開するべきなのかを考えていきましょう。


<機関選択>

新会社法により会社の機関設計の柔軟化がはかられたが、株式を公開している会社では委員会設置会社(取締役会+委員会+執行役+会計監査人)か監査役設置会社(取締役+監査役会+会計監査人)の2つしか選べません。


その様な会社は規模が大きく株主や会社債権者が多数に上り、適正な会社運営が行われる必要性が極めて高いからです。


従って、会社は従来型の監査役設置会社かそれとも委員会設置会社なのかを示し、選択した理由を示すべきでしょう。

<役員の構成>


役員の構成、人数等を明らかにするべきだ。今日の成熟した市場経済社会にあっては、業務執行には高度の専門知識や深い識見才能が要求されることを考えれば、可能な限り役員自身の経歴等を明らかにするべきであろう。

特に社外取締役、社外監査役にどのような人物を選んでいるのかを示すことが重要でしょう。なぜなら社外役員にはその独立性を活かした職務遂行により、会社経営の適正化への貢献が求められているからです。


また、独立性の高い取締役や監査役によるチェックが機能している会社においては、取締役の責任が問題となっている代表訴訟などにおいて経営者にメリットが与えられるという意見もあることを考えると、ガバナンスに対する役割は重要だといえます。


<監査制度>


 カネボウの粉飾決算事件などを通して監査への信頼が揺らいでいますね。会社全体の監査の資質を確保するとともに、その独立性および地位の安定性を擁護する見地から監査体制をとらなければなりません。


 こうしたとき、特に監査役の権限の範囲が問題となります。監査役の権限を適法性監査までとするのか(多数説)、妥当性監査(少数説)まで含めるのかは学説上争いがあります。思うに、近年の不祥事多発を考慮すると、妥当性監査まで含むと考えるべきでしょう。

<株主総会の活性化>


株主総会もIRの一環として取り組むべきです。過去の「総会屋対策型の総会」から決別し「一般株主のための総会」に変化していくべきなのです。


今日では株主側も、一般株主の出席発言が増えたといわれている。


活性化の方法としては一般株主の出席がしやすいように、株主総会の開催日を分散化する必要がある。また、株主からの質問に対しては真摯な説明をおこなうといったことがあげられます。

<コンプライアンス体制>


特に近年、コンプライアンス体制の確立が重要になってきています。多くの会社の経営者にとって株主・投資家の指示、信頼を得るための重要な手段となっていくはずです。


コンプライアンス体制は内部統制(internal control)システムとも称される米国に由来する概念です。


我国においても、いわゆる大和銀行ニューヨーク支店事件に関する株主代表訴訟において、業務執行の一環として、会社の損害を防止するための体制(コンプライアンス体制、リスク管理体制)を整備する義務が存在するとされました。


また、新会社法においても3625項において取締役会はこの体制の構築を義務づけられた。具体的なシステムの構築は取締役会の専決事項ですが、違法行為を「しない、できない、させない」仕組みを作るにはどのようにすればよいのでしょうか。


思うにコンプライアンスのチェック体制だけでなく教育体制が重要であると思います。なぜなら、常識を働かせれば法令違反を防げるというものでは無いのが現実だからです。


従って、必ずしも法律の専門家ではない企業関係者が法令を遵守するためには、自社に関わる法令の学習を意識的におこなう必要があります。具体的にはセミナーの開催、マニュアルの作成などが有効と思われます。


 そして、万一、不祥事が起きてしまった際は責任の所在を明らかにし、再発防止に取り組む姿勢をみせなければ、信頼の回復はできないでしょう。

 最後に今後のIRの課題を考えてみましょう。

IR活動が株主に対する一方的な広報活動では意味がありません。投資家・株主からの意見を聞き、それに対して取り組んでいくという姿勢が必要です。

ガバナンスの充実をアピールしていくと同時に、株主や投資家からの意見を聞いてより良い会社にしていくという姿勢が信頼構築ひては長期保有につながっていくと考えられます。


最後まで読んでくれたひと、ありがとう!

IRとコーポレートガバナンスの関連性<1回目>


IR(Investor Relations)とは、企業が株主や投資家に対し、財務状況など投資の判断に必要な企業情報を、適時、公平、継続して提供していく活動全般を指しやす。


近年、IR活動の一環としてホームページ上にIR専用のサイトを設ける企業が増えています。また、すでに日本IR協議会という組織も生れています。


日本企業においてIR活動が広まったの背景を考えると、従来は経営資金の調達が従来は銀行中心だったものが1980年代以降は資金調達における新株や社債の比率が高まったことがあげられると思います。


これに伴い、投資家に対する(正確な)情報提供、投資家とのコミュニケーションの重要性が高まったのでです。また90年代中期から始まった株式相互持合いが崩れてきたことにより、個人投資家が増大したことも原因の一つであるといえます。

では、IRの必要性を株主と投資家の面から考えていきましょう。


会社をエイジェンシー理論で分析すると、株主や投資家と経営者には依頼人(principal)と代理人(agent)の関係にあるといえます。


しかし、そこには情報の非対称性が存在しています。


株主・投資家が経営に関する情報を効率的に集めることにより、経営者との情報格差を補い効率的な経営を行わせるためにもIRは必要であると考えられますね(いわゆるエイジェンシーコストの問題)。


次に、経営者側からみれば、情報を公開することで、企業の証券が公正な価値評価を受けることが出来る点があげられます。


また、顧客や地域社会等に対して、経営方針や活動成果を伝えることもIRのねらいの一つになってきているようです。


つまり、企業はIR活動を通じて様々なステークホルダーと意見交換することで、お互いの理解を深め、信頼関係を構築し、資本市場での正当な評価を得ることができるわけです。


また、逆に、外部からの厳しい評価を受けることで、経営の質を高め、企業価値の向上につながると考えられています。


では、どのようなIRを行うことが、株主に長期保有をうながすかとに有効なのでしょうか。少なくとも、商法や証券業協会から要請される範囲で年次報告書や財務諸表の発表を行うだけでは十分なIRとはいえません。


私は、近年の企業不祥事の多発を考えるとコーポレートガバナンス(企業統治)の充実をアピールすることで長期的な株主を確保することが出来ると考えました。


なぜなら長期的な投資にはその企業の信頼性が重要なポイントと考えたからです。


不祥事をおこした企業の株価がどうなるのかというのは、ライブドア事件をみれば明らかですね。<明日に続く>

ファンドは必要悪か

 僕の学部生の頃は、敵対的買収より総会屋や仕手筋の方がよっぽど脅威とされていました。


 彼らは、現在はほとんど見られなくなりましたね。


 これを法改正のおかげと見る人がいる一方、実は従来それらに使われていたお金が匿名性の高いファンドに流れ運用されていると見るむきもあります。


 日本に比べ比較的制度の緩いアメリカでは、ファンドを資産の流動化を促すための必要悪とみる考え方があります。例えば、有名なソロス氏などを現代のロビンフッドともてはやす声もありました。


 僕は間違った考え方だと思います。アジア通貨危機のとき、ヘッジファンドに狙われたタイなどがその後どうなったかをみれば一目瞭然ですね。バーツの暴落により経済が混乱し、社会不安が増大しただけでしたから。


ゴーイングプライベート

 大手=上場会社ってイメージがありますが、必ずしも、そういう訳でもないんですよ。


 よく、会社法の授業で例として使わるのが、サントリーさんですね。あと、出光、キッコーマン、ヤンマーなんかも株式公開してません。



 そんな中、すかいらーくさんが経営陣による自社株買い(MBO)により、閉鎖会社に移行するらしいですね。こういうやり方をゴーイングプライベートといいやす。

 どうも、株式市場からの撤収が最近はやっているみたいですね。ポッカとかワールドとかも閉鎖会社に移行しちゃいました。


 背景として、ガバナンスの面からいうと敵対的買収の脅威への対応でしょうが、ファイナンスの面からいうと社債制度が充実して、新株発行による資金調達に頼る必要性が少なくなってきたこともあるのでしょうね。


金融商品取引法のファンド規制


                           

従来ファンドの募集、販売、運用に対しては、十分な投資者保護の法規制が整備されてないという指摘がなされていたのです。実際に、2005年には「平成電電匿名組合事件」が起こり社会問題化したわけですね。これを受け、金融商品取引法では以下の様なファンド規制を行うことになりやした。


有価証券規制の適応商品を拡大しファンドの持分等(金融庁の要綱においては集団投資スキーム持分という表現になっている)を含むことになったのです(225号)。

ファンド持分のような事業そのものには関与しないが、その事業からの収益を期待して、金銭等の出資が行われる組合契約などについての権利にも拡大した。具体的には民法の組合契約(民667条)、商法の匿名組合契約(商536条)、投資有限責任組合契約に関する法律(ファンド法)による組合契約(ファンド法3条)などをいいます。

また、証券業という名称を金融商品取引業と改めファンドが行う、持分の自己募集を業として行うことや投資運用業なども金融商品取引業に含まれることになりやした(28項)。

ファンドのうち、主に有価証券に対する投資を行う事業をおこなうものは企業内容開示制度の対象となります(33項)。 

発行市場における開示として有価証券届出書(4条、5条)

流通市場における開示として有価証券報告書(241項)、その確認書(24条の4の2)、内部統制報告書(24条の44)、四半期報告書(24条の4の7)

ファンドも金融商品取引業者として内閣総理大臣に登録の申請(29条の2)を行い、登録簿に登録してもらわなければならないわけです(29条の3)。申請書の内容は

商号、名称又は氏名

法人の場合は資本金の額、又は出資の総額

法人であるときは役員の氏名または名称

政令で定める使用人がある場合は、その氏名

業種の別

本店その他の営業所又は事務所の名称及び所在地

他に事業をおこなっているときは、その事業の種類

その他内閣府令で定める事項

また、監督の面では、内閣総理大臣は業務改善命令(51条)、監督上の処分(52条)として登録取り消し、認可の取り消し又は6ヶ月以内の期間を定めて業務の全部若しくは一部の停止を命ずることができることになりまーす。

 この法律の施行により来年の夏から、胡散臭いファンドが一掃されるのかな?

 

就職活動

今、活動中の人は就職状況が良いみたいですね。


今日、2つ受かった女の子から、銀行とメーカーどちらに行こうかという相談を受けました。


良いですね~。僕の時代つまり2003年年の就職戦線は地獄でした。


イラク戦争のさなか、りそなショックで株価は8000円を割るって状況でした・・・・・。


我ながら、よく就職できたな~と思います。

大変な状況

 村上ネタ飽きてきたんで・・・。今日は近況報告を・・。  


現状を一言でいいますと、 「忙しい」の一言につきますね。  


明日は会計学の中間テスト。 明後日は、ゼミのレジメ発表。学部のゼミなのになぜ私が・・・・・。


 来週あたまに経営学のレポート提出期限。次のテーマは「IR」。まためんどい。IRの重要性なんか言ってる人って「会社は株主様の物なのじゃ~」 って言ってる人が多いので、僕とは意見が合いません。まぁ、敵対的買収を防ぐ為にもIRによる株主との対話が大切なのは認めますけどね。例えば、インターネットでデイトレードやってる人たちがIR情報って見てるのかな?


そんでもって、そろそろ研究計画書の作成に取りかからないといけないんだけど、本を読む時間が…。  


 *今日、参院で金融商品取引法が成立しましたね。怪しいファンドを規制(特に企業内容の開示制度が重要!)することで、健全なマーケットになれば良いのですが・・。「 この法律のせいで外国人投資家が去っていくのでは?」という声も聞かれますが、市場の規律の維持は、市場の活性化に優先すべきであると思います。少なくとも、ファンドを利用したマネーロンダリングを行うようなアウトローな方々には退場願いたいですね。